ナナとワタシ
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2003年11月28日(金) |
きょんさんを大事にしなよ |
先日、きょんと派手にケンカした晩、たまたまナナから電話がありまして。
「きょんさんも元気なの?」と、ナナがごきげんうかがいをしてくれ、うっ、と答えにつまるワタシ。
「んー」
「(笑)なに?そのビミョーな返事。ケンカしたの?」
「今まさに真っ最中。 きょん、プチ家出中」
「マジ? プチじゃないかもしれないじゃん。どうするのー?」
「べつに。帰ってこなくていいよもう。本人にもそうお伝えいたしました」
「・・・・・・ひどいんじゃないそれー」
「・・・・・・・」
「きっと今、すごく心細いと思うよ、きょんさん」
「だって自分から出掛けていったんだもん。ワタシが追い出したわけじゃないよ」
「あのさあ、そこって、じょりぃの家なわけじゃん?」
「うん」
「じょりぃの方が、圧倒的に立場が強いわけですよ。他のことにしても、アナタ、いつも威張ってるんでしょ?」
「うん」
「立場が強い人が弱い人を追いつめるのってどうかと思うよ。 何が原因でケンカになったにせよ、『帰ってくるな』を言った時点で、じょりぃが全面的に悪いです」
「え!」
「反省しろー」
「は、はい」
すっかり説教をくらってしまいまして。
で、何が原因でケンカになったの?と訊かれ、概略を説明。
「それってさー、きょんさん、さびしかったんじゃないのー?」
「まあ、心細いからついてきてほしいってことだったんだと思うけど、向こうも言わなくていいこと言っちゃったわけだし」
「あたしいつも思うんだけどさ、きょんさんがさびしがってるんじゃないかって、すごく気になるの」
「は?」
「例えばじょりぃがあたしんちでごはん食べていくときとかあるじゃない? ああいうときでも、あたし、ホントに気になっちゃうんだよ。きょんさんがさびしがってるような気がしちゃって」
「ははははははははははははは」
「笑い事なの?」
「たぶん。 ワタシがいないときは、ひとりの時間をのんびり満喫してるみたいだよ。好きなモン食べられるし」
「その気持ちはあたしもよくわかるけどさ・・・・ホントにさびしくないのかな?」
「うん。怖い番組を見たりしなければ大丈夫。それも『さびしい』じゃなくて『怖い』だし」
「じょりぃと泊まりで出掛けるときもすごく気になっちゃって」
ナナがこういうことを言い出すのはこれが初めてじゃないんですが。 ていうか、既に何回か同じ話をされてるんですが。 いーーじゃんか、べつに、誰がさびしかろーと。考えたってしょーがないじゃんかー。 現にきょんはさびしがっていないんですし。
「だから、あたし、きょんさんも一緒に行けばいいのにーって、本気で言ってるんだけど」
「いや、それはきょんは望まないと思うよ。疲れちゃうんじゃないかな」 ワタシも疲れますし。
「そうか・・・・ねえ、じゃあさ。もし、出掛けようとしたときに、きょんさんが『さびしいよー行かないでー』って言ったら、どうするの?」
「言わないから」
「だから、もし、だよ」
「具合が悪いのか確認して、さびしいだけなら『ちょくちょく電話するよー』と微笑みながら出掛ける」
「ええええええええ?」
「ななななななに?」
「・・・・・冷たくない?」
「え!」
「今日だけはどうしてもひとりになりたくない、って、涙を流しながら(笑)言われてしまったら?そしたら出掛けるのやめる?」
「説得する。だって、事前に決まってたことなわけだしさ。 でも、どうだろうな。想像できないんだけど。だいいち、うざいなあと思ってしまうかも」
「(冷笑) マジつめてーよじょりぃ」
「だって、なんでわざわざ今?と思うじゃん。いい大人がさー」
「わざわざ今、そういうことを言いたくなることがあるかもしれないじゃん」
「ということは、キミはあるんですか?」
「ない(笑)」
「ほらみろ」
「でもー・・・・・あたしは、相手を試すためにやってしまうかも。『今だけはそばにいてよー。さびしいんだもーん。行かないでよーー』って、だーだー泣いてみたり」
「ヤなオンナだなーーー(笑)。 試すの?そんなことして?」
「うん。試したくなるかもしれないじゃん。どれくらいあたしのこと大事なの?みたいな感じで。心が不安定なときなら、わかんないよあたし」
「試されてるんじゃ、キミにもし泣かれるようなことがあったら、とりあえず出掛けるのをやめておかなければ(笑)」
「(笑) で、『わかった、じゃあ出掛けないよ』って言葉を聞いた途端満足しちゃって、『ううん。行ってきていいよ。ばいばーい』とか言ってそうなんだなあたしがまた(笑)」
「ああ。まさに。 態度が急に冷たくなってるんだよきっと」
「そうそう。 けっこうもうしらけちゃってたりしてね。なんでまだいるの?みたいな(笑)」
「オソロシイヒト」
「まあとにかく、もしきょんさんがさびしがったら、なるべく側にいてあげることだね」
「・・・・もしキミが出掛けるときにパパが『さびしいよー行かないでよー』と泣いたらどうするの?」
「パパがーー?!(笑) でも、そういう風に言われたら、あたしは出掛けないよ。一緒にいてほしいのなら。かわいそうだもん。心配だし。気になって、出掛けても楽しめないし」
「ふうん。 ワタシよりやさしいんだね。 ていうか、ワタシって冷たいのかな?」
「冷たいんだよ」
もしワタシがさびしいって駄々をこねたら? と訊きたかったのに訊けませんでした。 意気地なしじょりぃ。 だって 「はは。『ごめーん、元気出して』って言って、出掛けるみたい」 とか、ポップにイジワル言いそうなんだものこのヒト。
話はまたきょんとのケンカについてに戻り、またお説教されるじょりぃ。
「じょりぃ、きょんさんがいなくなってしまったら、絶対さびしいと思うよー。それはもう、想像を絶するさびしさだと思うな」とナナ。
「そ、そんなに?」
「うん。 なんて言うのかなー・・・あたしとパパよりもさー・・・・」
「ん?」
「ううううううううう・・・・・なんて言ったらいいのかわかんないーー(笑)」
「(笑) あたしとパパより?」
「なんていうか、 ううううん・・・・・・・・・さびしいよきっと(笑)」
「なんだそりゃ」
「あたしとパパが離れてしまうより、じょりぃときょんさんが離れた方が、きっとさびしいんじゃないのかな」
あたしとパパより愛が強い。 と言いたかったのかしら?もしや。 それとももっと単純なこと?
どうも、ナナがワタシときょんのことをどのように定義しているのかが不明なので、よくわからないんですが。
「ワタシときょんのほうが、そちらのご夫婦よりも仲がいいってこと? だとしたらそっち、問題あるんじゃないの?(笑)」
とぼけてみるじょりぃ。
「でもあたし、このことについては自信あるよ。 じょりぃときょんさんが離れてしまうほうが、あたしとパパが離れてしまうよりも、ショックも大きいし、すごくさびしいだろうと思う」
「・・・・・・ふうん・・・・・」
「だから大事にしなよ、きょんさんのことー」
「 んー 」 フクザツじょりぃ。
トータルでずいぶんな時間と真面目さを費やし「きょんを大事にしろ」と力説されたような。
はっ。
ナナったら、 もしや きょんのこと!
ないないない。
ないよねえ。 た、たぶん。
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