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コノハナ【MAILHOME

エリア88番外編単行本未収録について 2
2004年07月02日(金)

▼ネタバレ実況ストーリー
この話時系列はいつになるのでしょうか。
脱稿が1980年1月となっているので、書かれた時期は連載初期にあたると思いますが、まだ砂漠基地にいるころの話なのでしょうか。
シンとミッキーは今日も慌しく出撃していくところから話ははじまります。
装填中に敵機襲来の知らせを聞き、調整もすませないまま発進するシン。
いつもと変わらない88基地の日常がそこにあります。
この発進シーン、ローティーンの子にも視覚的にわかりやすく描かれています。
風防をしめろとか識別コード3とかパーキングブレーキoffとかGO!等々、戦闘機ってこうやって発進するんだなと小学生の子にも納得がいく画面構成で、こちらまで幼心に戻ってわくわくしますね。
そして機関砲の調整もままならないまま出撃したシンは、ミッキーの提案により、ミッキーの機体(クフィール?)を的に調整をします。
左に少し修正したほうがいいというミッキーに対し、わざと少し右を狙ったんだと余裕しゃくしゃくで答えるシン。
このときの台詞がね、なんかオカシイんだよ。

「おれっちが的になってやってやるから」
おれっち?!
「調整の必要なし!!ぴったしカンカンよ!!」
ぴったしカンカン!?

なんだ、この二人の言葉の選び方は。
どうしたシン・カザマ、小学生読者のうけを狙っているのか。なんだよぴったしカンカンって。今日のネームはいつもと違ってどこかオカシイ。

そこに目標発見。
しかし、それは敵機ではなく、民間のビジネスジェットでした。
無線で交信すると、どうやら操縦していた父が心臓発作で倒れた模様です。
父に代わって現在操縦桿をっているのは、まだ操縦に不慣れな少女でした。
心臓発作!全国の飛行機ヲタが泣いて喜こぶシュチエーションの到来ですッ。
もちろんお約束通り燃料は残りわずか。赤ランも点滅中です。ワクワク。
この事態にシンはすかさず88の滑走路へ向かうよう誘導します。
しかし、最短距離を通るとなると交戦地区を飛行しなければならなりません。
民間機がそこを抜けるのは危険すぎます、けれど、迂回すれば燃料切れで砂漠に墜落してしまうのです。
さあ、どうする蒼穹の騎士たち。フライトプランを立てろー。
そこで二人はジェット機の上と下を飛行して援護し、危険承知でコンバットエリアを突っ切ることにしました。やっぱしな。
このときのシンの口調がまたオカシイ。今日の二人は一味違うんだぜ!

ミッキー「ヘイ、キャロライン!!プリンセスを守るのはナイトの仕事さ」
シン「そうさ、プリンセスキャロライン、我々の命にかけても助けてみせる。安心おし!!」

安心おし

安心おし

聞きましたか?フロイライン、安心おしですよ?安心おし。天下のシン・カザマが安心おしって言ったんですよ。安心おし!!なんと甘美な言葉遣いでしょう。あたし一遍でいいから、男の人からそんなことを言われてみたい。

「グッドラック・プリンセス!!」
「グッドラック!私の騎士たち!!」

決め台詞がキマッタァ。松本師匠直伝男のロマンとかよの夫人の贈り物乙女回路が超電磁合体。

こうしてキャロラインは二人の援護のおかげで無事滑走路までたどり着けます。
ほどなくして、二人の騎士も機体を損傷しながらも無事帰還します。
ほっと胸を撫で下ろす少女。
この後、大事を繰りぬけたキャロラインは、命の恩人のシンとミッキーにナイトの称号を贈りたいとサキ司令に申し出るのでした。
そう実はこの少女はエムロード王国のプリンセスなのでした。心臓発作で倒れた父は国王だったのです。
いやはや、なんとまわりに王子様王女様が多いことよ。この作者、好きですね、王族資産家特権上流階級が。私もですが。

サキ司令は二人の騎士にそのことを伝えます。
「自分の部下に騎士の称号を持つものがいてもおもしろいがね!!」
うおーサキらしい台詞。サキはいつもセリフの切れがいいですね。かっくいいよ。王子様。ビバプリンス・サキ。

けれど二人はその申し出を辞退します。
辞退の旨をプリンセス・キャロラインに伝えるサキ司令。
このときのサキ司令の立ち居振る舞いがね、プリンス・サキっぽくってたいへんよろしいんですよ。
そんな…と、納得いかず二人に直接会って話しをつけようとプリンセス・キャロラインでしたが、彼女が表に飛び出すと、二人の騎士は再び出撃をするところでした。
「なんですって さっきあんな目にあったばかりなのに…」
二人はプリンセス・キャロラインに手で合図を送りながら出撃していきます。

このときの二人がまた、おいおいどうしちゃったんだというぐらいノリノリのポージングで格好つけてくれちゃってますよ。
これだけノリのいい二人もまた珍しいですね。今日は幼子たちに向けてサービス満点です。小学6年生様様です。小学6年生に捧げー銃。

サキ「我々は迷彩色の悪魔と呼ばれる外人部隊です…騎士の資格はないと…」
キャロライン「いいえ、あたしにはそうは見えませんわ…機体は迷彩色でも心は白く輝いておりますもの…」

あたしのすてきな王子さま

さようならあたしの騎士たち…

少女は空を見上げながら微笑んでそうつぶやくのでした。

FIN

あー、おもしろかった(信者談)

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