- 2004年11月24日(水) 離礁
日が昇る前から排水は始まった。 巨大なクレーン船の作業灯が光る中、次々に乗り込む作業員。 待ち遠しかったこの日。
排水とともに、清水やバラストタンクには圧縮空気が供給される。 タンクの下部には予め排水用に穴が開けられていて、ここでも浮力の確保を行う。
船の挙動は実にゆっくりだけど、傾いていたマストが直立した時は感動した。 今までの悲痛な姿が、どことなく元気に見えてきたのだ。 力強いアシストはあるけど、自分で再び浮き上がった姿。 これから先、ゆっくりリハビリをして、そしてまた走り出す日がきっと来るだろう。
心配していたマスコミの人たちは結構いい人。 女子アナに質問されたときはくらくらきた。
防波堤を振り返っても、もうあの姿はない。 もう一度、テトラポッドに登って凪の海を眺めた。
わずかに冬の匂いがした。
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