- 2004年11月29日(月) 傾斜
いよいよ作業も本格化か。 今まで水に浸かっていた、未知の領域に足を踏み込むその日。 造船所は騒然としていた。
排水作業の途中、いきなり船体が倒れたというのだ。 左舷側に10度傾いた状態で、バランスを保っている船体。 原因は調査中だが、これでは船内に入るどころか近づけさえしない。
見通しの立たない作業に、帰省を指示される同僚たち。 残念そうに、富山から発っていった。
見れば見るほど、酷く感じる。 これ以上倒れないためにワイヤーロープで固定がされて。 ダイバーたちが原因究明のために必死に潜っている。
冬の日本海が暴れる前に、修繕を終えなくちゃ。 そんな理想は、呆気なく散ったんだろう。
午後には自分にも帰省命令が。 やり切れてない仕事に、やり場のない虚しさを感じた。
でも、どうすることも出来なくて。 夜、ひとりの酒を飲んだ。
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