武ニュースDiary
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2004年03月12日(金) |
初めて「十面埋伏」を見た張偉平・3 |
この項、やっと終わりです。 張偉平が、どうしてあんなにもチャン・イーモウを買っているのかの 理由を語っています。
ところで、「Lovers 十面埋伏」が出品されると言われている カンヌ映画祭は5月12日開幕、23日閉幕でこの日、各賞が発表となります。 審査委員長はクエンティン・タランティーノ。 ホームページは。
チャン・イーモウを選ぶ ――あなたがチャン・イーモウと仕事することを選んだのは、 市場で危険を冒さなくて済むからですか。 彼だってつまずくことがあるかもしれないとは思わないのですか?
「プロデューサーとして、私は、映画に投資するということは すべて危険を冒すことだと考えている。 我々が投資した映画が完成すると、上映館チェーンと協力して配給をする。 上映館は、どんなリスクのある状況でも50パーセントが分配される。 投資会社の取り分は3分の1をわずかに超えるぐらいだ。 それにまた海賊版の横行や、興行成績のごまかしがあるから、 投資会社にとっては泣きっ面に蜂だ。 それなら、どうしたら我々は損失を最小限に抑えることができるだろうか? 私が身にしみて感じたのは、監督を選任するときは、 その実力を総合的に判断しなければならないということだ。
チャン・イーモウの場合、彼は監督としての芸術面での能力において 国際的巨匠の水準にある。 アメリカの最新のランキングで、彼は世界10大監督の第6位に選ばれている。 同時に、撮影技術の点でも国際的巨匠レベルだ。 彼が撮影監督を務めた「黄色い大地」や「大閲兵」は どちらも国際撮影大賞を獲得している。
さらに演技面でも国際的水準にある。 例えば「古井戸」によって、アジアで最も影響力のある 東京国際映画祭の主演男優賞を得たが、 これは中国の男性俳優としては初めての国際的演技賞の受賞だったのだ。 王志文がこのことで、かつて私にこう言ったことがある。 当時、王はまだ映画学院に在学中だったが、 チャン・イーモウの受賞のニュースを聞いたとき、 クラス全員が呆然としたというのだ。 「撮影を学んだ人間が、我々が夢にまで見ている 国際的演技賞を獲ってしまうというなら、 我々はこれ以上何をすればよいのだろう」と。
そしてまた、別の例をあげれば、私が初めて投資した 「キープ・クール」で、彼の出演は3分たらずだったが、 この映画を見た者は1人残らず、彼の素晴らしい演技を今でも忘れない。
チャン・イーモウの映画では、どの俳優もその能力が引き出され、 極限まで発揮されているのがよくわかる。 実例をあげることもできる。 「キル・ビル」の監督、クエンティン・タランティーノが スタジオで中国のスタッフを指揮していたが要領を得ず、 どうにもしようがなくなっていたときに、チャン・イーモウが現われた。 タランティーノの周りのスタッフは、とたんにシャキッとして、 別人のように仕事をし始めた。タランティーノは非常に驚いて言った。 「チャンが私の撮影班に活力を与えてくれた。 チャン監督に毎日10分間来てもらうことはできないかね?」
チャン・イーモウが、まさにこのような総合的な実力を備えているからこそ、 映画の質とマーケットに莫大な保証が与えられるのだ。 映画の成功は、的を絞った商業的働きかけを離れてはありえないとしても、 映画自身の力こそが、最も重要な保障なのである」(完) (青年時報 2004.3.2)
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