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2001年12月12日(水)
 本当の名前


家から駅に向う途中の坂道に、お庭のステキな一軒家があります。

白いステキなお家です。

その家には、中年の夫婦と可愛い2匹の犬が住んでいます。



一匹は中型の白い雑種犬シロ。

もう一匹は純粋な柴犬コロ。

お庭は彼らの遊び場です。

昼の間、彼らはつながれることなく、お庭で元気に遊んでいます。

そして夜になると、お家の中で、ご主人と共に眠りにつくのです。



シロとコロがお庭に居る時はいつもいつも二匹一緒です。

暑い夏には穴を掘って涼み、寒い冬は身体を寄せ合い

いつもいつも、仲良く二匹でいます。



シロとコロはとっても人懐こい性格で、通りすがりの人にもいつも愛想よくシッポを振ります。

今日もその家の前を通ると、二匹がワタシのそばに寄って来ました。

嬉しそうな犬達。

そしてワタシ(笑)。

フェンスの隙間から犬達の頭を撫でて遊んでいると、

一人の少年が坂を降りて来ました。

ランドセルを背負った彼は、フェンスの前で立ち止まるとこう言いました。



「ハチ―――――!!チビ―――――!!」



犬達は大喜びで少年に向ってシッポを振ります。

その様子を見ていたワタシはこう言いました。



「シロ―――――!!コロ―――――!!」



今度は、ワタシに向って大喜びでシッポを振ります。

すると少年はワタシを見上げてこう言いました。



「お姉ちゃん、この犬、シロとコロって言うの?」



「そうだよ。僕、知らなかった?」



「うん!!知らなかった。僕勝手に名前つけて呼んじゃってた(照)。」



「そっかぁ〜〜、じゃあもう覚えたねっ!!(笑)」



「うん!!ありがとう!!」




少年はシロとコロにバイバイと手を振ると、満足した顔をして坂道を下りて行きました。

嬉しそうな少年。

一つ賢くなって良かったね。



でもね、少年。

シロもコロもワタシが付けた名前なの。

うけけけけ(笑)。









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