喰いえるコトなど

グルメ?何それ?ウマイはウレシ、マズイはタノシ。
いわゆるひとつの食い意地日記

2001年05月15日(火) ホップオーバー、ナンの味?

『この春、大ブレイクの予感!!近頃取材殺到、
アメリカ産まれのホップオーバー!!!今のうちに食うとけ!!』

うららかな春の陽気と、この台詞にさそわれて、
パン屋さんにひっかかってしまった。
「今のうちに〜」のくだりは、前文から私がパン屋さんの
真意を汲み取って書き足さしていただきました。オホホホ。
人間の記憶なんてけっこう都合よく書き変わるモノ。
「確信犯の記憶操作」とでもいいましょうか。

で、オススメされるがままに、
レーズンべーグルと一緒にホップオーバーを買いました。
問題のホップオーバーは外見はコックさんの帽子みたい。
中が空洞でぽわぽわ。形だけでなく、何かを思い出すよなぁ〜。

「どんな味やねん?キミ、ん?」お支払いをする段から、
心はすっかりホップオーバーのト・リ・コ。
店をでたとたん、もちろん(!!)歩きながら、ちぎって、口にポイッ。
!!これ!シューやん!!シェー!!………とか言うてみるとするか。
思い出しそうな何かは、シューだったのね。

「すいません、すいません、一口だけの味見のつもりだったんです。
悪気はいっさいなかったんです。」
好みの味にすっかり夢中になり、ちょいとちぎっては食べ、ちぎっては食べ。
手がとまらなくなって、心の中で懺悔した。
………自分で働いたお金で、買ったものを食べるのに、
なんでそんな事思わなあかんねん?

この味はまぎれもなく「シュー」です。
シュークリームのシューの材料は水とバターと卵(のはず)。
水をミルクに変え、卵を多めにつかうと、こんな味なのだ!!
堀井和子さんの粉ものレシピにも、クリームなしで、ザラメをのせて焼くシューがある。
そして、それはこんな味でした。

シューだけでも、おいしいのですが、これにザラメをのせて
焼く事を考えた堀井さんのレシピは、ぅん・ま・い・よぉ〜。
ブドウパンでも、まるっこい形のやつあるでしょ?
てっぺんのまん中に切れ目がはいっていて、
そっからレーズンが見えて、ザラメがのっかているやつ。
レーズンは全体にまざってても、まるっこいブドウパンは
てっぺんにザラメがのっかっているタイプが多いですよね。
あのザラ目の部分って、おいしくない?
わたしゃ、あのシャリショリする感じが好きで、好きで……。
普段はですね、「砂糖甘いだけの味は、苦手よっっ!」なんて、
口角にツバを溜めんが勢いで語りたい!
ですが、粉もんと一緒にその全貌を残した糖類
(ザラメやら、琥珀糖もよろしいな)を食べて、
口のなかで、シャリショリとする時のシアワセときたら、
もう……うっとり。

は!!!…………もとい。ホップオーバーでした。
その「取材が殺到!大ブレイクの予感!!」の主は、
素朴で、大変おいしゅうございました。
特に、うちっかわの、しっとりとした部分を
噛みしめる時の味わいときたら、もう!
……… ウヒヒヒヒ。あ〜、シアワセ。



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