ナナとワタシ
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2003年05月31日(土) 弱気なナナ

今日も電話が来ました。ナナから。

「ねえ、明日って忙しい? 時間とれない?」
「とれるよ。なに?」
「映画行かない? このあいだ電車で流れたヤツ」
「ああ、いいですね」
「仕事は?」
「休んじゃおうかな」
「なっちゃんは大丈夫なの? 明日は仕事の予定だったんでしょ?」
「うん。なんとかする」
「あたしひとりで行ってきてもいいんだけど」
「誘っておいてまたそーゆーことを」
「だって無理させるのイヤなんだもん」
「無理してないよ」
「あたしがひとりで見てきて、帰りにじょりぃの家に寄って、あらすじをすべて聞かせてあげるという手もあるんだけど」
「イヤだよ!そんなの」
「ただのいやがらせだよねそれ」
「ただのというか、相当ないやがらせだよ」
「じゃ、行けるの?」
「行くよ」
「無理してる?」
「してないって」
 
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 略(よもやま話)
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「ねえ、じょりぃさ」
「ん?」
「大事なことはあたしに話してくれないよね」  どしたの突然。
「そんなことないよ」
「いつだって、なにか抱えてるような感じがあるのに、話してって言っても話してくれないし、疲れてるって言われちゃえばそれまでだし」
「なに急に」
「疲れてるんだって言ってくれればまだいいほうだけど。いつもなんか元気ないような顔見るの、なんかさー・・」
「ちょっと忙しかったもんだから。ゴメン」
「忙しいだけなの?」
「うん」
「あたしといても楽しくないからじゃないの?」
「! そんなことないよ。楽しいよ。すごく」

プライドの鬼のナナさまが、一体どうしたことでしょう。

「最近、電話、全然くれないし」

え?   あなた誰ですか。誰に話してるんですか。

「あの、ワタシも同じ事思ってたよ」
「メールも、全然くれなくなっちゃったじゃん」

え?   どどどどどどーしたんでしょう。こんなこと言うなんて。

「そ、それも、同じ事思ってたよ」
「たまに電話したり会ったりしてもさ、あたしばっかり話してて、じょりぃは自分のことってほとんど話さないじゃん」
「話すことないんだもん」
「このあいだ会ったときは、メエちゃん(妹です)の具合が悪くて心配だとか、○○(友人です)のことが心配だとか話してくれて、ちょっとホッとしたんだけどさ。・・・メエちゃんの具合が悪い話なのにホッとしてるあたしもヘンだけど」
「いえ」
「でもそれも、気付いてみれば、じょりぃの話じゃないわけよ」
「そ、そうなの?」
「別にあたしに話さなくても、きょんさんやなっちゃんに話して楽になってるんなら、それはそれでかまわないけどさ」
「別にそういうわけじゃ・・・」
「でもさ、      あたしは、さびしいじゃん」

!!!!!!!!!!!!!!!!!一体何が!

「え」
「あたしじゃ、じょりぃを、その、なんていうか、癒せる?(笑)存在になれないのかな、とかさ。思うじゃん」
「え」
「話したくないならしょうがないけど。頼りにならないのもわかってるし」
「そんな風に思ってないよ」
「なんかあるんでしょ? 何かいつも考え込んでる風な感じはあるんだもん。 でも、いくら『話してみてよ』って頼んだって、絶対話そうとしないし」
「いや、それは・・・」
「何もないの?」
「・・・・あるのかも。 しれないけど。     ないです」

たぶん、ワタシのナナへの恋心が、ナナにそう感じさせてしまっているので、話しようがないんです。
あとは、カミングアウトを待っているフシもあるんですが、いずれにせよワタシにとって「ぽん」と話せる内容ではありません。

「そうなんだ」
「・・・・」
「・・・あたし、ずっとじょりぃと話がしたかったけど、忙しいのにジャマしちゃ悪いなとか、いつもあたしばっかり一方的にしゃべって切る感じだから迷惑だろうなとか考えちゃって、なんか電話できなくてさ」
「してよ」
「あたしと話したいとか、思うの?」
「思うよ。すごく」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「どうしよう、電話しようかとかずっと悩んでてさ。 って言っても、別にそのことばっかり考えて悩んでたわけじゃないけど。あたしもそれなりにいろいろ忙しいですから」
「うん」
「だから、昨日のメールは、すごくいいタイミングだったの」

昨日のメールというのは、ワタシが送った「みなさん、お元気ですか?」という、こっつまんないメールのことでございます。

「あのメールだってさ」ワタシ。
「ん?」
「何日も悩んで出したんだけど」
「え?」
「なんか、出そうかどうしようか、何送ったらいいかとか、悩んだ」 悩みすぎやねんていうか悩んであれかい!>ワタシ。
「そうなの?」
「うん」 しかもアナタ、返事よこさなかったくせに。

「ねえ、なんでじょりぃは自分のこと話してくれないの?」
「これでも話してる方なんだけど」 でも、みなさんの方がナナよりもワタシのこと知ってると思いますたぶん。
「そうなの?」
「うん。・・・・・それに、ワタシの話って、つまんなくないですか?」
「は?」
「聞いててつまらないんじゃないかなと思って話しづらい」
「どういうこと?」
「わかんないけど。 こう、たまにちょっとだーっと話したりしたあと、いつも『あ、失敗した。しゃべんなきゃよかった』って落ち込んじゃうんだ」
「それは、あたしのリアクションに問題があるということか」
「いや、そうは言ってないけど」
「でもそういうことだよね。なんか、気のない風に『ふーんそーなんだー』って感じなのかな」

そのとおりだおまえ。

「いや、別に・・・」
「なるほどね。でもまあとにかく、もっとココロを開いてよ」
「うん」
「弱いとこも見せて」
「弱いよいつも」
「そうだけどさ」
「どっちなんですか」
「でもいいけど別にじょりぃの好きで」
「あ、はい」

ナナ、調子が戻ってきたようです。

まあ、こんな会話が出来て、ちょっと嬉しい気持ちになったじょりぃだったのでありますが。

上げたら下げる、というのがナナの基本行動でございまして。

この後に

「あたしね、パパのことをこれからすごーく大事にすることに決めたの。パパって、こんなあたしによく耐えてつきあってくれるなあと思って、家庭円満のためにも、パパのことを大事にするってまた決めた!」

という話題になられたりすると、ワタシのココロはなんだか急降下でございます。
いつもなら「そうだよ。パパのことは大事にしなきゃ」なんてつまらない返事をするじょりぃでありますが、本日は

「せいぜい、うざがられないようにね。そんな気まぐれに勝手に決めてさ。しかもしつこくしちまうと見た」

と、憎まれ口を叩いてみました。どんどんっ。かかっ。


なにはともあれ、明日は映画デエトです。

なっちゃんになんて言おうかな・・・・・・・。それがいちばんの問題でございます。


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