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2004年01月29日(木)
 夜空。


今夜は綺麗な星空だった。
ワタシは冬の夜空が大好きで、会社の帰りはいつも上ばかり見て歩いている。
星を見ながら色んなことを思う。
勝沼で見た星空を思い出し、ワインが飲みたくなる。
そして、信玄餅がむしょうに食べたくなる。
ワインはネットでサクっと注文できるけど、信玄餅は次食べれるのはいつだろう?
・・・と考えたらとても切なくなる。


切なさに胸を痛めながら家に着くと、隊長がお土産を持って帰って来た。
「会社の人に貰った。」
そう言って差し出されたのは信玄餅。
なんたる偶然。
いや、もしかしたらワタシは超能力者かもしれない。
さっき急に食べたくなったこととワタシの念によるものだと隊長に告げると、「おまえ上ばっか見て転ばなかったか?頭打たなかったか?」と小馬鹿にされながら心配される。
そんな子供扱いを・・・と思いながら、「そう言えばさー」とワタシは口を開く。



あれは確か小学5年生の頃、雪が降る前の寒い寒い季節だった。
ピアノの帰りに自転車をこぎながらワタシは星空を見て色んなことを思い描いていた。
いつのまにかワタシの頭の中は今日の晩ご飯のことになり、なぜか茶碗蒸しが食べたくなり、ああどうかお星様、今夜は茶碗蒸しでありますようにとお祈りしながら家に向ったのだ。
「ただいまー。」家に着くと「今夜はキルちゃんの好きな茶碗蒸しよー。」と暖かい台所から母の優しい声が聞えてきて、ワタシはこの時もやはり超能力者に違いない、この次にテレビでスプーンを曲げるのはワタシだと確信したのだが、母はワタシの姿を見るや否や大きな悲鳴をあげたのだった。



「なんで?」
隊長に聞かれ「この先は言えない・・・・。」と口を閉ざすワタシ。



だって上ばっか見てから自転車ごと側溝に落ちて泥だらけの血だらけだったんだもーん♪
そして重い自転車はワタシの超能力でも引き上げることができず、翌日おじいちゃんが救出に行ってくれたんだよーん♪




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