しむちゃんのつれづれ日記
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2003年02月04日(火) 戦略のないところに戦術はない

ウチの職場は半導体を製造する一部の過程(プロセス)を担う装置を
扱っておりますが、その半導体製造という認識について社内での認識が
まちまちです。というのも、もともとはオールドエコノミーを対象と
する装置を製造・販売している会社ですから、文化として半導体製造
プロセスのことが分かっていない。にもかかわらず、とある米国の
企業と各々50%出資の合弁会社を日本に設立した歴史があります。

しかも、オールドエコノミーが衰退して次の商品を考えなくてはなら
ない頃に、トランジスタを小さくしたチップの製造がテレビ・PC・
携帯・デジタル家電、それからネットワークといったところで応用され、
脚光を浴び出しました。そんな中、オールドエコノミーのニューエコノ
ミーへの転換と称して商品を売り出しました。重厚長大の会社もこんな
ことをやれるという技術力の証として対外的なPRもしました。

しかしながら、それらの商品は半導体製造に関連する装置ではあるん
ですが、いわゆるコアの部分(半導体プロセスとは世間的には前工程と
言われるウェハの化学的処理のことを言います)に直接関わる装置では
なく、ウェハ製造とかチップのパッケージとか、化け学でない世界、
つまり昔ながらのメカニカルな領域で装置の供給を行っています。

ウェハの製造からパッケージングまで全て含めて半導体製造との認識が
社内の大勢を占めていますが、これではターゲットが曖昧で、この会社は
何をしたいのか、何に強いのかが買い手側としてはつかめません。
ということは、装置単独でもし他社が追随できない強力なものを保有して
いるとしても、その前後のプロセスへの理解に乏しければ、次の手が
打てなくなってしまう。買い手からすると、装置メーカとしての実力を
疑うわけです。疑うということは信用が落ちるということ。信用がなけ
れば当然ながら装置は買いません。装置単独で強いなんてことは、この
業界ではありえないことは常識です。半導体製造メーカはそのプロセスに
優劣が掛かっているわけで、装置メーカが後追いでは先行する優位性が
取れません。このあたりが戦略に乏しいということになるわけです。

戦略がなければ当然ながら戦術もないわけで、あなたまかせの受け身の
販売になってしまいます。これは衰退産業の典型です。これを否定して
自分自身を肯定しようとしているから無理がある。このことにウチの会社
の経営者(事業戦略者も含めて)が昔ながらの経営を脱却できない、
つまり自分を否定できない弱さがあるわけです。

自社のことをこの場で批判しても仕方がないので、会社で吠えることに
しますが、定時後にウチの上司と前上司(本社の事業戦略責任者)が
言い合いをしているさまを見てある意味がっかりしたというか。なんで
この時期になって本質的なところで認識が違っているんだろうかと。

ま、そんなこんなでしばらくはいろんな葛藤が起きそうです。

はい。今日は曇り。(東京地方)


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