ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2004年06月25日(金) グズが何言ってるんだこの阿呆

本日。
ナナと、ナナの末娘の末子ちゃんと、ホタルを見に行ってまいりました。

方向的に、めずらしくナナがワタシの家に寄ってから出掛けることに。(いつもはワタシがお迎え)
約束の時間になっても来ないのはいつもどおり。
シビレを切らしたワタシは、かわいい美しいエストレヤ(バイクです)にエンジンかけないまままたがって、
本日「新米ライダーおちょくり掲示板」で教わった「給油のお作法」をおさらいすることに。
ていうか、タンクのキャップを開けてみただけなんですけど。

閉まらなくなりました。(グズその1)

こ、こんなとこ(給油口です)を開けっ放しにしておくわけにはいかないですし。
あたふたしているところに、ナナ登場。

間が悪いったらありません。

「あ。バイク。 来たんだー」とナナ。
「う、うん」 キャップを給油口にぎゅうぎゅう押しつけながら、それでも笑顔で答えるワタシ。
「カッコいいじゃん。 へー。 マジいいよこれー」
「えへへ。 いいんだよ、これー」 ぎゅう ぎゅう
「・・・・なにやってんの?」
「ええと。  キャップが閉まらなくなっちゃったんだよ。へへ」 カッコ悪。
「そういうことってよくあるの?」

真顔で訊かないでください。 普通ないと思います。

「そもそも、なんでキャップ外したの?」 追究するナナ。
「・・・・・・あ! はまった! やった!」 ほ。
「   よかったね(乾)」

せっかくバイクはほめて貰えたのに、ライダーのほうは醜態を晒したまま終わってしまいました。

で、でかけまして。

なっちゃん曰く「どこかに出掛けたら、必ず道に迷うのがじょりぃちゃんのお約束」なわけですが。

今日も迷いました('-^v)。 (グズその2)

迷わない自信があったんですけどね。
助手席の末子ちゃんとのおしゃべりに夢中になりすぎたのかもしれません。
気付けば、見知らぬ山道。
妖怪でも出そうでございます。

「迷ったので戻ります」と宣言し、Uターン。
「じょりぃちゃんて、ホントバカ!」と末子ちゃんにも叱責され。
ナナも心の中で同じ事を思っていることは知ってます。

道がいよいよわからないので、きょんに電話。 (グズその3)
この手の「困っちゃったから、誰かに電話」という情けなさをナナがすごーーーーく嫌うのはわかっているんですが、いつまでも山道で迷っているわけには行きません。

そして、きょんに電話するからには、ひとつ注意せねばならないことがあります。

「じょりぃ、ナナと一緒にいるときは、いつも気取ってしゃべってるよ」と、今日こそは言われないようにしなければならないのです。
心証悪いし、カッコ悪いしで、いいことありませんからね。

「もしもしー。道に迷ったーーーー」とワタシ。

ちなみに、コンセプトは「かわいい甘えん坊☆」です。

「えええ? 教えたとおりに○○のところを右に入ってうんたらかんたらした?」
「したけどわかんない」
「看板出てなかった?」
「出てないよー。どうしたらいいのかわかんないよー」

ここで今度は、ナナの反応が気になります。
「なに甘ったれてんだよこの阿呆」と思われてそうです。
「すげー頼りにならねー」とは絶対思われてます。

ああ。 いたたまれない。

しかもですよ。

ワタシがこんなに、ナナの前で恥をかくのを覚悟で「かわいい甘えん坊☆」キャラできょんに媚びを売ったというのに、家に着いてきょんに「今日のワタシの電話はむっすり気取った感じじゃなかったでしょ?」と訊いてみましたら

「そうね。でも相変わらず感じ悪かった」という答。

え!

