武ニュースDiary


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2004年07月18日(日) 金城武紹介番組(CCTV)

東風の独占インタビュー、文章が全部出ましたね。
1時間ですから、もちろん、長い!

それはちょっとさておきまして、
Dolphinさんが教えてくださっている、
大陸のCCTVの番組の1つで
出演映画を紹介しながら、金城武を大陸の視聴者に紹介しているものの、
ナレーション全文の翻訳です。
記事のURLはこちら
しかし、にゃおさんが番組をいつでも見られるようにしてくださったので、
こちらでも。

追記 1カ所ネタバレありまして……
白くしましたので、文がつながらないところがそうです。


スクリーンの内と外の花様年華
金城武の変幻自在を見る


独り言とパイナップルの缶詰

今朝、映画の切符を買いましたか? 「十面埋伏」はごらんになりましたか 
北京の大きな映画館は全部満員で、
2時間前からチケット売り場に並んだ人も多かったそうです。
入りがいいので、上映館を増やすところも多く出ています。
映画館の支配人は、この出足だと、
今年の興行収入記録も十分に望めると語っています。

映画を見た人たちの、主演男優の印象はどうかはわかりませんが、
日本の血を引いた台湾の俳優、金城武は、めったに姿を現さないので、
彼についてはっきりした印象を持っている人はほとんどいないと思います。
金城武が主演してきた作品を振り返ってみましょう。
チャン・イーモウがなぜ彼を初めて起用したのか、
その手がかりをつかめるかもしれません。

「恋する惑星」1994年

金城武が登場するときの、有名なモノローグです。
「毎日雑踏ですれ違う、見知らぬ人の中に、
将来の友達や知人がいるかもしれない……」

この長いモノローグと共に、金城武はウォン・カーウァイの映画に登場しました。
多分、これが人々に記憶されている、最も早い、そして最も印象の強い
金城武のスクリーンにおけるイメージではないでしょうか。
この映画が彼のデビュー作品だと思っている人もたくさんいます。
この年、彼は20歳を出たばかりで、
髪を短く刈りこみ、幼さにあふれた顔をしていました。



当時、彼は21歳、なんて若いんでしょう。

「恋する惑星」では、金城武はいつもパイナップルの缶詰のことを気にしています。
いちどに30個の期限切れのパイナップルの缶詰を平らげてしまうのですが、
それはただ、缶詰と同じように、愛にも期限があることを証明するためなのです。

その後、彼と、レインコートを着てサングラスをかけた
金髪のかつらの女殺し屋との間に出会いが生じます。
警察官と殺し屋の愛は、かなりドラマチックです。
しかし一夜が過ぎても、何事も起こりませんでした。
そして彼はこの愛をこのように説明しています。
「そのとき彼女との距離は0.1ミリ。57時間後、ぼくは彼女に恋をした」

「カリフォルニア・ドリーミング」というスタンダード曲の流れる中、
金城武の出番は終わりますが、その名は人々の心に足跡を残し始めたのでした。

ちょっとクールなこの殺し屋



金城武はCM出身で、何本ものコメディ映画で主役を演じています。
しかし、今見ると、それらのお笑い映画はどれも習作としか言えません。
ウォン・カーウァイに出会って初めて、金城武の真の演技が始まりました。
そしてリー・チーガイ監督の「不夜城」において、その人気はピークに達しました。

「不夜城」で、彼は相変わらずひとりごとをつぶやいて登場します。
ただ、今回は日本語に変わっただけです。
自分のことをモノローグで語るやり方は、金城武の専売特許であるかのようです。
「十面埋伏」では、もう独り言を言っていませんように。

「不夜城」で、金城武はひげをたくわえ、髪をポニーテールに結び、
黒いコートをまとった、この上ないクールな一人の殺し屋の姿で、
私たちの前に現われました。

歌舞伎町という、神に忘れられた街で、彼と山本未来演ずる夏美は、
のっぴきならぬ裏社会で、危険な恋をします。
2人は自分の利益を守るために互いにだましあいながら、恋にのめりこんでいきます。

(映画のシーン)「この世には2種類の人間しかいない。
だます奴とだまされる奴だ。俺達はだます方の人間なんだ」

それなら、結局誰が誰をだましていたのでしょうか? 
金城武が山本未来を愛していたとしても、
一番肝心な時に思い切りよく彼女を殺してしまいます。
実らない悲しい愛の弔いでした。

さて、「十面埋伏」における金城武とチャン・ツーイーの短い愛もまた、
だまし、だまされる愛なのでしょうか?

