ナナとワタシ
ナナとワタシ
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2003年12月08日(月) 鼻!

今日ってば、ナナとデエトの日だったんですが。
3時まで遊べるよ、ということでしたので、仕事はその時間までばっちりお休みにしまして。
今回のデエトは、我が家からのほうが目的地に全然近かったため、ナナがウチに寄ってから出掛けることに。
いつもはワタシが迎えに行くんですけどね。

しかし、そうなると、時間が心配。

打ち合わせの電話のときに
「というわけで、9時半にあたしがじょりぃんちに行きます」とナナ。
「んー・・・・やっぱりワタシが行きます」
「なんで? ムダじゃん」
「だって、絶対時間守れないよキミ」
「守れますー」
「じゃ、約束は8時半にしておこう」
「なんで? 無理だよ、8時半なんて」
「8時半にしておけば、9時半に着くよ、ちょうど」
「失礼な。 ちゃんと時間どおりに行きますー」

結果。

10時過ぎてますけど。


呼び鈴が鳴ったので玄関に出てみると。


うわっ。


すごい不機嫌そうなナナ。


「遅くなっちゃった。 ゴメン」むすーっ

ゴメン、て言ってますけど、アナタ全然申し訳なさそうじゃないんですけど。
おまけに、ナナの不機嫌ぶりに押されて、なぜかワタシがぺこぺこする事態に。

間違ってます。何かが。

車に乗り込みまして。
相変わらずむっすりしているナナ。
おどおどしているじょりぃ。

やはり、アレです。
「次は周期的にサゲデエト」というワタシの予想はほぼ当たったのではないかと。


なんだか重々しい雰囲気でドライブ出発でございます。
「景色のいいところがいい」と言っていたので、目的地まで遠回りして山道を通っていくことにしたじょりぃ。

「山道通るけど、体調はどう?」 風邪ひきそう、なんて言ってたもので。
「大丈夫だけど。なんで?」
「いえ、 べつに。  酔わない?」
「いつもそれ訊くけどさー、酔わないって言ってるじゃん。なんで訊くの?」ぷりぷり

前にキミが自分で酔うって言ってたからだよ!

どうやら、ワタシがおどおどナナの様子を気にしているのが、かえってカンに触っている様子。
まあ気持ちはわかりますが。
不機嫌には不機嫌で対応するのが基本的なじょりぃの法則ですので、ワタシもそれ以降は沈黙。

それが功を奏したのか、だんだん口数も増えて機嫌も直ってきたナナ。



ほっ。



そのフラワーパークには一度行ったことがあるので自信満々だったじょりぃだったのですが、
やっぱり道に迷いまして。
もはやお約束でございます。

「うーむ。 見えているのに辿り着けない。 何かの罠だろうか」
「くるくるしてみれば?」

くるくるくるくる。

さらに迷いました。

「いよいよわからなくなってしまった。もうパークも見えないし。お母さんに電話して訊いてみようかな」

かなり情けないじょりぃであります。
いい年こいて「お母さんに訊いてみようかな」です。
だって、母はここに何回も来ているものですから。つい。
(この話をきょんにしましたら「かっこわりーーー。ナナもきっとあたしよりそう思ったことだろう」と断言しておりましたとほほ)

「いいよ。探せるよあたしたちで」
「電話すると、まためんどくさいしな。お母さんも行く!とか言われてもなあ」
「それは言わないだろうけど、だからいいよ、電話しなくて」

はい。

くるくるくるくる。

深みに。
ここはどこですか?

「やっぱ電話してみる。お母さんじゃない人に」
「誰に?」
「そのパークを担当している仕事仲間の男の人」
「いいよ、しなくて」
「だってホントにわかんないんだもん」
「このまま行けば着くよ」
「着かないよ。 どんどん離れている気がするし。 ええと、携帯携帯・・・」
「しないで、電話」 きっぱり命令調。
「でも・・・」
「絶対着くから。 あたしを信じればいーのっ」
「  はい」

ナナも相当な方向音痴なんですが。
しかもワタシは土地勘がいくらかあるんですが、県を越えてしまったこのへんは、ナナにはまったくわからないはず。
心配。

「あ! アレじゃないの?」
「・・・・あれ、ただの工場だよ・・・」 どこをどう見れば、あれがフラワーパークに見えるわけ?
「あれは?」
「ただの丘だよ。 あんなさびしい禿げ山のはずないじゃん」
「違うのか」
「やっぱ着かない気がする。電話しちゃダメ?」
「ダメ」

じょりぃ、そわそわ。 ナナも何をそんなに意地を張っているのか。
ていうかナナはきっと「じょりぃって頼りなーい。すぐに人に頼りたがるし」と内心軽蔑しているはず。
内心というか、かなりハッキリそう意思表示されている気もしますが。

くるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくるくる。


あら、着いちゃった。


「すごい! 着いたよ! キミ、天才だな!」
「だから言ったでしょーーー。 ていうか、あたしが想像していた方向とは全然逆だったけど(笑)」

ナナの機嫌もすっかり直りました。
ワタシの方向音痴のおかげですね。 違うだろというツッコミは、まあまあという感じで。

で、フラワーパーク入場。

・・・・・・・・・・・・。

まあ、今、冬ですし。
ていうか、何を見ればいいんでしょうワタシたち。
とりあえずてくてくと散歩。
ワタシが知っている花木はナナが知らないことが多く、
ナナが知っているものはワタシが知らないことが多く。
なので、おしゃべりが弾むような弾まないような。

そんなひとときを過ごしまして。退園。


すっかり冷えまして。
車に戻るとぽっかぽかー。
エンジンかける前に、しばし休憩。

「鼻が冷たいよー」とナナ。
「鼻?」
「手より冷たくなっちゃうんだよ」
「鼻が高いからかな」

ワタシも鼻が高い方なんですが、ナナのがさらに高いかも。というくらいなので、まあ、冷えるかもね。

「あんまり相手にしてないでしょ」とナナ。
「してるよ。でも鼻だとなんだか親身になれない」
「じょりぃは、鼻、冷えないの?」
「考えたことないな。耳なら冷えるよ」
「じょりぃの鼻、さわっていい?」

え?

「いい けど   」

人差し指とかでちょん、と触るのかなと思っていたら、手のひらごと顔に接近。
じょりぃ、緊張。
どうも最近目の具合がよろしくないので、本日メガネっ子だったじょりぃのメガネが邪魔して、鼻に触りづらそうなナナ。
メガネをよけながら鼻にさわったら

手のひらに、じょりぃのくちびるがさわっちゃいまして。


キスですよ!キス! ナナの手のひらにキスしちゃいましたよみなさん。(騒ぐなよ、という声が今多数聞こえましたが、まあいいです)

ナナ、小さく「あ」と言って、鼻に触れたまま、口に触れてる手のひらだけビミョーに浮かせまして。

じょりぃ、大変緊張中。 硬直。 息止め。


間。


ま です。 あいだ と読まないでください。 かん も不可です。
どうでもいいですかそうですか。

「やっぱ冷たいじゃん」とナナ。
「そうかな」と、自分の鼻を触ってみるじょりぃ。 顔が赤くなってそうでとても心配です。

「あたしの鼻もさわってみてよ。ちゃんと冷たいから」

え!


ちょっと待ってください手のひらが急に汗ばんでしまいましてどうしたらいいんでしょう。


「ん」
と、気のなさそうな返事をしつつ、ナナと同じように鼻に手を持っていってみるじょりぃ。
くちびるにはさわりませんでしたけど。

「冷たいでしょ?」 得意そうなナナ。鼻が冷たいのがそんなに自慢ですか?
「冷たいね(笑)」

と答えましたが、緊張のあまり
鼻が冷たいか冷たくないかなんてどうでもいいこと、さっぱりわかりませんでした。
手が震えるとあまりにもカッコ悪いので、ホントに一瞬しかさわれませんでしたし。


ああ。
でもなんだか、得した気分。
ナナにしてみれば「あたしの鼻の冷たさを思い知れー」という程度のことでしょうけれど、ワタシにとってはこれはもう、大事件でございます。清純派だから。



ごほん。


ええと、他にも史跡を見に行ったり茶ァしたりといろいろあったのですが、「鼻」描写でじょりぃ、すべてを使い切ってしまいました。
どうにも、思い出すだけで緊張しちゃうんですよねえ。
まあ、たかが鼻なんですけどね。
されど鼻 つうことで。 ひとつ。
おまけに、ナナにくちびる触られてしまったので、じょりぃったらガラナチョコレートを一気食いしてしまったコドモのように大興奮でございます。


今日は「予報より暖かかった」とはいえ、とても寒い日でしたもので。
中学のときにナナと二人乗りして帰るときに、「寒いよー」と言いながらナナがワタシのポケットに手を入れて、顔を背中にぴったりくっつけて後ろに乗ってたっけなあ、なんてことをセンチメンタルに思い出してみたりして。
あのときもとってもドキドキしましたが。
このままずっと冬ならいいのに、なんて思ってみたり。
今日もそのことを思い出しながら、ふいにナナが「寒いよー」と言いながらワタシのポケットに手を入れてきそうな錯覚に陥ってしまったり。
ありえないんですけどね。

30過ぎた今、「鼻」でドキドキです。
なんだか色っぽさが中学のときより落ちてる気がしますが。
あまり気にしないことにします。 いえい。


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