「え! いつも気取ってて感じ悪いって言われるから、今日はかわいい甘えん坊☆という感じで話してみたんだけど・・・違った?」
「違うね。単に大イバリしてるだけの人だったよ。 まったくかわいくなかった」
「お、おかしいなあ」
「ホントにかわいくなかったよ。 じょりぃさ、やっぱ、ナナと一緒にいるときって、なんかいきがってるっていうか、横柄な感じになるよねー。ナナといるときのじょりぃって、カッコ悪いよ」

がああああああああああああん (グズその4)

いろんな意味でショック。


でもまあ、とにかくホタル現場につきまして。
そこではなんとなく和やかに、良い雰囲気で。
末子ちゃんも手の中にホタルを入れて光らせて・・・なんてできて、すごくゴキゲン。
ナナもホタル、気に入ってくれたようで。
なんとか面目を潰さずに済みました。 ほっ。


帰りに食事したんですが。
店が混んでいて、ちょっとお待ち状態になったんですけどね。
末子ちゃんが、携帯のカメラで写真を撮りたがりまして、ワタシの携帯を貸し与えていたんです。
で、「ママとじょりぃちゃんを一緒に撮りたい」と言い出しまして。

ワタシの本音→「やった!嬉しい!撮ってくれ!ツーショット写真、大人になってから1枚もないんだから」

しかし、実際出た言葉→「いいよ。撮らなくて。そんなもん」

あああああああああああ。 (グズその5)

が、しかし、末子ちゃんも押しが強くて良い子です。
「とにかく撮るからさー。ふたりはもっとくっついてー。早く!」

ナナがワタシの顔をちらっと見たのはわかったのですが、ワタシの口から出た言葉は

「イヤだと言ったらイヤだよ」。

どうしてワタシって。  まあ、もうあきらめてますけどこの性格は。


さらに本日は(本日も、か?)外しまくります。


ここでちょっと話が変わります。

11月に、きょんが職場の研修でハワイに1週間行くのですが、これをきょん、前々からすごくイヤがってまして。
旅行がキライなんですよ。 死んじゃいそうな気持ちになるんですって。見知らぬ土地で。
で、院長先生が「よかったら、じょりぃさんの分のチケットや部屋も手配してあげるから、一緒に行けば? もちろん、じょりぃさんの分の旅費は、自分持ちになっちゃうけど」とワタシに気を遣ってくださいまして。

きょんがめずらしく「・・・一緒に行ってくれない? じょりぃが行ってくれるなら、あたし、病院辞めずに済むんだけど」と。

そうなんですよ。
この旅行に参加するのがイヤで、職場を辞めようかとまで思い悩んでいたきょんだったのです。
ワタシが一緒なら楽しいんですってよみなさん。
まったく呆れてあくびも出ませんね。ふあーーーうぁ。

ワタシもきょんとハワイ、というのは楽しみなんですが、いくつか問題があります。
ひとつは、ワタシの実家から、妹の家族とワタシの分のお金をいっさい面倒見るから、みんなで一緒にハワイに行こう、と今年の2月に誘われたときに「仕事が忙しいから」と断ってしまっていたこと。
親になんて言おう・・・てなもんです。 馬鹿馬鹿しいですけど。 ワタシにとっては、けっこう深刻。

もうひとつは、1週間といえば、月の4分の1にもなるわけです。
売上に当然響きます。 困ります。 なっちゃんにもなんて言おう。
バイク買って、無駄遣いしたばっかりなのに。あうあう。

という、贅沢な悩みごとを抱えていたじょりぃだったんですが。
誰が聞いても「ふうん。好きにすれば」と言いたくなるような、ホントに贅沢でアホな悩みなんですが。

一応、この話もナナにしておいたほうがいいかな、なんて思っちゃったんですよ。

で、「今年の11月にさ、きょんの仕事先の都合で、・・・」と話し始め「ワタシもイマイチ気乗りしないんだけど、行こうかなと思っているんだ」まで話したところで

「じゃ、秋の旅行は中止ね」

と、ナナ、突然、きっぱり。

秋の旅行、というのは、ワタシとナナでどこか出掛けようか、と話していたものであります。

「あ、いや、別に中止にしなくても・・・」と慌てるワタシ。
「だって無理じゃん(笑)。時間的にも、経済的にも」
「ワタシは行くつもりだけど」
「やめておこうよ。 とにかく中止。 いいでしょ?それで」 ナナ、強い。
「・・・・・・・」<弱い
「でもさ、なんでじょりぃも行くわけ?」
「は?」
「勝手にきょんさんが行くなり行かないなりすればいいだけの話じゃん」
「ひとりじゃイヤなんだってさ」
「じゃ、病院辞めればいいんでしょ? 簡単じゃん」
「・・・簡単かな?」
「じょりぃにしたってさ、なんで『困った困った』言いながら、言いなりになるわけ?」
「言いなりってわけじゃ」
「わけでしょ? 結局行くんだから」

