ナナとワタシ
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2003年09月10日(水) |
激痛中の、ささやかな幸せ |
久しぶりに「ガマン」というものを堪能しておりますじょりぃです。こんばんは。
鎮痛剤が効かないんです。 そうです。歯痛です。 神経抜いたところが炎症を起こしやがりまして。 それもワタシに無断で、ですよ。 七転八倒するほど痛くてですね、2日連続で予約ナシの飛び込みで歯医者へ。
これはきっと、神様がじょりぃに「あなたは少し最近ワガママがすぎます。ちょっとガマンの試練を与えます」と授けてくださったモノにちがいありません。 と思い、神を呪っている最中のじょりぃです。 罰当たりですかスミマセン。
昨日の夜、ナナから電話がありまして。 というか、正確には末子ちゃんから電話がありました。
「じょーりーぃーーーちゃーーーん? わだしーー」 「やあこんばんはお姫様」 <しゃあしゃあ 「じょりぃちゃん、今日、たんじょうびでしょ? あそびにおいでー」 「え! ち、違うよ、末子ちゃん」 「たんじょうびでしょ?!」 「もうすぐだけど・・・今日じゃないよ」 「今日でいいから」 「あ、はい。今日にします」
なんてシュールな会話をしたあとに、ナナに代わりまして。
「あのさぁ、じょりぃ」
あ。 この声。 お願い事だ。 子供に電話させたしな。
「・・・・なに?」 「と思ったけどやっぱりいいや」
でたー。 気まぐれ攻撃。ばびゅーん。
「言うだけ言ってよ。気持ち悪いから」とワタシ。 「明日、急にお通夜が入っちゃったので、4時半からうちにきてもらって、ちょっと子供たちと遊んでヒーリング効果でも受けてもらおうかなと思ったんだけど(笑)」 「留守番に来いということだね?」 「そういうこと(笑)。 でも、やっぱ平気になった」 「なんで?」 「なんとなく」 「段取りつけようか?」 しかしワタシは激痛中。 大丈夫なのかしら。 「ううん。いいの。大丈夫」 「そう」
なんて感じに電話を切ったのですが。
せっかく頼ってくれたのだから、お役に立ちたい。 と思い、なんとか調整をつけてみよう、と張り切っていたのですが。
その晩は、一晩中眠れないほどの激痛がワタシを襲いまして。 歯医者ー! ワタシの歯になにしやがったー! うわああああああああああああん。
朝になって、仕事のスケジュールやら歯の具合やらを鑑みてみるに、やっぱりムリ。 歯医者に行って、その経過を見て決めよう、と思っていたモノの、案の定治らず。
ナナにメール。
「大丈夫」とは言われたものの、なんとか段取りつけたかったんだけど、やっぱダメだったー。 肝心なときに役に立たなくてゴメン。懲りずにまた声かけてください。
読み返してみるとなんだか低姿勢すぎなじょりぃ。 けっこうすぐに返事が来まして。
本当に役立たずめ!(笑) でも長女がなんだか張り切ってるんでゼンゼン平気。 なので気にしないで。
よかった。 と思い、夜の仕事をキャンセルして、安心して痛みに悶絶するじょりぃ。 あ、ちなみに、今はやっとクスリが効いてきましたので、それほど痛くありません。 しかし、ヤクなくして今のワタシは生きていけません。
そして夜の12時頃。 ナナから電話が。
「今日、ゴメンね、気を遣わせちゃったみたいで」と。 「ううん。こちらこそ、役に立てなくて」 「(笑)なんでじょりぃがそんな風に思うわけー? 来れなくて当然じゃん」 「そうか」 「でもありがとう。おかげさまで、長女が張り切って夕飯とかつくってくれてさ。たまには留守にするといいみたいね」 「そう。 それはよかったね」 「? なんか、声ヘン? 元気ないの?」 「歯が痛い」 「なんで?」
経過をざっと説明するじょりぃ。
「うわあ。 痛いでしょそれじゃ」 「痛い」 「いっそ殺してくれーと思わなかった?」 「なんでわかるの? マジ思った」 「(笑) でも心配だなあ。12日は東京に泊まりだって言ってたよね?」 「うん」 「治るのかなそんなことで」 「・・・・・・」 「治らなくても行くの?」 「うん」 「そうか。ムリしない方がいいよとか言っても、きかないもんねじょりぃの場合」
なんて話をちょっとしまして。
「そういえば、昨日末子ちゃんに『じょりぃちゃん、今日たんじょうびでしょ?』と決めつけられた」とワタシ。 「(笑) 相変わらず自分勝手なヤツだな末子」 「わはははは」 「2〜3日前にね、子供たちに『もうすぐじょりぃちゃんの誕生日なんだよ』と話していたので、そのことを覚えていたんだろうね」 「へえ。 嬉しいなあ」
嬉しい。 ナナがワタシの誕生日なんぞを話題に出してくれていたなんて。
「あ。 パパがお風呂から出てきた。切るね」とナナ。 「うん」 「今日はありがとうね。ホントに」 「何もしてないよ(笑)」 「じゃあね」 「うん」 「・・・・お大事にね」 「ありがとう」 「東京、気をつけて行ってきてね」
ど、どうしたことだ。
「ありがとう」 「おやすみなさい」 「おやすみ」
な、なんだかやさしいんですけど。ナナ。 幸せだ。
が、しかし。
切る間際に「お大事にね」「気をつけて行ってきてね」とちょっと甘い声で言われたくらいで「うわああ幸せー!」と思ってしまうのって日頃の悲惨さを物語っている気もします。
でもまあ、日頃が悲惨だろうがなんだろうが、ワタシには甘い、ささやかな幸せでございました。
歯が痛いときに甘いものはどうかとも思いますが。 しかし客観的にみればちっとも甘くないので、まあ大丈夫でしょう。
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