ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2004年05月27日(木) ナナ、じょりぃのいじけにつきあう

本日、ナナのところへおみやげを届けに行ってまいりました。
本日って、もう昨日ですね。
ワタシったら完徹してしまいました。おはよう!朝!

「夜の10時に来て」という指定だったので、時間通りに。
末子ちゃんもまだ起きていて、「帰らないでーーもっと遊んでーーー」と相変わらず大泣きされつつ、仕事が忙しいので早々においとましたんですが。
正味20分くらいですか。

久しぶりにナナの顔を見まして。
なんだかホントに久しぶり。

最後に電話したとき、子供のことでかなり荒んでいたナナだったんですが、今日はなんだかさっぱりした顔で笑っております。

嬉しい。
笑ってら。

それでもお疲れの様子で、ワタシの好きな奥二重の目でなく、二重になってましたが。
それでもかわいい。
しらけないで。言わせて。
久しぶりだったし、なんだかやさしかったのですよ、ナナ。

「きょんさんと仲直りしたの?」

あら。
そういえばナナも知ってたんだっけ。出がけにケンカしたの。

「あー。  うー。 したけど」
「その様子だと、またケンカしたの?」
「うー」
「おつかれさまだねー」

車まで送ってくれまして。
「なんだかあたしも忙しくてさ」
「うん」
「時間できたら、どこか出掛けよ?」
「うん」 にこ。
「できなそうだけど、時間」 がく。
「ワタシはそっちに合わせるから、時間ができたら教えて」
「わかった」

嬉しい。
仕事がんばろ。

家について、仕事をし始めたら、ナナから電話が。

「今日、ゴメンね。忙しいのにわざわざ」
「いえ。 勝手に買ってきて、勝手に届けただけですから」
「もしかして、今日元気なかった?」
「かも。 ていうか、顔が変なんだよ。変じゃなかった?」
「きゃははははははは顔が変なんだ」
「顔つきだよっ。人相っ」
「どうかな?」

ここでナナが、きょんの話を振りまして。
いろいろと様子を訊いてきます。
ワタシは今この話題、気が沈むのでなんだかアレだったんですが、ナナが気にかけて心配してくれているのが嬉しくて、「話したくない」というのもなんだか悪いかなという気もあり、問われるままに答えられることは答えていたんですが。

「いったん離れた方がいいんじゃないの?」

なんて、なっちゃんと同じ事を言われまして。

で、励まそうとしてくれているのか単なる好奇心なのか、根ほり葉ほり状況を訊かれましてね。
たいしてつっこんだ話ではないのですが、まあいろいろと。
で、「こうしてみれば?」とか「こう考えてみれば?」とかいろいろ言ってくれるんですけど、ワタシのほうは歯切れが悪い「んー」「んー」なんて返事しか返せなくてですね。
そのうち「どうせあたしの言ってる言葉なんて、あなたの心にはちっとも響かないんでしょうけど」とか「じょりぃは頑固だから、あたしが何言っても変わんないよね」とか、挙げ句の果てには

「なんだかんだ言って、一緒にいることを選んでいるのなら、きょんさんの愚痴はこぼさないことだね」

なんて、正論だけどカチンと来ることを言いやがりましてね。

「まったくもってそのとおりだけど、ワタシはあなたに訊かれたから答えたまでであって。そんな風に言われたら、また口数が少なくなっていってしまうよ」

と、たいした返事をするじょりぃ。
でも訊かれなきゃわざわざ話しませんよこんなこと。

「そうか。そうだった。ごめんごめん」

おとなしく引き下がってくれるナナ。
ゴメンゴメン。ワタシも言い過ぎた。


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きょんに関する話題の中で、「きょんは自分から相手(ワタシに限らず)に起こすアクションは少ないくせに、相手からしてもらえないことに非常に敏感なところが、たまに厄介」みたいな話が出たんですが。
昔で言う「くれない族」まではいかないものの、まあ、きょんにはそんな自己中なところがある、という話で。

