風が涼しく通り抜けていく。 あたかもオーラの中から記憶を取り去って どこか遠くへ連れていこうとするかのように。
多分に、ここは騒々しい世界。 山は荒れ狂えど神々しく、 俗人は黙っていてもノイズの固まり。
風がどこから来てるのか、どんな遠いところから 風は吹いて来ているのか、思いを寄せたことはありますか? もしも向かい風の中をずーっとずーっと走っていったら、 いつかは風の源にいたることができるのかどうか、 風にたずねたことはありますか?
あなたは故郷をどこかで知っていて、 けれども故郷がどこにあるかは忘れてしまったのです。 だから、あらゆる場所を彷徨っても心に寂しさが残るのです。
もし知ることと感じることに価値があるとすれば、 それは・・・
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