酸性

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2003年02月11日(火) chubby superstar

昨日の日記で「Bowling for Columbine」を観たことは書きましたが、実は去年から観たくて観たくてしょうがなくて、今になってやっと観られたのでした。なので、同じ映画館で「戦場のピアニスト」をやっていても、初志貫徹でこっちを観ました。うー戦場の〜も観たいな。

映画はたぶん皆さんご存知だと思いますが、4、5年前にコロラド州のコロンバイン高校で起きた生徒による銃乱射事件(先生と生徒合わせて12人が死亡)を軸に、アメリカは何故銃犯罪が多いのかという疑問を様々な角度で検証するドキュメンタリーです。

監督であるマイケル・ムーア氏とインタビュイーとの対話が中心で、いわゆる俳優さんと違って一般人が超早口だったりして、全て理解出来た訳ではありませんが、観てよかった。うん、観てよかった。

銃と一言で言ってもそれは(多くの)アメリカ人にとってアメリカンスピリットそのもので、自己の身は自己で守るみたいないわゆるパイオニア精神がまるでDNAに組み込まれているかのように存在している。現代社会でも、普通に暮らす人々でも銃で己を守る。この辺り、農耕民族には理解しがたいですが、銃についてアメリカの建国まで掘り下げたり、まぁここであまり書いちゃうと何ですが…つまり横にも広く広く検証しています。

テーマからして暗く、重くなりがちなのに、マイケル・ムーア氏は全編にユーモアを交えて作ってしまった。と言っても内容は極めて真摯。これがヒットしている理由だと思います。実際映画館には終始笑いが絶えませんでした。観客を笑わせながらもふざけた映画になっていなくて、マイケル・ムーア氏の才能というか、人柄?がいっぺんで好きになりました。

見た目もインテリっぽくなくて、近所をうろついていても絶対に気が付かないルックス。そのヘンも愛らしいです。

あー「ロジャーアンドミー」も観たい。「アホでマヌケなアメリカ白人」(しかし物凄いタイトルですよね…)も読みたいわー。

映画館では終始笑いが絶えなかった…と書きましたが、LAだったからでしょうねぇ。映画中ブッシュの演説が流れた時に観客のほとんどが失笑していて、あぁ!ここはロスだ!大都市だ!と心の底から安堵しました。だってこの映画…例えば映画に出てくるミシガンなんかで観たら…どうなんでしょうマイノリティーは無事に映画を見終える事が出来るんでしょうかねぇ。

だってハリソンフォードが大統領役で、ロシアのテロリストに大統領機乗っ取られて戦う映画(タイトル度忘れしてます)、ハリソンがテロリスト飛行機から落とす時に観客異常に盛り上がったのよ。私あの時恐かった。アメリカって…っていう混乱が生まれた出来事なのではっきり覚えてる。

「パールハーバー」の予告が流れた時も日本に対してひどい言葉を叫ぶ観客がいたらしくて、この映画は絶対に映画館で見ないって決めたのだ。

だから、「Bowing for Columbine」の観客の反応は素直に嬉しい。そしてマイケル・ムーア氏のような人がいるんだって事もすっごく嬉しい。

日本の人にももちろん見て欲しいですが、それよりもまず、父の敵討ちを国家権力を行使して実行しようとしている、テキサス牧場のオーナーに見て欲しいです。

マイケル・ムーア氏は、普段から様々な運動をしているらしくて、例えばターゲットという大型量販店で、88と書かれたTシャツを販売した事について、88は白人至上主義だったかな?を暗に表す数字だということだと氏は主張し、販売中止の署名を集めたところ、ターゲットはついに製造を中止したとか。

http://www.michaelmoore.com/

超長い日記!おつきあいくださった方、ありがとうございます。


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