完成と反省点 (とうもろこし、松かさと文様) 2005年04月11日(月)
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経過をまとめる。
- モチーフ部分(とうもろこし)
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形決めのペン素描(ニュートン黒インク)
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テンペラ素描。有色。ペン素描はほとんど覆い隠される。
- 色味としての油彩透層
(上記2〜3回繰り返し)
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問題点と感想
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ペン素描のため油彩層が固くなるまで1週間ずつ待つはめになったこと。
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ペン素描を3回やったが、絵の具に隠れて(特に不透明色のテンペラ)、
下の2回目はあまり効いてないこと。(いや、下素描として効いてるのか?)
線は面相筆でも描けるけど、硬いペン素描がないと気持ちの上で、
素描が決まらないような気がする。
ま、黒々しい線だからそういう意味で締まるのかもしれないけれど。
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最後はペン素描を見せた。テンペラ+油彩の混合技法、
形を描きたいのか、文様を作りたいのか、どっちつかず。
最終的にまぁまぁいい味の下地的文様ができたので、
いまさらガチガチと立体的に形を描き込もうとは思わず、
茶系モノトーンのあっさりとした仕上げ。
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七転八倒の背景について
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最初のイメージの弱さが混乱を引き起こした。
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途中段階、モチーフとの明暗の関係を決められず、
似たような色味・明暗になり、モチーフとの差が
描きこみの割には遠くから見ると、全然区別がつかなくて
かなりへコンだ。モチーフと構図をはっきり分けるのは
色味が効果的。
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後半、思い切ってモチーフは茶系のモノトーンに、
背景には強い色味を与える。(朱)
その上を『織りなす』テンペラハッチング。
最初に考えていた『光のような色』が交錯するのはボツ。
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ラファエロの8000番で、細い線が描けてそれは良かったが、
面積的にしんどい思いをした。
細かすぎて『効かない』。繊細で『密度があがる』。
この辺で迷いがあったかな。
できあがりは綺麗だし、マチエール実験としてはいいかな。
主題について突っ込まれると言葉に詰まるが。
もう一枚は、以前やった遊びの窓に何かを描いてみた。
モチーフの形の捉え方は割とすんなりと行く。
結果的に少しモチーフが暗いような気がする(?)
背景のテンペラ白ハッチの手間にはやっぱり辟易気味。
極端に細い上に、
テンペラ白、描いた瞬間より乾くと色味が弱く、消えていくような感じ。
そこに油彩を乗せると、ホントに消えいりそう。
愛はあるんだけれど、『効果のない労力』が多いと疲れちゃうから、
労力と釣り合う効果を求めたいよねぇ。心情的には。
油彩層は厚いかなぁ。色味ではなく物理的な厚みを、
薄く…、そう、叩いたり擦り込むような感じで。
……。
周囲の黒ペンの、エッチング風の編み目は気に入ってる。
by HPY
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