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2007年07月26日(木) 「終わりの始まり」はどっちだ!?

選挙は最後の最後まで何が起こるかわからない。
とは言え、自民党の劣勢は覆りそうも無い情勢である。
40議席を割るという声もある。
そうなれば安倍は退陣を余儀なくされるかもしれない。
私個人的には、参議院選挙の結果で総理を辞めさせるのは反対だ。
まして、発足して1年も経たぬ内閣。
そもそも日本の総理は短命過ぎる。
イギリスでは、サッチャーとブレアの間に挟まれて影が薄く、短命と思われているメージャー政権ですら実は6年半。
日本で長期政権と言われている小泉の5年半よりずっと長いのである。
ただ、安倍が辞めようが辞めまいが、どっちにしろ相変わらず自民党政権であることには変わりない。
問題は次の衆議院選挙だ。

野党は、参院選を政権獲得のステップに、と考えているだろうが、現実にはなかなかそうは行かない。
むしろ、なまじ参院選で勝ったため没落に繋がった事例もある。
1989年の参院選で大勝した社会党がその後どうなったかは歴史の示すとおり。
また、98年の参院選で自民党を敗北に追い込み、参議院のみだが「首班指名」を受けるという栄光に輝いた菅直人は、翌年にはもう民主党代表ではなかった(代表選挙で鳩山に敗北)。
今回の参院選に民主党が勝利したとして、果たして有権者は「民主党政権」まで望むのだろうか。
参院選が「政権選択の選挙」ではないのをいいことに、単に与党に「お灸をすえる」だけの結果に終ってしまうのが過去の現実である。
また、参院で勝利した場合の民主党は、今後の政局では単に与党の批判をするだけでは許されない。
今度は「共同責任」を負うことになる。
つまり「折角勝たせたのに民主党はだらしない」ということになれば、失政の責任が跳ね返ってくるのは、民主党自身なのだ。
その時、小沢一郎が代表で民主党は持つのか。

小沢は選挙には強いのかもしれないが、肝心の「勝った後」の政局をリードする力に欠けることは、これも歴史の示す通りである。
93年衆院選勝利後の非自民連立政権しかり、95年参院選勝利後の新進党しかり。
今回も小沢はまた「壊し屋」の異名を如何なく発揮し、この参院選が単なる「あだ花」、民主党の「終わりの始まり」になってしまう可能性がないとは言えないのである。
今後の政局に注目したい。


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