ナナとワタシ
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2003年04月28日(月) 名前が呼べない

ナナの名前が呼べなくて、困っております。

もともとは呼べたんですよ。
何しろ中学からのつきあいですし、彼女にもみんなに呼ばれている呼び名とかちゃんとありましたので、
それを使えば問題なかったわけです。

では、中学の時は、どう呼んでいたのか。

苗字から名前まで、フルネームで呼んでおりました。
例えば小池栄子さんだとしたら「ねえねえコイケエイコー、それどこで買ったのー?」という感じに。

長いですね。長いんですよ。
でも、当時の流行りだったんです。私たちの学校の。
ワタシの市は田舎なせいか、同じ苗字の人がけっこうたくさんいたので、そのせいもあったと思います。
フルネームなら確実に識別できますからね。
ワタシなんかはフルネームにしちゃうと8音もあるので、その流行りには乗れなかったのですが。

で、2年前に交友が再開しまして。
しばらくはワタシも「大人になるとフルネームも呼びづらいなあ」と思いつつもそのまま継続したわけです。
しかもこれって、旧姓でやってるもんだから、ワタシのほうもなんとなく、まあ、気詰まりというか、あれだったんですよ。

そしたらある日
「ねえ、フルネームって、そろそろやめた方がいいかも」と言われまして。
「パパが気を悪くするかもよ(笑)」と。
「え?・・・・マジ?どうしよ」
「まあ、それは冗談だけどさ」<どうかな?
「じゃあ、なんて呼ぼう・・」
「なんでも、じょりぃの好きなようでいいけど」
「困った。 わからない。 決めて」<優柔不断大賞
「あたしが決めるの?  じゃあ、普通にナナちゃんでいいんじゃないの」
「ん。わかった」

うわあ、恥ずかしい。「ナナちゃん」ですってよ奥さん。

で、その後。

やっぱ呼べない。ナナちゃんなんて。
呼んでませんよ。こっぱずかしい。

「フルネームのときと何が違うんだ」と思っている、そこのあなた。
全然違うんですよ。
何が違うかって、意気込んじゃうんですよ。ワタシひとりで。
よし今だ、よし今だ、みたいに、なるべくさりげなく切り替えようと意気込めば意気込むほど、さりげなくやろうとして、わざとらしくなっているという、最悪の、しかもよくあるパターンに陥ってしまうわけでございます。

では、相手の名前を呼ばなければならないときに、どうやって凌いでいるかと言いますと。

「あー、んー、・・・そっちは?」 そっちって、方向の話してるんじゃないんですから。
キミのいいようでいいんじゃないの」 キミって、なんだかカンに触りませんか。
「誰のことって、あなたのことですよ」 あなた言うと、一気に小坂明子とか武田鉄也の世界に。
「んー」 指さすな、相手を。

が、しかしですね。
最近になって、もう少しましな呼び方ができるようになって参りました。
これもひとえに、あるときはナナの子供たちと汗まみれになって遊び、あるときは子供たちと一緒に「うるさいな!」「いーかげんに片づけてよ!」と怒られてきた成果と言っても過言ではないでしょう。

その呼び方とは

ママ。 これです。

なんて会話がスムーズになったことでしょう。
もう、遠くに離れているナナを呼ぶときに、「おーい、おーい、ねえねえっ」と、まわり中の人が一斉に振り向くような呼び方をしなくていいんです。
「ママー!」と呼べばナナは振り向くのです。
ただやっぱり、まわり中の「ママ」が振り向いてしまうという、オマケつきですけど。
そして、ワタシとナナを見て「?」という顔をします。当然ですが。
最初は子供たちといるときだけ「ママ」と呼んでいましたが、最近では電話の時などでも平気で使っております。

ホントはイヤなんですけどね、これ。
「ママ」なんて呼んでしまったら、もう、ロマンティックな関係になれる可能性は限りなくゼロに近いと思いませんか。
でも倒錯感がかえってエロエロな空気を醸し出したり・・・するわけありません。
そもそも、友情が先立っている二人の場合、エロエロな空気なんてほとんどないですからね。

もっといい感じにナナのことを呼べるようになったら、ご報告いたします。
とりあえず「ママ」じゃ、ふがいなさすぎ。


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