(仮)耽奇館主人の日記
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2006年02月11日(土) 今夜はバロットのこと。

さっき、同僚のおうちでご馳走になった。
左足首の捻挫が思ったよりよくならず、右足だけで全体重を支えて動いてるので、疲労がたまり、体調を崩している私を心配して、愛妻の手料理をふるまってくれたのだ。
同僚の愛妻。
彼女はベトナム女性で、アオザイがよく似合う、すらっとした、フランス語も堪能な知的美人なのだが、手料理となると、食べられるのが夫たる同僚と私の二人だけという有様だ。
この文章より、恐らく読者の皆様は、写真のグロさに目が吸い付いたと思うが、こういう代物が普通に出る食卓だからだ。
バロット、あるいはホッビロンという、アヒルの孵化しかけた卵をゆでたものなのだが、私は昔ベトナムの屋台で、蜂蜜に漬かったハツカネズミの胎児と一緒に食べたことがあるので、懐かしく頂いた。
濃厚なゆで玉子という味わいで、濡れた羽毛の歯ざわりを楽しみながら、アヒルの雛をゆっくりと噛みしめて飲み込む。
他には、私が蛇善で買ってきたシマヘビを使って、生き血と焼酎のカクテル、蛇スープ。
そして、蚕を炒めたのをつまみながら、ベトナム風のチャーハンをかっこむ。
今は、東南アジアは個人的に鬼門なので、全く足が向かないのだが、こうして向こうの料理が私の口へやってくるわけだから、ほんとうに幸せである。
今度、うちでもバロットを作ってみよう。
アヒルの卵は入手しにくいから、ウズラの卵でいくか。
ウズラの方が中身を見ないで食べられるから、初心者にはいいかもしれない。
今日はここまで。




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