武ニュースDiary


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2003年06月18日(水) 「君のいた永遠」と台湾大地震●RE:「君のいた永遠」(心動)・ジジのMTV

「君のいた永遠」と台湾大地震

15日の民生報で、香港の映画会社メディアアジア・フィルムズについて書いてあるなかに、
「心動(君のいた永遠)」の公開時のことがあり、懐かしかったので、ちょっと。

シルビア・チャンと3大若手スターの共演による大注目作。
早くから、多種多様なプロモーションが行われていた「心動」ですが、
ご存知のように、香港でプレミアが華々しく行われ、
引き続いて台湾でも行われようとした矢先、大地震が起きてしまったのでした。

1999年は、夏にエリクソンのCM第1弾ラーメン編、第2弾心のコミュニケーション編が
続いてオンエアされ、ポスターは盗まれるわ、売れすぎて欠品を起こすわ、
そして秋の「心動」で、ある意味、台湾での金城武の人気が絶頂に達した年でした。
7月に初めての台湾行きを実現した私も、武バスには何台も遭遇し、
テレビでラーメン編を目撃しました。
向こうで知り合いもでき、ですから、その秋の大地震は本当にショックでした。
通勤時に隣の人の夕刊紙で地震の起きたことを知ったのですが、
台北が全部瓦礫になってしまったのではと、絶望的な気持ちになったほどです。
そういう意味でも、思い出のある映画です。

*********

「心動」は資金面はもちろん、キャスティングにも苦労を重ね、
シルビア・チャンは、何度も製作をあきらめようかと思ったほどだった。
後に、メディアアジアと日本の資本との共同製作となり、
ようやくこの初恋をめぐる恋愛映画は完成をみた。
香港ではこの種の作品はあまり受けないが、台湾ではある程度の結果が見込めたため、
全力をあげて前売を推進した。

9月21日の早朝、シルビア・チャンは、台湾でプロモーション活動を行うべく、
勇躍飛行場へと向かおうとしていた。
そのとき、メディアアジアから緊急電話が入り、ストップがかかった。
台湾で大地震が発生し、大混乱に陥っているというので、
すべてのプロモーションは取りやめとなったのである。

「心動」は地震とまさに鉢合わせしたのだ。当時、台湾中が停電の危機にあるなか、
主演男優の金城武はすぐ飛行機で台湾に到着し、
プロモーションが中止になると、家族のもとに駆けつけた。
宣伝活動ゼロの状態で、台湾中に悲痛な空気の立ち込める状況のもと、
「心動」は公開されたのである。
初日、公開劇場である中国戲院には長蛇の列ができていた。
すぐに、さらに2つの劇場での公開が決定された。
メディアアジア台湾支社では全社員が映画館に出向し、モギリの手伝いをした。
映画館は熱気に包まれていた。メディアアジアのスタッフは、それを、
「中国戲院の一番前と左右両端の席は30年間埋まったことがなかったのに、
どんな悪い席でもびっしりだ」と表現した。

地震により、台湾の建物は多く倒壊し、多数の死傷者を出した。
国中で災害救助に奔走している状況で、
「心動」はなんと5000万台湾元を越える成績をあげたのである。
これは中国語映画が久しく記録したことのない好成績であった。
台湾での結果は香港に伝えられ、香港の興行成績に大きな影響を与えた。
香港のメディアアジアはこれを、前売りが好調であったことが、
大地震の影響を受けずにすんだ理由だろうと分析している。
シルビア・チャン映画の評判が伝わり始めると、当然観客は増えていき、
香港の興行をも動かした。

シルビア・チャンが「心動」の企画を進めていたとき、
3人のスター、金城武、ジジ・リョン、カレン・モクはいずれも俳優兼歌手だった。
主題歌をだれに歌わせてもきしみが出るので、シルビアは映画には主題歌を使わず、
この感動的な繊細な物語には、映画音楽のみを配することにせざるを得なかった。
当時、すでに秘密の契約が結ばれていたという。
それはもし主題歌を作るなら、歌うのはジジ・リョンでなければならない、というものである。
後に、シルビアは黄韻玲が作曲した映画音楽に心を動かされ、
歌詞をつけ、シノ・リン(林暁培)に歌わせることにした。
この曲は大ヒットし、世間ではこれが映画「心動」の主題歌だと思われているが、
実は、映画主題歌ではなく、映画「外」の主題歌でしかないのである。
(民生報 2993.6.15)

主題歌については、このころには武は既に歌手活動を停止していましたから、
実際はジジとカレンの問題だったのでしょう。
台湾では、主演俳優達の3枚のポスターを用意、
前売り券に好きなものを1枚つけるという方法をとりましたが、
これが大当たり。記録的な売り上げを示していたのです。
もちろん一番人気はダントツで武のポスター。
細長い、しゃれたデザインでした。↓ わかりにくいですが、白く縁取りがしてあります。
(本当は3枚同じ大きさです。念のため)

     

日本では、前売り券1枚につき、1枚の浩君の写真入り、
銀色のやや大判のポストカード1枚でした。
他に、メモ帳やミニポスターなども製作され、宣伝はかなりがんばっていたようです。
銀座で「君のいた永遠」のパネル展が開かれたとき、
会場に武に渡すという寄せ書きノートが置かれ、何冊にもなっていましたが、
そこへの書き込みで、正月から月9で中山美穂と共演するということを知ったのを、
今思い出しました。


BBS

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RE:「君のいた永遠」(心動)・ジジのMTV - 主題歌がないという話は当時の新聞でも読みました。
99年8月の星報では、金城武はずっとCDを出していないから別として、
ジジとカレンの双方が主題歌を歌うことを希望していたため、
角が立たないように主題歌なしで行くことに監督が決めたとあります。

監督はジジに対して、その穴埋めに、映画の映像を使って
ジジの新曲のMTVを自ら製作してやりました。
アルバム「新鮮」の中の1曲「我很好」です。
これと、映画の予告を収めたVCDが、このアルバムの第3版の付録としてついたのです。
向こうでは、販売促進のためにCDにおまけがつくことが多いのですが、
初回、第2回……と、違ったものをつけていくので、
ファンはチェックが大変。
武は「幸い」今はCDを出しませんから、そういう「苦労」はありませんが……
それはともかく、なかなかいい曲で、映像ともよく合っているし、
まるで映画の主題歌のような感じがします。



とにかく、このときの宣伝はすごくって、「向左走〜」はポスターが3種出るそうですが、
「心動」は何種出たのか――
香港・台湾それぞれ違う写真集が出たくらいで(日本版も独自編集でしたね)、
関連のグッズや出版物、雑誌類を全部買っていたら、財布がかなりキビしくなるほど、
まさに「うれしい悲鳴」状態でした。
そんな中で心待ちにされていたプレミアが、こんな形で中止になるとは
もちろん、だれも予想していなかったと思います。
にもかかわらず、大ヒット。
前売りが台湾で新記録状態であったことも原因でしょうけれど、
未曾有の事態の中で、美しい監督と俳優達が描き出す細やかな恋愛映画が
人々の心をなぐさめたという面もあったのではないでしょうか。
そんな気がします。


BBS


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