サッカーのアジア・カップの最中、中国では反日暴動が荒れ狂った。
いわば世界中に中国人の醜さを知らしめたわけだが、しかしそもそも
中国共産党に洗脳されて踊らされているに過ぎない愚昧な民のことを
あれこれ言っても始まらない。つまり反日は中共当局の策動にほかならない
ということである。
マクロ的に見れば、独裁国家は仮想敵国を作り上げ、それへの敵意を
煽り立て続けることで国内の不満を外へそらそうとするのは常道である。
日中国交回復以後も一貫して反日教育を徹底してきたのは、ひとつはそのためだ。
もうひとつは、日本からカネと譲歩をひきだすために「反日」は格好の手段なのである。
とんだ「日中友好」だ。もっとも「友好」などと勝手に思っているのは日本側だけであって、
中共は日本をゆすり、たかりの対象としか見ていない。やれ「靖国」だ、「歴史認識」だ
と騒げば朝日新聞のようなメディア、そして土井や菅、野中、河野など中共に飼われた
政治家たちが吠え始め、結果、日本から莫大な援助と譲歩を絞り取る仕組みである。
ミクロ的に言えば、例えば今懸案となっている東シナ海の天然ガス資源の問題などが
目的だろう。「反日」騒ぎはちゃんと政治的打算に裏打ちされているのである。
しかもタイミンク゛のいいことに、この9月には河野洋平衆議院議長が訪中すること
になっている。
(ちなみに衆議院議長の訪中は、"あの"土井たか子以来ということである)
「紅之傭兵」とも言われるこの親中派政治家が、あのガンモドキ顔に卑屈な媚びた笑みを
浮かべながら中国の首脳たちに何を言うか、凡そ想像がつく。
中国の首脳たちの日本批判に対して、
「全く左様でございます。小泉は怪しからん奴でございます」
と議長の立場も忘れ揉み手で同意し、それをまた朝日新聞が大々的に報じる…
と言うお決まりのパターンだ。
こうして、「悪いのは全て日本」と言う既成事実が作り上げられ、それにより譲歩を
余儀なくされ、国益は損なわれていくのである。外交は戦略だ。しかし許し難いのは、
それに加担して国を売るメディアと政治家である。
かつて自民党きっての親中派と言われた故松村謙三(1971年没)は、時の佐藤首相を
攻撃する周恩来に対して「日本人である私の前で日本の首相を罵倒するのは許せない」
と言い返したそうである。
松村自身は親中派であり、そして国内では反佐藤で鳴らした政治家である。
しかし外国に行って自国の首相の悪口を振れて回る昨今の政治家とは違ってプライド
と気骨を持っていた。
このため、却って、没後30年経った今も中国では松村の評価が高いと言う。
今の自称親中派というご機嫌取りの存在などは、中国から猿回しの猿として珍重はさ
れても人として尊敬されないし、まして彼らの振る舞いなど国益にも真の友好にも繋がらな
い。中国要人は来日すると今でも松村の墓参りをするというが、土井や河野が死んだら
すぐに見向きもされないだろう。