『六神合体ゴットマーズ』といえば美形キャラの兄弟愛が話題になったアニメとして有名ですが、この原作が故・横山光輝『マーズ』であり、その原作を原型を留めないほど変形しているということは、これまた有名な事実であります。 かたや横山漫画のSF集大成といわれ、氏の最高傑作と推す人も多い傑作漫画。 かたややおいアニメの決定版といわれ、人気キャラが死亡の際には、日テレあげて葬式まで出す怪物アニメ。 アニメから入った人は漫画の衝撃的なラストに言葉を失い、漫画から入った人はアニメの美形キャラが咲き乱れる作風に戸惑う。 そしてOPの原作・横山光輝の文字を見落とした人は2つが同じ“マーズ”であることにまず気がつかないであろうという素晴らしい別物っぷり。 漫画とアニメの別物ぶりで有名どこといったら、『マーズ』を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。私はこれを筆頭に思い浮かべます。 こちらはそれぞれ別物ながら双方人気も評価も高いので、ストライクゾーンが広い人なら両方楽しめて1粒で2度おいしいハッピーな作品となっております。 原作と別物になっても、こんなんだったら、いいかな? どーぜだったら、エリハチもサキとリシャール王子の兄弟愛を特化してくれればよかったのにさ! うん、サキ様とリシャール王子の兄弟愛を強化してくれたら、そしたら、シンと傭兵達の出番が減っても許しますよ?(許すってアンタ何様・・・) エリア88というより、サキやシンといった特定人物を狭く深く愛するわたしとしては、それでもいいですよ? まあ、極論すれば、エリア88って話はグフ国王(サキ)とアブダエル様(リシャール)の国を挙げての兄弟喧嘩と、真と神崎の世界を巻き込んでの義兄弟喧嘩という2本の糸を縦糸に、アスラン、ブラシア、バンバラ、日本・・・国を持たぬ傭兵達etcを横糸と色とりどり織り込んだという“兄弟喧嘩”の話だもんな。 いってみれば、2つ(3つ)の兄弟喧嘩が支柱となっているわけで。一つはサキの一つはシンの。ことの起こりは兄弟喧嘩で最後のしめも兄弟喧嘩。 すなわち、兄弟の愛憎劇とそれに交差する蒼穹の騎士達の話であると。(極論) そして国を巻き込んで兄弟喧嘩している前者の人達より、世界中引っ掻き回して義兄弟喧嘩している後者の人達のほうが、よっぽど傍迷惑だと私は思うのです。 そう思わないかい?マックバーン君。
|