武ニュースDiary
* このサイトはリンクフリーです。ご連絡はいりません。(下さっても結構です。^_^)
* 引用は、引用であるとわかる書き方なら、必ずしも引用元(ココ)を表示しなくても構いません。
* 携帯からのアドレスは、http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=23473 です。
* 下の検索窓(目次ページにもあり)からキーワードでDiaryの全記事が検索できます。
* バナーは世己さんから頂きました。
* Se inter ni estus samideanoj, kontaktu al mi. Mi elkore atendas vin, antauxdankon!
目次|前の記事|新しい日記
2003年04月03日(木) |
金城武自伝 第2回 「恋人より友達」 |
子どもの頃一緒に遊んだ仲良しの友達は、ほとんどが日本人学校の同級生だ。 毎日放課後になると、一緒に近所で遊んだ。 あるとき、彼らとこっそり学校の講堂に入り込んで、 紙に火をつけて、あったまったことがあった。 ものすごく面白かったけれど、講堂の床を焦がしてしまい、先生につかまってひどく叱られた。 今、当時やったことを思い出すと、確かにとても危険だよね。
小学校生活は日本人学校で送った。 高校に上がるとき、今度はアメリカンスクールに移った。 日本人学校とアメリカンスクールは互いに近くて、両方ともぼくの家のある天母区にあった。 新しい学校は静かできれいで、設備も完備していた。
ぼくのパスポートは日本のものだ。台湾では戸籍も身分証も持っていない。 だからお父さんは考えて、ぼくを日本人学校とアメリカンスクールに通わせることにした。 インターナショナルスクールの教育制度は、台湾の学校とは全く違っていた。 自由で開放的であり、四角四面過ぎるところがなかった。 束縛されるのが嫌いで、自由な生き方に憧れるぼくの性格は、その影響を受けている。
小さい頃からぼくは球技が大好きで、学校チームのメンバーにもなった。 サッカー、バスケットボール、バレーボール、みな好きで、 どのチームにも顔を出していた。 おかしなことに、直接自分の手足を使ってする球技はなんでも得意なのに、 バットやラケットを使ってするものは下手だった。 たとえばバドミントンなんか、実はとても簡単で、やる人も多いけれど、 ぼくが打とうとすると、いつも力が入らず、コントロールもきかない。
初恋はアメリカンスクール在学中の、まだ十何歳のころ。 相手の子は同級生で、彼女と一緒に過ごしたときのことは、 今でも、1つ1つ、はっきり覚えている。 初めてのデート、初めて手を握ったこと、初めて抱き合ったこと、初めてのキス。 喜びと痛みとともに、すべて記憶の中にある。 残念なことに、ぼくと彼女がつきあった時間は短い。 彼女が外国の学校に進むことになり、ぼくらは離れ離れになったから。
その後もぼくたちはずっとよい友達で、よく電話で話をする。 彼女があちらで新しい恋人ができると、ぼくに電話してくる。 もちろん、ぼくは彼女のために喜ぶ。 彼女が彼とけんかすると、彼女は電話で泣いて訴える。 ぼくは愛の相談相手になって、彼女を慰める役目だ。 ぼくは別れてしまった恋人同士も友達になれると思っている。
ぼくは気持ちの整理が下手で、ときどき、愛なんてなんになる、と思うことがある。 誰かを愛することは喜びで、そして悩みや不安の種でもある。 ぼくは恋愛至上主義じゃない。ぼくの中では友達の占める位置の方が比重が大きい。 ぼくの一番の友人は、みんな昔のクラスメートであり、 学校で培われた友情こそ本物だ。彼らは永遠にぼくの友達なのだ。
BBS
|