貴方の姿を見つけた瞬間、 なんだか恥ずかしいのと嬉しいのが混ざって、気付かない振りをしてしまった。 来ることを知っていた貴方だけは私の姿に驚くとはなく、ちょっとくすぐたい。
ずっと顔を見ることができなかったけど、ふとした拍子に視線はかぶる。 多分、かぶってる。
みんなと話をしている時、嬉しそうに『何々?』と聞いてくる。 笑っている私をチラッと見てくれる。 ボーっとしている私に親指を出して『グー!』っとしてくれた。 私は自分にだとは思わなくて、思わず後ろを振り向いたら笑われた。 重い物を持ち運びしていたら、謝りながら持ってくれた。 帰り際、隙間から手を振ってくれた。
些細な些細な表情や仕草が嬉しい。 知らない顔を見ることも嬉しい。 でも、ちょっと切ない。
私は貴方に、ちょっとした幻想を抱いているのかもしれない。 私の中で貴方への想像が膨らんでいて、理想化しているんじゃないかな。 もちろん、貴方と接点を持った上での想像なんだけど。
メールの中で見る貴方と、 実際に話をする貴方と、 他の子と話している貴方。 どれも少しずつ違っている。 でも、どんな貴方を見ても、些細な仕草から見えてくるやさしさ変わらない。
私のもきっと、メールと現実、そして普段とは違った自分を貴方に見せていて。 貴方の中での私は一体どんなイメージなんだろうって、ちょっと気になった。 最近はあんまり考えてなかったけど、ちょっと、気になった。
もっと、素で話が出来たらいいのにな。 貴方の声、大好きなんだよ。
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