武ニュースDiary


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2010年09月16日(木) 「武侠」撮影の状況は(2回目)●更新●再更新

短いですが、少しでも……眠い……
続きです。あとは明日。
(子役の後釜も決まり、制作が進んでいるとのニュースも出ています。



人は去りて、もぬけの殻
金城武、独り「空城」を守る


ドニー・イェンが「水の都」へと慌ただしく発ち、タン・ウェイが「偉業」に駆け付けた後、
「武侠」制作班は、金城武だけが(孔明よろしく)「空城」を守ることになった。
その暮らしぶりはまさに「赤壁」の諸葛亮そっくりで、つまり「城中に籠って」顔を見せない。

ドニー・イェン、タン・ウェイが出かけた後
、ピーター・チャンは金城武の出番を「てきぱきと」撮ってしまう予定だったが、
記者が潜入していた数日間、チャン監督は相変わらず、
「1日漁をして4日網を干す」という具合で日を過ごした。
8月30日から9月3日までの5日間に、撮影を行ったのはわずか1日だけ、
あとの4日間、チャン監督はあちこちロケ地を見て回るのでなく、
土方工事の監督に行ったのである。
記者は3回ついていったが、2階は収穫なく引き揚げたので、
一度など、「武侠」は撮影休止状態になってしまったのではないかと思ってしまったこともある。

9月2日、撮影のない3日間が続いた後、ピーター・チャンはとうとう行動を起こした。
撮影班あげて100台近い車でものものしく銀杏村へと出発し、
この、「おたく」という言葉ですっかり表現できてしまうスター、金城武もまた
ついに部屋から出て、筋肉をちょっと動かしてみることを承知したのであった。

騰衝県庁から40キロ余り離れた銀杏村は、
3000本を超える古イチョウがあることからその名がある。
「武侠」のロケ地のひとつで、イチョウの林の中にある形だ。
先日マスコミの盗撮騒ぎがあったからか、制作班は警戒するようになり、
そのため、撮影現場の円周500メートルの中の通り道では、すべて厳重に検査が行われていた。

たとえ遠巻きにしている村民に紛れ込んだとしても、
見えるのははるか向こうの小さな木の家を労働者が取り巻いて一生懸命働いている様子だけだ。
金城武は小屋に入ると1日、ほとんど出てこない。
記者は思わず、「ああ、彼はどこに行っても『おたく』なのだ」と、感心してしまった。
(続く)


(続き)  11:30
草の根に身を変じる
ドニー・イェン、「最下層村民」役を


葉問、陳真、関羽、さらにはまもなく撮影開始する「大閙天宮」まで、この2年間、
ドニー・イェンが演じてきたのはほとんどが民族英雄である。
ただし「十月囲城」の大酒のみの博徒は違った。
ピーター・チャンは「ありふれたやり方はしない」ということかもしれない、
記者がスクープしたドニー・イェンの扮装から考えると、
今回の「武侠」では、一介の「最下層村民」を演じるようだ。

「武侠」のこのロケ地は、騰衝県からは30キロ余りのところにある黒魚河村であり、
以前マスコミが「クランクイン儀式」を撮影した場所でもある。
そのときに出た写真はロケ地の本の氷山の一角だったらしい。
ロケ地には、瓦葺の屋根もいくつも見えたし、カメラの向きを変えれば、
様々な木製の道具が並べてあるのが見え、谷川の水が家の中を通って流れていたからだ。
池の向こう側には直径10メートルを超える「大きな木桶」があり、
そばには巨大な「かたつむりの殻」がある。
非常に奇妙なのは、エキストラ達が絶えず「かたつむりの殻」の小さい入口から入っては、
木桶と瓦屋根の家から出てくることだ。
推測するに、このレンガ工房のような所は、既に撮影班によって「中を掻き出されて」、
互いにつながった「迷宮」のようになっているのではなかろうか。

先に、ドニー・イェンは「武侠」の主役であるだけでなく、
アクション指導も担当するとのニュースがあった。
その日は現場で「技を披露する」ことはなかったものの、手に強く握りしめた棍棒が、
作中で拳法を見せるときの重要な「得物」になるような気がする。
この他、現場にはレールやら「大砲」やらの道具もあった。
簡単な1シーンを、午前中ずっと繰り返していた。
その日の気温は酷暑までは至らないにしても、日差しは非常に強く、
カットがかかるたび、スタッフがドニー・イェンに日傘をさしかけていた。
まるまる1日撮影が行われ、ドニー・イェンも「建築現場」を忙しく歩き回った。  (続く)


これで終わり。  23:50

かたつむり式急ぎ仕事
ピーター・チャン、「太極拳」をするように「武侠」の撮影を進める


記者が騰衝に「潜伏」して1週間近く、一番印象的だったのは、
ピーター・チャンの撮影のスピードが「かたつむり」のようだったことだ。
以前、「投名状」の撮影のときは、重箱の隅をつつくような念の入れ方で1年間もかかったし、
「十月囲城」のときには、完璧を求めるため、もうアップしていた出演者を呼び戻して撮り直しをした。
大スターを何人も手元に確保してからどう撮るか考えることのできる監督は、
ウォン・カーウァイの他にはピーター・チャンしかいないと信ずる。

ドニー・イェンの扮装した姿が撮られたのは8月29日、
その後、1週間もの間、ピーター・チャンは1度しか撮影を行わなかった。
ドニー・イェンはヴェネチア映画祭に飛んでマスコミの取材を受けたとき、
「武侠」はもうクランクインしているが、まだほとんど取っていないと明言し、
ピーター・チャンはまだインスピレーションを待っていると語った。
記者は張り込んでいる間、金城武と一緒に
ピーター・チャンの「インスピレーション」を求める様子を目撃していたのである。

制作班の車の通し番号は、「1」号車から「102」号車まであるのに気がついた。
いずれも昆明のレンタル会社から調達してきたということだ。
調べてもらうと、運転手の食費宿泊費を入れて、
1台1日当たり、約400元かかることがわかった
……ピーター・チャンの「かたつむり」並のスピードを目にしては、
記者は彼のために計算せずにはいられなかった。
毎日使う車の費用だけでも、4万元、
毎日の撮影班数百人の労働、まかない、宿泊費の出費は言うまでもない。
「実に大監督はやることが大きい」である。
記者が騰衝を去って後、ドニー・イェン、タン・ウェイは戻ってきたが、
ピーター・チャンの「インスピレーション」は湧いたのだろうか?
「かたつむり制作班」は撮影をしているのだろうか?
記者には知る由もない。  (完)


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