Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?それまでこれから


2005年09月29日(木) 万博後始末

愛知万博が終了した。総入場者数は2205万人。これは当初の目標を大幅に上回るものらしい。私自身、4月に一度行ったきり、その後しばらく躊躇していたのだが、閉幕が近づくにくれて「自分が住んでいる地域で万博が開かれているなんて奇跡に近い」ということに気づきはじめ、よ「失われた時間」を取り戻すがごとく、足繁く通うようになったのである(全期間入場券を買っていたので入場料を気にしなくてもいいのだ)。

最初のころは企業館狙いで躍起になっていたが(事実、日立館や三菱未来館などは素晴らしかったが)”万国”博覧会なだけに、印象が強いのは外国館の出し物である。オランダ館やクロアチア館、韓国館などは映像美術としても素晴らしかったし、オーストラリア館のバンド演奏、ベルギー館のジャズ、フランス館のアテンダントが歌う「おお、シャンゼリゼ」、アジア諸国の民俗音楽などは耳を楽しませてくれた。ウインナーワルツやアルゼンチンタンゴ、アイリッシュダンス、シンガポールのダンスなど各国の舞踊も堪能できた。そして忘れてならないのが世界の料理で、特に感動したのはオーストリア館のザッハ・トルテとコーヒーのセットだ。何分、ホテル・ザッハが直々に出店しているものなので美味しくないわけがないのである(注:ただし一人で食べたのでちょっと恥ずかしかった)。

何遍も行ったので思い出も様々にあるが、最終日のそれはとりわけ感慨深い。
特に心に残るのは各パビリオンのスタッフ・アテンダントさん達だ。誰もが経験する中高生時代の文化祭のノリそのものの熱気で、心地よい昂奮と使命感と寂寥感で客を応対する彼らは、それぞれがキラキラと光っているように見えた。会場を出る時の、万博スタッフ総出でのお見送りなど、こちらまで胸が熱くなるような気がした。

こんなに楽しく、盛り沢山なイベントがこの先あるだろうか。いや、仮にあったとしても前述の通り、こんなに近くで開かれることはないだろう。全く夢のようなイベント、それが万博が終わった今の実感である。


橋本繁久

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