なんだか怖いんですけどアナタ。

こういうときのじょりぃの戦法は、「ひたすら無口」。
末子ちゃんの顔見てにっこり笑ったりして。
しかし、そんなときに限って末子ちゃんは、何かを察知するらしく、無駄なおしゃべりをしてこないのであります。

「きょんさんに、病院辞めてもらえばいいじゃん」
「・・・・・・・・・(生活かかってるし、そうもいかないだろ、と思いつつ、無言)」
「行きたくないって、先生に言えばいいだけの話じゃないの?」
「・・・・・・・・・(先生の性格、アンタ知らないから、と思いつつ、無言)」
「あたしなら、ひとりでハワイ、楽しいけどな」
「・・・・・・・・・(きょんとキミは別人ですから、と思いつつ、無言)」
「だいたい、きょんさん、じょりぃに甘え過ぎじゃないの? なんで一緒じゃないとイヤなのだ?」
「・・・・・・・・・(ワタシときょんの関係なら、この程度の甘えはOKなのかも、と思いつつ、無言)」
「じょりぃは何考えてるわけ? イヤならイヤだって言えばいいでしょ?」
「別にイヤってわけじゃないし」
「じゃなんなの? なんで一緒に行くの?」
「ハワイは好きだよ。楽しかったから。行きたいけど、いろいろ不都合なこともあって、それらをどうしようかな、という話だよ」
「ふうん。 イヤじゃないんだ。 最初、イヤそうだったからさ」
「そう聞こえたかもね。 ゴメン」
「イヤじゃないならまだいいけどさ。 それでも、なんかヘンなの」
「そう?」
「ていうかさ、最初は『乗り気しないから、チケットをタダで譲ってくれる』という話かと期待したのに。(そんな勝手に…) そんなアホらしい話だったら聞きたくねえよって感じ」
「・・・・・・スミマセンでした」(グズその6)


まあ、確かに、ワタシったらグズですよ?
ハッキリしませんよ?
優柔不断ですよ?
振りまわされがちですよ?

でも言わせてもらえば。

ワタシのそういう欠点に、恒常的につけこんでくるのは、いつもはアナタ様なんですけど。

他の人がやると腹が立つんですね。
まあ、そういう気持ちもわかりますけど。
やきもち妬いてる、とかは全然思ってませんけど。


しかしまあ、食事の終わる頃にはすっかりナナのゴキゲンも直っておりました。
よっぽどハワイの話をしたときのワタシがグーズグーズしててイラついたんだと思います。
そして無理もないと思います。


そして、いよいよ家に着いて。
末子ちゃんが「じょりぃちゃんちの犬に会う」と言ってききません。
しかたないので、2頭いるうちの大人しい方をケージから出してきて、玄関で遊ばせまして。
ぬーたん(犬です)は、末子ちゃんよりナナの方が好きな様子。飼い主に似たのね。
はしゃいでなついております。 うらやましいです。 その素直な愛情表現。

で、帰り。
車に向かいながら「あたしさっき、ぬーたんに引っかかれちゃった」とナナ。

「え!」
「あ、全然たいしたことないから」
「嬉しくて、飛びついちゃったんだね。 見せて」

いつもなら「見せて」なんて言えないじょりぃですが。
犬のひっかき傷って、爪が大きいだけに、たまに大変な傷になってしまうことがあるので、責任を感じたじょりぃ。

「いいよ、たいしたことないから」とナナ。
「でも見せて」

ナナの腕を半ば強引にそっと持ち(どんなだ)、暗がりでぢいっと。
手首から肘にかけての、内側の部分に、赤いみみず腫れが。
でもこれなら大丈夫かな。 よかった。

という、冷静な思いと一緒にですね。

あら。
ワタシったら、なんて大胆なことができているのかしら(たかが腕を持っただけですけど)。
という、自分を褒め称える気持ちとですね。

意外とやわらかい。
なんて、萌えった気持ちとですね。


この人、絶対、ワタシのこと意識してる。


という、まったく根拠に乏しい確信を持ったのですよ。
腕を持ったとき、腕を見ているときの、ナナの態度と間から。


グズが何言ってるんだこの阿呆、と思っているそこのアナタ。


無理もありません。
ワタシも思いますから。


さて。
寝言言ってないで、仕事しなきゃ、仕事。
ぐうぐう。


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