日常些細事
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2004年12月03日(金) すみちゃん

 
曼荼羅クリニック(仮名)へ肺炎の治療に行く。
 ここは小さな病院のため診察室の隣はすぐ処置室になっていて、採血や血圧を測るために使う椅子と机のほか、横幅の妙に狭いベッドが1つ、片面を壁にぴったりとくっつけて置かれている。私が点滴を受けるときにはこのベッドに横たわり、主観的にはとても長い1時間を過ごすのである。
 曼荼羅クリニックは院長の腕がいいのか、近所にある他の病院がろくでもないのか、そこのところはよくわからないのだがなかなかに繁盛していて、処置室には私が点滴を受けている間にも入れ替わり立ち代り新しい患者がやって来ては注射やら検査やらを施されていた。ベッドの周りにはカーテンが引かれているから姿は見えないのだが、看護婦(今は女性看護師と言わなければならないのかな)とのやりとりを聞いていると、患者の方はみんな相当に通い馴れている常連さんである。なにしろ看護婦を苗字ではなく、親しげに
「すみちゃん」
なんて名前で呼んでいるのだ。

患者A「あっちゃん。今日はすみちゃん休みじゃろ?」
看護婦「休みよ。よう分かるねえ」
患者A「裏に自転車が無かったわ」
患者B「すみちゃんなら『ドンキング』におったで」
看護婦「あらあ。またパチンコ行ったのね」
患者A「どうせ負けるのにのう」
患者B「明日はまた、機嫌悪いわ」
看護婦「あははははは」
患者A「あははははは」

 休日の行動を目撃された上に笑いものにされて『すみちゃん』も気の毒だが、カーテン越しに私もつい笑ってしまった。


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