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力の差〜光風会、モダンアート、フランドル展感想         2004年04月19日(月)

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花かんざし(部分) 花かんざし(部分)

少し進んでこんな感じ。
初めてのイメージだから暗中模索。

でかい画面で構成するのは慣れてないせいもあるけれど難しい。
描くトコたくさんあるし。楽しいけど。

ぱっと見の印象は…。未熟というか、下手だわねぇ。(^^;

花かんざし(部分) 花かんざし(部分)

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忙しいと文句を言いつつも、
こんなときこそ何か見なくてはと、
団体展を上野の都美館まで見に行った。
光風会とモダンアート。それとフランドル絵画展。

光風会もモダンアートも実は見るのは初めてで。
思ったよりずっと良かったな。

日展系の光風会は古いタイプが多く、面白味という点では欠けてるけど、
実力が安定していて安心して見ることができた。
でも気に入った作品は、いずれも一見見栄えがしない
大作団体展ではとても賞を取れなさそうな地味〜〜〜な画面。

大久保佳代子さんの「ひととき」。
白くて制御が効いていて、若々しさが気に入った。水彩。

石毛正一さんの「仲良しの帰り路」。
なんの変哲もないのどかな山道に小学生。
ちょっとその辺に飾ってあったら和むなぁ。

モダンアートは抽象メインで、色彩や構成がとても綺麗だった。
達和子さんの「MUZU MUZU III」。
色彩が品よく綺麗な抽象。

奥村安久さんの「縦の構造」。
前回選抜展でもそうだったけれど、
長い丸いボール紙の筒を横に並べただけの作品。
意外性というよりは、その質感が気に入っている。

渡部康さんの青くて魚がいる景色とか、
前川和昭さんの、白くて文字が書いてあるような書いてない
抽象も素敵だなぁ、と思った。

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フランドル絵画はまず冒頭に
フランス・パウルビュス(父)の「ヤン・デ・ヘムベイゼの肖像」。
古典的構図で、その時代のいい面がみんな出ている作品。

ヤン・ブリューゲル(父)の板に素描、
「動物の習作」には舌を巻く。
下描きなしで一発で、筆でピューッと描いてるよねー。
円山応挙の素描を思い出す。

あとはいいな、と思った作品は、
ヴァン・ダイクやレンブラントといった そうそうたる知名度の作家作品。
あぁ、うまいよなぁ。

どことなく哀しげなレンブラントより
人物に思い入れがほとんど感じられないヴァン・ダイクの方が、
割り切っていて画職人として達者だなぁと今回思った。

ヘラルト・ダウの「花に水をやる窓辺の老女」も面白かった。
構図は古典的で文句なし。
寓意は、「花に水をやらなくてはならない」
「水のやりすぎは植物を枯らす」、ということらしい。
老女は老女然としていて、何故美女じゃないんだろう?と、
疑問に思う。これが美女ならもっと人気が出るだろうに。(^^)

同じく超地味〜〜〜〜〜〜〜〜な絵だが、
サロモン・ファン・ライスダールの風景画にも心惹かれる。
ひとつは木板に描かれた油彩、という意味もある。

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やっぱりこういう古典を見ると、
板に描かれた絵がいかに堅牢性を帯びていて、素晴らしいか。
キャンバス布に描くと、柔らかい感じになるが
悪く言えばモノそのものの質感が脆弱。
銅板はぬめっとして品がない感じ。
やっぱりきちんと下処理された板に描いた絵は
わたしにとってものすごく魅力的。

以前板に石膏地を一生懸命やっていたけれど、
下地を作るのに1ヶ月もかかっちゃってついにはダウン。

あまりにも時間がかかりすぎ、
描く時間がなくなる、というのと、
一生懸命やった下地を大事にしすぎて、
失敗が恐くて筆が動かないんだよね。(貧乏性だなぁ…)

改めて、憧れが募る。
もう一度やってみようか。そんな気になる。

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そして最後にフェルメール
忘れられてた画家フェルメール。人気沸騰の秘密はなんだろう?
わたしは先行人気に嫌気がさして避けてたけど、
「画家のアトリエ」、良かったなぁ。(^^)

扇情的でなく、感傷的でなく、見ていて羨ましいほどの安堵感。
わぁー!髪の毛ふわふわ〜!って、いつまでも見ていたいような、
なんかしらないけど欲しいものはこれだよなぁと
勝手に思って盛り上がる。

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アトリエに帰って自分の絵見たら、
あまりの未熟さにイヤんになっちゃった。

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あの時代、同様な技術を持ち、同じような画材処方箋をし、
テーマもさほど多様ではないのに、
スゴイ絵とそうでもない絵、
一目瞭然、こんなに差がついてるなんて不思議。
やっぱ画集レベルの人の絵は、スゴイわ。(ため息)

by HPY


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