しむちゃんのつれづれ日記
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2003年03月01日(土) バランスが取れていればいいも悪いも無い・・・か?

今注目している言葉が「悪い均衡」。

これはバブル崩壊以降、いくら財政で下支えしても景気回復しないこと
を、需給均衡のポイントが下がったからだとするもの。

通常の均衡ポイントに留まっていて、単に需給ギャップが発生している
のなら、需要を押し上げればそのポイントへ戻ることになりますから、
数年の時間はかかるでしょうが、いずれ元のポイントへ戻ることになり
ます。しかし現状は10年たっても回復の兆しが見えず、お金をいくら
注ぎ込んでも全て吸いこんでいる状況。

デフレとは需要が落ち込んで、そのパラメータとして物価が下がること
を言いますが、悪い均衡というのは現在のデフレ状態で均衡を保っている
ことをいいます。そうなると均衡している以上はこれをデフレとは呼ば
ず、通常の状態ということになります。

ということは、景気が悪いと叫んでいるわれわれは大きな勘違いをして
いるんでしょうか?単に収入が伸びなくて生活の向上が難しくなっている
ことを嘆いているだけなんでしょうか?これが本当ならデフレとか景気
低迷ではなくて、これが妥当な状態であることになります。

インフレとともに収入が増えて、それが生活の向上に繋がっていた今まで
の経験が、ある時点でその経験が生かされない状態が当たり前のことに
転換したということです。ある意味、長く続いた安定したインフレ経済
の転換期とも言えるんではないでしょうか。

生活は改善していくものであって、改悪はしたくないと思うのが我々国民
の正直な思いならば、良くなりすぎた生活を一時的にでも以前のところ
まで修正する(改悪する)状況になっても、そう簡単には受け入れること
はできないでしょう。

日本の良き(悪しき?)伝統であった終身雇用制の元、年功序列で過ごせ
ば年を取るごとに収入が上がることを期待しますから、そういったことを
前提にすれば計画的な人生設計ができます。実際にはそれでうまくいって
いたと思います。

このシステムが一旦崩されると、人生設計も崩されるわけで、バブル期に
人生設計した人にとってはその時の収入計画があったわけで、これを元に
不動産やら住宅を購入した人も多いでしょう。バブルの崩壊はこの前提を
崩してしまったわけで、それと同時に不動産や住宅を購入した人は人生
設計を崩されました。そうなると消費に使おうと思っていた分が当然なが
ら少なくなるわけで、あるいは生活資金すら足りなくなって借金のために
不動産や住宅を手放さなくてはならない状況になりました。見栄を張った
人ほどこういう目に会っているように思えます。そういう意味じゃ、こう
いう目に会った人は将来の見通しが甘かったということになります。

とはいえ、地価で言うと’87年から’91年にかけて10〜20%もの
上昇をしていたんですから、浮かれたか儲けを企んだかをするかもしれま
せんねぇ。

個人レベルではそういうことなんですが、国政としてはバブルのような
はじけて当然な状態を放置していたことは、結果論ですが、失策としか
いいようがありません。景気の安定をその使命とする日銀は、そんな状態
を放置していました。放置というよりも、その時期には金融緩和をやって
いたのですから、やることが逆。引き締めてお祭り騒ぎを落ち着かせなく
てはならなかったんです。だから自分はバブルの醸成と崩壊は日銀の意図
が見え隠れすると以前から言っているのです。

公定歩合で言いますと昭和62年から2.5%と戦後最低水準だったの
ですが、平成3年には6.0%まで上昇させているので引き締めている
じゃないかと思われるでしょうが、急激な地価の上昇には効果がありま
せんでした。むしろ公定歩合を急激に上げることで資金の借り手である
企業の金利負担が急激に増えました。個人についても同じことです。

通貨流通高は’90〜’93にかけて多少の落ち込みがありますが、マネー
サプライ(M2+CD)は着実に伸びていますから、それだけじゃぶつい
ていたことになります。資金需要が落ち込んだのにお金は減らない。
みんながお金を使うことを止めたんですね。その後に来るのは円高。
’94〜’95にかけて¥100/$を割る水準になった。これで輸出
企業は大幅な採算割れで競争力を無くした。構造的な問題がありました。

恐らくこの時点で「悪い均衡」が作られたんじゃないでしょうか。
為替レートについては「円高」とか「円安」とか言いますが、為替相場は
常にその時の適正レート。適正な均衡の結果がその時のレートを形成する。
だから円高円安は結果論なんですね。ディ−ラーの立場ではね。

でもこの円高ショックで企業の構造が変化したんじゃないでしょうか。
企業だけでなく消費者側の態度にも変化が出た。海外から安くていいもの
が入ってきた。だからそれまで国内品で価格構成されていたものに変化を
強いたと思われます。この時点で均衡点が下がったんじゃないかと思う。

その均衡点が長く続くとそれが自然な均衡点に変化して、「悪い」もの
とはなくなってしまった。その状態が今も続いているとすれば、今の
デフレはデフレでなくて適正水準。それでも不満があるのは収入が減った
からに他なりません。収入が減ったとは、文字通りの意味だけでなく、
収入を得る機会も含まれます。つまり就業機会。就業人口が減っている
のに失業率が減らないのは、収入が減っていない人がいるから。この
多くは公務員であるというのが自分の見解。だから公務員の給与水準が
高過ぎる、あるいは就業機会の過多、あるいは受け皿の過多に問題がある
と思っています。これを正すのが構造改革のひとつだと思っています。

公務員は民間レベルに比較すると離職率は低く、待遇は高いというのは
一般的な常識でしょう。公務員も消費者の一人ですからここにメスを
入れると消費の減退につながりますから切り捨てろというのではありま
せん。適正水準に正せというのが自分の意見です。バランスを取れ。

なぜ今はデフレというのでしょうか?
収入の減少が大きいこと以外に理由があれば教えて下さい。
収入の減少に無関係な(あるいは程度が小さい)人には無関係な話なの
ですが。

はい。今日は曇りのち雨。(東京地方)


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