絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


焦りますなぁ。No.2 -介護な生活-         2001年06月25日(月)

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寝ない。チビが寝ない。今日も寝ない。もう12時じゃないか。3歳児が起きている時間じゃない。遊んで全然寝ない。添い寝する大人が先に寝ている。

「だーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
眠いーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

絵描かなきゃ。夕食時から12時まで、描く時間はない。でも、普通の幼児のように9時に寝るのなら、私も自分の時間が持てるのにーーー!。なんでここ数日チビは寝なくなっちゃったんだーーーーーーあぁあぁぁぁぁぁ。

母親が出張の時は熱を出す、というまーふぃの法則もありますので、チビは無意識ながら、母親の仕事妨害にイノチをかけているのではないか。と思われる。(-_-;
明日はもう少したくさん遊んだりおしゃべりしたりしよう……。
全く非効率な。全く非効率な!!

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幹
ところで、お義母さんなのだが。
従兄弟に会うのは子供の時以来、50年ぶり、という従兄弟会が開かれ、何泊かの旅行に出る予定であった。が、旅行前日に94歳のばぁちゃんが熱を出した。土曜日なのに入院。
当然(?)、旅行は、ぱぁ。それで、「あ、ついに……」と思いきや、今は点滴打ってものすごく元気で食欲もりもりらしい。これも「母親が出張の時は熱を出す」無意識の心理だろうか。

ばぁちゃんはこないだも肺炎で入院したが、元気もりもりになって帰ってきた。強い人だ。あまりに元気なので、動けないようベッドに縛られているそうだ。要介護4。もう、食事時にしたたるよだれを自分で拭こうともしない。

お義母さんはここ何日か、朝ご飯食べさせに病院へ行き、昼ご飯食べさせに病院に行き、夕ご飯食べさせに病院に行っている。一日三回。付き添いを頼むと、一日一万円くらいかかるそうで。元々介護で自分の事何もできないのに、ますます介護一辺倒の生活だ。嫁はツライなぁ……。

性格もあるだろうが、家の中にこもりがち、プラス介護。それが15年。
惰性を変える勇気も勢いもなくなってしまうだろう。しかもこんな状況で夫が「俺は忙しいんだ、誰のおかげで生活しているんだ」と言われたらもう手も足も出ないじゃん。家の仕事を一切引き受けながら収入がない、主婦という立場の弱さを感じてしまう。いつもにこにこしているけれど、私はお義母さんの八方塞がり・閉塞感、ぴしっぴしっと感じている。結構イタイ。

お義母さんには「自分の時間」を作るために、介護保険をもっとたくさん、うまく使うという方法を勧めている。お金が足りないのなら、私たち息子夫婦でもっと働いて援助するよ。(そのために絵を諦めてまた会社勤めをするか?と、今度は自分を詰問し追いつめてしまうのがまたイタイのだが。)

幹でも、お義母さんはもう打破する気力がないようだ。いつも私だけもう少し我慢すれば……という結論に至ってしまう。でももう少しは終わらない。

納得して選んだならまだしも、何年も何十年ものエンドレス介護って、年寄りを生かして一世代下の介護人の生活が消えるというか、なんとなくその人(この場合は嫁さん)の人生ないじゃん、と思ってしまう。
転じて来るべき未来への恐怖というか覚悟というか。無言の圧迫。「逃げるなよ」って言われてるようだよ。でも、禁句をあえて言うと、わたしにゃ無理だ。もう絶対無理。そう叫んじゃうよ。

まだ私が若いせいかもしれないけれど、同じような状況に置かれた場合、立ち上がる力があれば自分の人生勝ち取るために何でもやるだろう。

立ち上がる力のない人にはできるだけ力を貸したい。
でも私には充分な余裕はない。立ち上がりたい人を応援する程度しかできない。立ち上がりたいという気持ちを育てたり、立ち上がるところから手を貸してやるところはできない。代わりに立ち上がることもできない。
立ち上がりたい!という圧倒的なパワーがお義母さんに湧き起こって欲しい、と思うのだが、限りなく現状維持を望んでいるので私もそのまま。最近は愚痴を聞いたり、見ているだけになっている。

多分私は、立ち上がる力があれば自分の人生勝ち取るために何でもやるだろう。
若いからある力なら、立ち上がる力、拙くても、大事に育てておきたい。

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立つ子供気を取り直して。今日の作業。

立つ子供を描き進める。思いっきり薄塗りに。色をなるべく混ぜずに重ねるようにしたいのだが、薄塗りだとどうも下地が溶けてしまう。テンペラの場合は水が多く添色剤が少ないせいだろう。油の場合はテレピンが多いせいか?

子供の後ろは襖なのだが、白一色にしようか?それともその白でいろいろぼやぼやっとした色をつけようか?ちと悩む。

今日の午後、珍しくお客様。適当に見られる程度に掃除をする。
保育園の同級生のお母さんだ。インターネットでみたいページがあるという。なんでもお姉さんが投稿した子供の写真を見たいんだそうだ。そのまま少し話し込む。話し込むたびに、自分が多少変わっている人なんだなぁ、というのが見える。他人というのは、自分を写す鏡だ。光の屈折率は、その人による。プリズム効果で虹色に見える場合もあるだろう。ただ、なんか私はえらい気に入られたようで(多分)「いい性格してるよー!」といたずらっぽく愉快そうに言われた。

そんで私はまた理屈っぽいので、その時、アーティスト(プー)=変わった考えの人、という図式を想像し、普通の人の日常に変わった視点を持ち込み自由にする構造、というのを漠然と考えたりした。

以前、気になっていた毎日新聞の記事を読んだ。お義母さんのところで読んだとき、途中でページが抜けていて、ずっと気になってたんだ。現代の世相と犯罪とその心理について。Webで読めたけれど、なんか印象が違う。同じ言葉なのに。印刷された活字で読む方が頭に入るというか、興味深く納得した。Webは横文字だからかもしれないが、読みづらかったなぁ。

by HPY


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