すっかり行き着けのカフェの一つとなってしまった、なんばパークスのAl Avisで、すっかりお気に入りになってしまった、カフェ・コレットを飲んでいた。
カフェ・コレットとはエスプレッソに少量の蒸留酒を加えたもの。ここのカフェでは、エスプレッソの入ったカップと、蒸留酒の入った小さなグラスが銀色のプレートの上に置かれた状態ででてくる。蒸留酒だから、言うまでもなくアルコール度数は高い。エスプレッソもやはり苦味の強い珈琲である。ただし、カフェインの含有量はドリップでいれた珈琲よりも少ないのだが。とにかく、刺激の強いもの同士の掛け合わせがカフェ・コレットなのだ。
冬のイタリアをバイクでツーリングされていた方の話によると、寒い夜にバルに入り、このカフェ・コレットをくいっと飲んで冷えた体を温め、飲み終わったらすぐに店を出て、再びバイクにまたがり走り去るのが格別なんだそうだ。「それって飲酒運転では?」とも思ったが、たかがカフェ・コレット一杯分のアルコールだなんて、そんな細かいことを気にしながら生きるのは法律に適ってはいてもイタリア的では有り得ないのかもしれない。本当のところは知らないけれども。
そんな話を思い出しながらも、今日私がカフェ・コレットを飲んだのは単にその味が好きだからである。極端な苦味、極端なアルコール度数、私は極端なものが好きなのかもしれない。あるいは、酔わせながら覚醒させるような相反する二面性を備えたところが。
|