日常些細事
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2004年06月30日(水) 申し訳ない

 近所の『アラヨ・ショッピングセンター(仮名)』へ買物に行く。
 買物の前に
「出すもの出してすっきりしよう」
と思ってトイレに入ったら、便器に財布を落としてしまった。
 私はそのとき、たまたまシャツのポケットに財布を入れていたのだが、よっこらしょう、とかがんだ拍子にぽろりと落ちてしまったのだ。 
 まだ催す前だったのが不幸中の幸いであった。
 水洗トイレの便器にはパイプから虫などが侵入しないよう底のほうに水が溜めてある。ポケットから落下した財布は他に落ちる所もあるだろうに、わざわざその小さな水面目掛けて着水してしまったのである。
「やややややっ」
 あわてて摘み出したものの財布は水浸し。
 入れていた紙幣も水浸しである。
なんたることであろうか。
「んもう。なんなのよう」
 突然の災難を嘆きながら、私は丸めたトイレットペーパーで財布を拭き、水を吸ってふにゃふにゃになってしまったお札を拭いた。
 言うまでもないがこのお金で買物をするつもりだったのである。
 トイレを出た私はこそこそと紳士用品売り場へ行き、目的の品物を抱えてレジに並んだ。
「1万円お預かりいたします」
 若い女子店員がにっこり笑って、私の差し出したお札を受取った。
 もちろん彼女は、それが便器の水をたっぷり吸った1万円札だとは知る由もない。
 申し訳ない、と私は心の中で手を合わせた。

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