ワタシは他人から「してもらえないこと」って、してもらってないから気付かないんですね。
でもそれって、相手がきょんとナナ以外の人が対象の時で、このふたり相手だと、やっぱり「きいっ」となることがよくあるわけなんですが。
求めているから、してもらえないことに敏感になるのでしょうね。

と、説明が先になってしまいましたが。

「ワタシはしてもらえないことって、気付かないんだよね」
と、ナナに話したら、ナナ、「え?」と。

しまった。
ナナにはさんざん言ってたんだった。
しかもそのことで「負担だ」「ウザい」と言われていたのでありました。

「あ、いや。 あなたには、会ってくれないだのなんだの言ってしまってるんですが・・・」

カッコ悪いわーワタシ。

「そうだよねー(笑)。何の話かと思ったよあたしは」

そこまでハッキリ言うな。

「実際けっこうしんどいんだよね、それ言われると。だってどうにもできないんだもん。すごく責められてる気持ちになるのよ」とナナ。
いつのまにか、ワタシが説教されるコーナーに。

「だから言わないじゃん最近は。これでも気を遣ってるんです」とワタシ。
「そうなのか」
「言われても聞き流してればいいんだよ。なんていうか、責めてるつもりはなくて、そう言っておかないとあなたに時間ができたときにワタシと過ごす時間を取ってくれることを忘れられちゃう気がして、事前アナウンスしているという目的もあるんだよね」
「・・・・・それってさ」
「は、はい」 な、なんだろ。
「あたしのことを・・・・・あれ? 買いかぶってるの反対って何?(笑) それだよ」
「(笑) 言いたいことはわかった」
「あたし、ちゃんといつも、なんて言うんですか?  考えてますから」
「は?」
「そんなこと言う必要はないってことだよ」
「そうなの?」 疑わしそうなワタシ。
「あのね、ただの友だちなら、あたしだってマメに連絡取ったり、リップサービスめいたことを言ったりするけれど、家族とか、もうこの人とはしっかりつながってると思える人にはそういうことする必要ないと思っちゃうのね。かえってウソっぽいじゃん」

リップサービスしろ。
連絡取ってくれ。

「ふうん」
「だからさー   考えてますからいつでも。 じょりぃのことは。   心配しなくても」
「・・・・・・・」 もじもじ。
「それこそさー、かたときも忘れることはないよははははははははははははははは」 ナナ大笑い。
「はははははははははははははははは」 なぜかワタシも大笑い。乾いてますけど。
「はははははははははははは」
「てか、なにがおかしいんだ?(笑)」
「(笑)」

ナナにとってはすっごい恥ずかしいサービストークだったようで。
笑わずにはいられなかったみたいです。

でも嬉しい。
「かたときも忘れることはない」と言われたからって、それをそのまま恋愛感情と受け止めて舞い上がるようなことはもうないですけど(少し大人になったワタシ)、こんなに照れくさそうに言ってくれたこの言葉はすごく本気っぽくてですね。

これからはしばらく放っておかれても、いじいじしなくて済むかも。
と、とりあえず今は思えます。
今だけって気が大いにしますが。


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「あたしがじょりぃに冷たいっていうのもさ、じょりぃがどうしてほしいかわからないからっていうのもあるわけだ」
「そう」
「あたしにどうしてほしいのだ?」
「別に」
「言ってよ」
「言えばそうしてくれるんですか(笑)」
「しないと思うけど(笑)」
「じゃ、言ってもムダじゃん」
「じゃ、するから。言って」
「いやだよ」
「いやだってことは、本当はこういう風にしてほしい、っていうのがあるわけでしょ? 言って」
「ないよ」
「もっと電話してよとか、もっとメールちょうだいとか?」
「そんなこと、頼んでしてもらってもちっとも嬉しくないし」
「そうか(笑)。そうだよね。  でも、どうしてほしいの?」
「別に」
「ね。 じゃ、絶対じょりぃの言うとおりにしてあげるから。言って」

絶対?
ワタシの言うとおりにしてくれるんですか?

