日記のテーマというのは、色々あるだろうと思う。例 えばコーヒーをテーマに書いてもコーヒー飲まない人も いるし、折り畳み自転車をテーマに書いても自転車なん て乗りたくもないという人もいると思う。
よく考えてみれば、全ての人に関係あることと言うの は非常に少ないかも知れない。お米、とかなら全国民的 な話題かな、とも思うのだが友人の中にはほとんど米を 食べない人もいる。
そこで、今日のテーマは呼吸だ。この日記を読まれて いる方の中で、呼吸をしたことがない方はおられるだろ うか?たぶんいないと思う。だから多くの人が関心を持 って読んでくれるだろうと思う。
呼吸とは、単純に言えば、息を吸って吐くこと。今更 説明されなくてもわかっているはず。しか〜し!じゃあ 誰でもちゃんと呼吸できているかと言うと全然そんなこ とはないのである。現代社会に生きる人間の大半は意識 しないうちに浅い呼吸を身に付けてしまっているのだ。 もちろん酸素不足になって死ぬ程呼吸が浅くなることは まず無いだろう。けれども呼吸が浅いせいで折角の才能 を100%発揮できていない人はたくさんいるのだ。
なんでそんなことが言えるのか?答は簡単。姿勢を見 れば分かる。呼吸の浅い人は姿勢が猫背になりがち。姿 勢が良く見える人で呼吸の浅い人というのもいるが、姿 勢の悪い人で呼吸がしっかりと深い人は先ず見かけない ものだ。背中を丸めてしまうと横隔膜が充分に伸びず、 空気が肺を満タンにしないからである。
僕は、呼吸については10年以上自分の体験により、実 験及び観察を続けてきた。今まで色々な呼吸を試した。 速読のための呼吸法、仙道の呼吸、ただ呼吸を観察する という瞑想の技法、出産時のトラウマを再体験するため のブレスセラピー、インドの神秘家OSHOが開発したダイ ナミック瞑想の第一ステージの渾沌とした深く速い呼吸 、等々。
呼吸が変わると、それにつられて精神の状態が変化す る。だから武道から宗教に至るまで、人間の精神と関係 する領域では全て呼吸が重要視されたのである。
背中を伸ばして、肩の力を抜く。首も軽く伸ばす。息 を鼻からゆっくり長く吸う。息を吸った時に肺の底まで 空気でいっぱいになって、お腹がふくらむようにする。 空気は肺でとまるが、呼吸の見えない部分である気は臍 下にある丹田と呼ばれるポイントにまで達するようなイ メージで呼吸する。このポイントは人によって個人差は あるが大体臍下5cmから10cmくらいのところに位 置する。お腹の皮と腰の皮のちょうど真ん中くらいの所 、まさしく身体の重心である。
息を吸いきった時に気持ちを丹田に置いて、少しの間 呼吸を止める。丹田に気が集まる様なイメージを持つと 良い。
息を吐くのは、とても大事なこと。肺の中に古い空気 が残らないようにす〜っと時間をかけて吐ききってしま う。呼吸法では、吸う息より吐く息のほうが大事である と言われることが多い。
息をたくさん吸ってたくさん吐くと、当然細胞が活性 化する。頭が冴えたりもする。直観的なことに敏感にな ったり、健康になったり、人間関係が良くなったりもす る。要するに身体の本来持っていた潜在能力が、充分な 燃料を得て動き出すと言った感じ。
他の生活環境が同じならば、間違いなく呼吸が深い方 が呼吸が浅いよりも健康も生活も充実する。今の所空気 は無料。もっとたくさん呼吸して、パワフルな自分を見 付けられるなら、悪くはない話だと思う。
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