(仮)耽奇館主人の日記
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2006年03月10日(金) |
初体験、メイド喫茶のこと。 |
秋葉原はメイリッシュ。 19時ちょうど、店内に入ると、むわっとした臭気が鼻をくすぐる。 いわゆる、萌え萌えビームってやつだ。 何というか・・・私には、文化祭、学園祭と同じノリの空気の匂いがした。 メイド服を探したけれど、コスプレタイムとやらで、衣装と顔が一致しないキャラばかりで、どれがどれだか分からない状態だった。 メニューを開いて頼んだものを待っていると、これまたデーハーな衣装に身を包んだかわいらしい女の子が、いかにもという、分かりやすいオタク青年を二人従えて、私を取り巻いてきた。 傍目からすると、お茶目をやりすぎた生徒たちを叱っている体育教師って感じ。 「えと、犬神博士さんですね?エンピツの耽奇館主人の・・・」と女の子。 「ああ、はい、そうです」と私。 そこで、女の子は従えた男二人と顔を見合わせて、「どうしよう、本物だわ」と笑った。 「私におごられたい人たち?」と私は聞いてみる。 「いえいえ、そんな!ただ、今日ここにいらっしゃると聞いてたので、開店時から粘ってました」と男の一人。 「開店時から!それはそれは、ご苦労さんなこって。やっぱり、何かおごりましょう。さ、好きなの頼んで」 それで、物好き三人を相手に、しばらくおしゃべりをしながら、メイド喫茶をそれなりに満喫した。
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どうも、私の想像していたのと、何かやっぱりちょっと違ったというのは。 メイドたちの視線が、ちゃんとお客さんの目を向いていないからだろう。 恥ずかしいのかもしれないし、もしかするとそれを萌えとして売ってるのかもしれないが、お客さんを「異世界」に連れて行ってくれるからには、それなりの対し方があると思うのだ。 みんながみんな、自分自身に酔ってしまっていて、来客も巻き添えにしてしまうみたいな。 でも。 コスプレタイムと鉢合わせしたから、たまたまそう思わざるを得ない空気に居合わせただけかもしれない。 今度は開店時から入ってみよう。 何でも、イベントの中に「ヤンキーDay」なるものがあるそうだ。 いわゆるレディースの格好をして迎えるわけである。 これは面白そうなので、このイベントもチェックしたい。
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私のことを最近知って、ものすごい勢いで「信者」になったという女の子の質問がいつまでも耳に残っている。 「犬神さんがメイド喫茶を作るとしたら、どんな感じになりますか?」 それに、私はニヤッと笑って、けっこう、大真面目に答えた。 「隠れ家メイド喫茶ってやつですねぇ。どこか寂れた西洋館にふらりと立ち寄って、薄暗い喫茶室で、ほとんど二人きりでコーヒー入れてもらうっていう・・・」
やっぱり、メイド喫茶は雰囲気なのだ。 かわいい女の子の七変化だけでは、成り立たない。 今日はここまで。
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