なら言いたいことはたくさんありますが。

「いい。今までどおりで」 言えませんよ。
「うううううん・・・・・・ね、ホントにするから、何でもいいから言って。何かしてほしいこと」
「ない」 

ホントはあるけど。

「ひとつだけ、ホントに絶対、何でも言うこときいてあげる。 だから言って?」

ナナも食い下がりますねー。
それに「ひとつだけ」って何よ。


じゃ、キス。
キスしてくれ。


なんて言えるはずもなく。

「いいよ別に。ないよ」
「あたしも『ひとつだけ』って一体なんだよって感じだけど(笑)。 言ってみなよ」
「言わない」
「・・・・言わなくていいの?」


ここまで言われて、「じゃ、キスして」と言ってみてしまおうかなと本気で迷ったんですが。
だって、「ひとつだけ」なんて、わかってて言ってるんじゃないの?なんても思っちゃったもんですから。
いわゆる「片想いの暴走妄想」でございますね。

という自覚もあったので、

「うん。言わなくていい」と。

「そ。  まあ、意志が固くていらっしゃるじょりぃさんですから? いいけど別に。これ以上言ってもムダでしょうから」

いいけど別にと言われてしまいました。
「ホント、頑固だよな」とボソっとつぶやきつきで。

でも今こうして会話を再現してみるとですね。
「ないよ」と言い切ってしまうならともかく「言わない」と伝えるあたり、ワタシも姑息です。
でもまあ、これくらいはいいんじゃないですかね、と自分で許可。

それにしても。
もし「キスして」と伝えていたら、ワタシしてもらえたんでしょうか。
ナゾです。


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「きょんさんも、きっとじょりぃのことすごく好きなんだと思うよ」

またきょんの話に戻って、ワタシをなぐさめるナナ。

「どうかな?」
「そうに決まってるじゃん」
「だって文句とか非難しか言われないよ。好きとかは全然言ってくれないよ」
「言われたいわけか、好きって」
「・・・・・そうかもね」
「じゃ、そう言えばいいじゃん」
「言ったって言ってくれないんだよ」 情けないです。
「そうか。 でもきっと好きだよ。 きょんさんもそれくらい言ってあげればいいのにね」
「そのことに関しては、あなたにも同じ事を思いますが」
「あたし?」
「うん」
「好きって言ってほしいの? あたしに?」

どきっ。

「別に。 ていうか、言ってほしいみたい」
「・・・・・・・口に出すと、ウソっぽくないかなあ」

言ってることと言ってることが違ってますよ奥さん。
"ナナさんも、それくらい言ってあげればいいのにね" です。

「言われないとわからないってこともあるよ」
「わかるでしょ、それくらい」

わかんないから言ってるんじゃん。


「好き好き好き好き好き」

え? そんなに連呼?
ど、どう反応したらいいんでしょう。 

「・・・って言われたらウザくない?」

まぎらわしい言い方するなこの野郎。

「フツウはウザいけどさ」
「そうでしょ」


・・・・結局言ってもらえませんでした。

さっきは「何でも言うとおりにする」って言ってたくせに。
うそつきっ。


しかし、ナナ、自分も長女ちゃんに「ママ、病気じゃない?顔色悪いよ」と言われるほど疲れていたのに、随分と根気よくいじけじょりぃにつきあってくださいました。
どうもありがとう。

なのにワタシったら。

「結局じょりぃは頑固だし自分の意志を変えないから、こうして話してたって堂々めぐりだよね」
とナナに言われたことにカチンと来てしまい

「だからいいんだよ。 放っておいてくれ」

で会話を締めてしまいました。


大切な人とのすべてのトラブルは、どうも自分に原因があるんじゃなかろうか、と。
ナナが長々とつきあってくれたおかげで、そう自覚できる程度にやっと自分を取り戻せてきたじょりぃでありました まる


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