武ニュースDiary


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2009年07月05日(日) 「赤壁」インタビュー司会者の感想●「死神の精度」大陸版発売

去年の夏、「赤壁」(1の方です)のプロモーション時に、捜狐comの個別インタビューの
インタビュアーだった男性のブログです。
大陸の掲示板で紹介されていたので、今頃ですが、訪れてみました。
当時のメディアが保存してあれば、それと対照してみるのも面白いのでは?

ブログ記事は → こちら



幻を捨て、真実を見る――金城武の半身像

「赤壁」の北京記者会見という機会に、1か月前カンヌで会った人々をもう一度目にすることができ、
やっぱり興奮はしたものの、初めてのときほどの期待感はなかった。
ただし、その中でチャットルームに来られるメンツに金城武が新しく加わっていた。
それが興奮が増した理由だったろうか……(笑)

そういうことで、ぼくはみなさんにうそを言いました。
実は興奮しっぱなしだったんです。

どの人もそれぞれにぼくは好きだ。トニー・レオン、金城武、チャン・チェン、リン・チーリン。
その誰もがそろっていた。
だからぼくはこのような素晴らしい材料を無駄にせず、毎日みなさんにブログを書き、
1人ずつ取り上げて紹介していきたいと思う。
今日はまず、金城武から始めよう。

金城武のかっこよさは疑問の余地がない。
が、人は美しい顔の下に聡明な心と臆せず物を言う個性があることは知らないに違いない。
予想外だったのは後者の方だ。
というのも、金城武と正式に顔を合わせる前、
彼のマネジャーや回りのスタッフが口をそろえて言うのを聞いていたからだ。
金城武は無口な人で、あまりものを言わないと。
ぼくが、もしそうであるなら、どう対したらいいんだろうと考えていたそのとき、
彼が目の前に現れた。

シンプルな装いだったが、それでも全身から発する英気はおおうべくもなく、
話しぶりは穏やかで品があり、国際スターの謙虚で穏やかな態度だった。
ぼくももちろん礼儀正しくそれに応えた。
「こんにちは、ぼくは黄鋭です。わざわざありがとうございます!」
金城武は腰を下ろそうとしていたが、すぐに直立して両手を差し伸べた。
「こんにちは、ぼくは金城武です」

あはは、もちろん、あなたでしょう。
が、まさにこの自己紹介を聞いて、面白い人だな、とふっと思った。
ちょっとした仕草は人の目につきにくいが、
こう言った後、彼は自分でおかしそうに口を結んで、ぼくを見たので、ぼくらは同時に笑った。
そして、主客転倒した会話はこのように始まった。

彼は存分に話し、ぼくは夢中になって耳を傾けた。
もしスタッフが大慌てで、話を終わらせるよう合図を送ってこなかったら、
ぼくらの話題はまだ続いていただろう。
腕時計に目をやると、15分の予定が、もう30分経ってしまっているではないか。
でも、ぼくらは全然そう感じなかった。のんびりしていたものだ。

映画の中の金城武には、どこか実体のない感じがある。
ぼくはいつも、こういう人は実際の生活ではどんな風なんだろうと思っていた。
いったい映画の中の人物と同じに、
悩み事や恨みつらみでいっぱいで鬱々としているとか?
しかし、今日の金城武はまったく話し始めたら止まらない人だった。
映画の宣伝のために親しみやすさを見せなくてはならなかった、ということじゃあないと思う。
なぜなら、彼には、1本の映画のために
ぼくらの要求に合わせなくちゃならない必要なんか全然なかったからだ。
無意識の内に、彼は本当の自分を出していた。
本当は楽しい人で、人とつきあうのが好きで、つきあい方をよく知っている人だった。

もし、私生活で金城武を面白くない気持ちにさせる理由が1万あったとしても、
たった1つの理由で、彼はすぐ心楽しくなれるとぼくは思う。
それは自分の好きな役を完璧に演じられることだ。

「赤壁」で金城武が演じたのは孔明である。
彼は最後に決まった出演者だったが、ずうっと前から三国志は知っていた。
そこにいい具合にジョン・ウーが、孔明を演じるという彼の夢を叶える
チャンスとスタート台を与えてくれたので、行って演じただけにすぎない。
しかも大変楽しくリラックスして演じた。
それは、彼にはアクションがなく、完全に普通の芝居だけで
それこそ彼の得意とするところだったからだろうか?
人はもちろんそう考えるだろう。
だが、金城武の考えでは、完全に普通の芝居だけで人物の個性を完璧に見せるのは非常に難しい。
それゆえ、彼は時間をかけて熟慮を重ね、
自分の芝居によって観客の心を打ち、孔明を印象付けたのである。

ぼくは金城武にある比喩を口にした。
球技をするならいつだって達人と手合わせしたい、
そうすれば自分のレベルを上げることができるし、スポーツする快感も得られる、と言ったのだ。
金城武はすぐにぼくの言いたいことに反応して、こう言った。
トニー・レオンさんとの共演がそうだったよ、と。
彼は謙虚にもトニー・レオンのことを自分のアイドルであり先生であると言い、
前回共演したときは尊敬のあまりその目が見られなかったと告白した。
じゃあ、今は? とぼくは聞いた。見られるようになったかい?
輝くような笑顔が既に答えだったが、彼はこう言った。
「できるようになった。今はいい友人です」
「天はこの世に周ユを生みながらなぜ諸葛亮をも生んだのか」は、
彼らの間には決して成立しないのである。

金城武に初めて会ったからだったろうか、彼についてぼくはたくさんの発見があった。
かつて実体のなかった人が、今ゆっくりと姿を明らかにし始めている。
1人の人間、大スクリーンで無数の女性をとりこにする1人の男性、
1人の演技に努力を傾ける俳優……
輝く光輪をすべて取り除いた後には、誠実で話し上手で、
ユーモアのある大人の男が目の前にいた。
それも彼の半身像にすぎないのだが。
(2008.7.2)



「死神の精度」大陸版発売

小説の方です。
台湾では去年にもう出版されていましたが、大陸はこれが初。
表紙が素敵なアレンジなので。
(台湾版は日本のポスターと同じ、千葉さんがいます)

   



  BBS   ネタバレDiary   23:30 




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