とうもろこし(続き)、地塗りとオイルのサンプルつくり 2005年04月05日(火)
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前回続き。テンペラ線描が油彩層に食い込んで一体化する
そのさまが美しくてカンドーしてたけど、
あまりにも細かくて、単位面積小さいよ。
やっぱそれだけじゃ絵は成り立たないなぁ。
太く淡いタッチで、テンペラ白の層を挟む。
テンペラ、筆につけるたび濃度が毎回変わって、
一定の太さの線を引くのが難しいんだよなぁ。
今更ながら。そこでふと。
地塗りとオイルの実験をしているので、
テンペラとペンも追加することにした。
まだ途中だが、記録を残す。
地塗りはホルベインのアクリルジェッソ(灰色)。
下から2層、5層、8層、10層、15層。
左2列目、いつも使っている透層用オイル(自作)を、
1、3、5層ずつ塗る。
5列目〜透層用オイル+バーミリオン、部分テンペラ白、ペン。
8列目〜描画用オイル+バーミリオン、部分テンペラ白、ペン。
右端1列はホルベインジェッソ白+ペン、描画用オイルとテンペラ白。
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最近使用の透層用オイル
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4:ダンマル(2:1調合)
1:ヴェネツィアテレピン
2:サンシックンド(スタンド)
4:テレピン
※ここまでは佐藤一郎センセの処方箋。
これにさらにテレピンプラスしている。べたつきが激しいので。
特徴は、層の透明感が美しく柔らかい、
柔らかく、厚みが出るのでペン素描は難しい、
乾かないうちに何度もこすると剥げる、
指触乾燥まで3日〜1週間ほど。この間かなりべたつく。
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描画用オイル
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9:ダンマル(2:1調合)
2:ヴェネツィアテレピン。
4:スタンドオイル
9:テレピン
※ここまでは佐藤一郎センセの処方箋。
あれ〜〜?これって透層用とさほど比率は変わらない…。
調べてみたら、比率の差は本当にちょっぴりだった。
透層用比率 | 調合オイル | 描画用比率 | ||
---|---|---|---|---|
36 | 4 | ダンマル(2:1配合) | 9 | 36 |
9 | 1 | ベネツィア | 2 | 8 |
18 | 2 | サンシックンド(スタンド) | 4 | 16 |
36 | 4 | テレピン | 9 | 36 |
この描画用オイルにテレピンを目分量、コーパルワニス目分量
入れたのが、右側の4列。
透層用オイルより厚みが薄く、刷毛ムラが少ない、
安定している(ような気がする)、
しかしどうしてなのかは分からない。
硬くなる予定なので、ペンがのりやすい(ような気がする)。
それにしても、テンペラで二度と同じような線が引けないなんて!!!
改めてこうやってサンプル作ると、
むらなく同じようなパターンをテンペラで描くことが本当にできない。
それがこの絵の具の特徴と言おうか、己の技術不足と言おうか、
ま、どっちでもいいけれど、無駄な努力と時間を、強いられてきたと
感じるならば、この絵の具と、調合油の特徴を
もうちょっと整理して捉えられるといいんじゃないかと思う。
by HPY
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