| 2003年08月03日(日) |
富士重工業の社長は分かっている |
どこかで見たような名前がテレビで流れていたのでしばらく眺めていましたが、 やっぱりそうでした。スバル360を開発した百瀬晋六氏でした。
確か以前見たのはNHKのプロジェクトXでの開発物語でした。 今回はテレビ朝日の「企業サムライ伝」という番組。最後には新型レガシーの 紹介も忘れていません。スバリストとしては見逃してはならない番組。
スバル360の誕生物語はプロジェクトXで既に見ていたのであらかた知って いましたが、今回良かったと思うのは、現在の社長である竹中恭二氏の口から 「レガシ−病」という言葉を聞けたこと。
これはつまり初代レガシ−で成功してから技術者の驕りが始まったということ。 これが一番、オレが一番という技術者特有の罠に陥ってしまったことです。
技術者のプライドは自分の技術ですが、それが一番だと思ってしまった瞬間に 技術の進歩が止まってしまうということです。これはサンロク(スバル360) を作り出した時や、初代レガシ−を作り出した時のエネルギーや情熱が失われて しまったことを意味します。現状維持で満足している、あるいは現状を失いたく ないといった、まるで官僚思考と同じです。現状を変えていく、壊してしまう ことに抵抗していく考えです。
製造業に必要なのは、ひた向きな姿勢と情熱(もちろんそこには才能がついて くれば言うことなし)ですが、これを失ってしまった瞬間に企業は衰退の道を 辿る運命にあるということを誰もが分かっていながら、現状を変えたくないと いう心をどこかに持っています。
「絶え間なき挑戦を続けます」
なんてスローガンを掲げているのも、それを実行することが難しいからです。 失敗を許さない企業風土ではこれは実現できません。失敗をした人はその時点で その人の会社におけるサラリーマン人生は終わりです。敗者復活のチャンスが 与えられないからです。失敗の経験も次に生かせることができません。こういう 環境では、いかに失敗しないかが評価対象になってしまい、思いきったことを やろうという人がでにくいものです。
これを社会に広げてみると、倒産した会社の経営者は再び起業することが難しい という環境が日本にはあります。環境とは法制度のこともあるし、社会的な認知 として、失敗者は所詮敗者であるというレッテルを貼り、信用がおけないと見な してしまうこともあります。個人保証や担保の観点からも、中小企業の経営者は 失敗後のやり直しが非常に難しい。会社のために個人の財産を差し押さえられて 次のチャンスがないからです。失敗した人に銀行はお金を貸さないからです。
つまり失敗=倒産であり、失敗した後の再生という制度も思想もない日本では 企業再生の環境が整うのに長い時間がかかるんでしょうね。だからこそ小泉首相 が在任するこの厳しい時期に、立て直しを是とする議論の中で、この再生という 考えを現実とするためには、ひとつの例として、再生ビジネスを育てることが あると思います。ハゲタカファンドは必ずしも買い叩きだけではありません。 買って儲けることが使命ですから、彼らは再生ビジネスにも力を入れています。
このような再生ビジネスが日本で堂々とできる法制度を作ってあげることも必要 です。灰色な場合は監督官庁に確認をするわけですが、全ての責任は相談をする 個人や企業側に押し付けて、事前相談に対する責任を取ることをしないことも 問題で、これは少しずつですが「ノン・アクション・レター」(事前に法律上の 取扱いを行政当局に相談し、その判断を示した文書。事後の判断変更はない。)を 取り入れている行政当局もあるようで改善しつつありますが、それでも大勢として 役人は責任を取らないことが原則。これじゃ不安を持たざるをえないことになり、 前向きに商売を始めることを阻害してしまいます。特に従来の手法では扱って いなかった新しい金融商品を取り扱う場合、売り手も買い手も行政当局の判断が どうなるのか分からないから取り扱いに躊躇します。商品としての汎用性がなけ れば、特殊な商品として消えてしまうことになります。不安が大きければリスクを 最大限に見るしかないから魅力のある商品なんか作れませんよね。
とまぁお堅いことを少々書きましたが、正直な思いとして新型レガシ−欲しい。 それを言いたかっただけ。
でも今年は残念ながら社会人になって初めての車検を受ける覚悟。もし来年の 給料が以前の水準にまで戻ればまた考えよう。車の他にもお金がいるかもしれ ないしね。排気量がそのままなのに3ナンバーになったのは気になる点だし。
はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)
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