初恋のときめきと、ひと目ぼれ

金城武は「不夜城」において、哀愁のある、しかし強靭な男くささを徹底的に見せ、
日本芸能界のアイドルとしての地位を築きました。
昨年9月にある日本の芸能誌が行った人気アンケート調査で、
彼は木村拓哉をしりぞけ、最も人気のある男性俳優となっています。

全力で日本に進出しているときも、
金城武は決して香港映画を捨てたわけではありませんでした。

「君のいた永遠」 1999年

シルビア・チャン監督の「君のいた永遠」で、金城武は再び純情な少年に、
以前と同じく哀愁漂う目、相変わらずの流れるような長髪に戻ります。
これは人の心を振るわせる、忘れがたい初恋の物語でした。
しかし、後に2人の恋人の物語に変化が訪れます。
10年後、異国でめぐりあったときには、青春の面影は既に姿を消していますが、
それでも物語はやはり人の心を激しく揺さぶります。
が、この中年男性は、本当に金城武の年を重ねた果ての姿なのでしょうか。
金城ファンがこのイメージを受け入れるかどうかは知りません。

「向左走、向右走」 2003年

ジョニー・トーの「向左走、向右走」で、
金城武はまたジジ・リョンとコンビを組みました。
主役の男女は変わらず、物語が変わりました。
この映画では1組の都会に住む男女のひと目ぼれの物語が語られます。
台湾の作家ジミーの同名の絵本の映画化です。
金城武の演じる長髪のバイオリニストと、
翻訳で生計をたてる若い女性、ジジ・リョンとは隣どうしに住んでます。
ところが、一方はいつも左方向に行き、一方は右に行く習慣があったため、
いつもすれ違ってしまいます。
こんなに近くにいるのに、遠く離れています。
目と鼻の先でありながら、地の果てのように遠いのです。

ある日、2人はついに公園で出会います。
しかし、交換した電話番号が、大雨で真っ黒くにじんでしまいました。
ひょっとしたら、縁結びの神様が居眠りをして、
また2人を近いのに遠い存在にしてしまったのかもしれません。

とはいえ、思いもよらない結末の大好きなジョニー・トーは、
ラストに地震を起こし、2人を隔てていた壁を崩しました
これはまさしくロマンティックな都会のファンタジーです。

ロマンを解する捕吏

映画の中の金城武は、いつも3分の冷ややかさ、3分の哀愁、
3分の朴訥さ、そして1分の力強さを併せ持っています。
先日、チャン・イーモウ監督「十面埋伏」のすべてを記録した映画「如花」が
本編に先駆けて全国で発売されました。
この記録映画の映し出すその奥に、さらに真実に近い金城武の姿があります。

「十面埋伏」は金城武の初めての、比較的本格的な時代劇アクション映画でした。

(インタビュー)金城武「時代劇だから、どうセリフを言ったらいいかわからないし、
表情も、どのくらい気持ちを出していいのか、
あの時代はすごく保守的だったのかどうかとか、全然わかりませんでした。
それに、時代によって感情の表し方は違うかもしれないし、よくわからない。
また、アクションは1つの挑戦でした。うまくできるかどうか。
アクションはあると、この映画には必ずアクションがあるとわかっているわけですから、
挑戦でしたね、ぼくにとっては」



金捕吏を演じきるために、金城武は弓、刀、剣術、乗馬の練習にいそしみました。
(弓を引く画面)金城武のこの矢は正確に飛びすぎて
アクション監督に怪我をさせてしまいました。
ただし、乗馬術の腕の方はそこまでは行きませんでした。
幸い、怪我は重傷ではなく、彼はずっと松葉杖をついて最後まで演技をこなしました。
出番のないときには、まるで好奇心いっぱいの子どものように
ヒキガエルをからかったり、草花をカメラに収めたりしていました。

(インタビュー)甘露「彼は非常に豊かな自分の世界を持っています。
周りは彼のことを、神秘的だと思っている人が多いけれど、
それは彼についてほとんど知らないからです。
彼も、人に自分はこうこうで、こうではないと、わざわざ言うのは好みません。
非常に自然な人で、自由を大変愛する人です。

この愛すべき金城武と、「十面埋伏」のあの武芸に秀でた冷酷な捕吏とを
結びつけるのは本当に困難です。
また、私たちの手元にある映像を見ると、この金捕吏はいささか色好みでもあります。
しかし、この捕吏はロマンティックな情緒をよく理解する人間でもあるのです。
この花の野にチャン・イーモウは満足していませんでしたけれども、
このシーンは、おそらく「十面埋伏」の中で最も感動的な場面でしょう。



(メディアはここまで)

最後に

金城武は30歳の誕生日を迎えたばかりです。
「十面埋伏」は、彼にとって大きな意味を持つものでした。
もしもみなさんが彼の演技を認めたならば、
それは彼にとって、最高の誕生日の贈り物になることでしょう。
(CCTV 2004.7.16)


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