Shigehisa Hashimoto の偏見日記
塵も積もれば・・・かな?|それまで|これから
2002年09月07日(土) |
怖〜いアニメ「おにいさまへ・・・」 |
先日、近所のレンタルビデオ屋にて特に当てもなくふらふらとDVDを物色しているとやおら「おにいさまへ・・・」の文字が目に飛び込んできた。背中に稲妻が走った気がした。
もう10年以上前のことだと思う。「ウルトラマン」目当てでNHK衛星放送に加入した私が交通事故的に観てしまったのがこの「おにいさまへ・・・」というアニメ作品である。その時ははっきり言ってどういう趣旨のアニメなのか全く分からなかった。記憶には少女漫画張りの美形女がわんさかでてきて宝塚の舞台のような寸劇を繰り広げるといった印象しか残っていない。ただ、作品全体に流れるおどろおどろしさ、ドロドロとした雰囲気に漠然と「怖い」と感じたものだった。そして、この作品の不思議な魅力を何となくだが感じとっていたと思う。今、時を経て再び「おにいさまへ・・・」を目の前にした私に当時の懐かしい気持ちがよみがえってきた。怖いもの見たさという心情も手伝って私はこのDVDを借りることにした。
果たして「怖い」という感想は10年を経た今でも変わらなかった。もっとも初見のときの訳のわからない怖さと違って今回はこの作品にのめり込むとアブナイという意味だが。舞い落ちるさくらの花びら、響き交うピアノの音。奈々子、マリ子、蕗子、薫の君、そしてサンジュスト、複雑に絡み合う登場人物。愛と憎しみのドラマ、めくるめく甘美な世界・・・
まるで昼のメロドラマを見ているかのような濃厚さ。こんな趣はそうおいそれと出せるものではない。いろんな意味で凄い。ヤバイ。そして怖いのである。こんな内容のアニメをよりにもよってNHKが放送してよいのだろうか。全くもってかの局のやることは分からない。何故この企画が通ったのだろうか・・・ それはさておき、もしこの作品を見ることの出来る環境にいるのならばぜひ、一度観てみることをオススメする。ただしあまりのめりこまないようお気をつけて。
橋本繁久
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