しむちゃんのつれづれ日記
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2003年02月01日(土) 仕組み作り

まだまだ小泉首相の「大したことない」発言問題が取り上げられて
います。31日の姿勢方針演説に対する多くの論調は公約の修正が
多すぎる、守られなくなったというもの。裏を返せば公約とその
実行をきちんと見ているということ。

しかしながら、多くの人が批判をしながらも、永田町が首相降任に
動かないのはなんでだろう?そりゃ抵抗勢力を自民党内で演じて
いれば、自民党は改革しているんだろうと思わせるからです。

全てがひとつになってしまうと、周りから攻撃をされるばかりの
勢力になってしまうから(政権党だからね)、自党内で敵味方を
作ることによってバランスをとっているんです。これが党の思惑。

首相は党の総裁でありながら党から批判を浴びる存在であることは
実は党にとっては都合のいいこと。オレは正しいと主張でくるから。
もちろん抵抗勢力側がね。首相にあれこれ言いながらも重宝している
はず。小泉首相のように態度がはっきりしている人をね。

自分の身内やら手の届く(声の掛かっている)官僚やらをうまく
取りまとめるのがかつての首相であり、求められる首相だとすれば、
小泉首相はそんなことは関係ないと思っている人。だから従来の
姿勢を堅持したい人にとっては迷惑な存在でしょう。

日本の経済状態が思わしくないのは、経済運営がまずかったことだけ
じゃなくて、政治の仕組み、社会の運営の仕組みに潜む欠陥が露呈
してきたことだと思います。だから小泉首相が登場した。だから
デフレ対策やら不良債権処理やら拉致問題の解決というのは、彼に
とっては二の次の問題でしょう。もちろん彼のことですからひとつと
して蔑ろにするはずがない。ないんですが、彼のモチベーションと
しては日本の仕組みを壊すことにあるんだから、その他については
「彼にとっては」大したことがない問題。言葉にすることが問題で
あるのは彼にも良く分かっていたでしょうが、本音として出たんで
しょうね。それを批判したところで彼の姿勢は変わらないでしょう。
それはそれでいい。

ただどうも不満なのは、小泉首相にということより、抵抗勢力の
勢いが無いこと。というよりも、責めたてることがなくなってきた
からかな。だいぶん首相の角が取れてきたしね。とはいえ、長野県
の公務員給与カットのに見られるように、歳出の削減に努力する
自治体が以前は考えられなかったことをやれる雰囲気にはなって
きましたね。これが国政に生かされればもっといいんですが。

歳出減はデフレ政策ですが、それを実行することで本当に厳しい
状況なんだということを認識してもらう。その効果の方が大きい。
厳しくなったから(つまり収入が減ったから)その分だけ仕事も
しないと考えるか、厳しい状況だからこそ余計にがんばらなければ
いけないと考えるか。その違いは大きい。

前者は公務員の考え方。がんばらなくても収入は変わらないからね。
民間はそうはいきません。がんばって成果を出しても収入の確保が
難しい状況だから、がんばるだけでなく結果を出すことに注力する。
そうでなければ収入は減る一方だからね。

誰でもそうでしょうが、生活レベルは収入に見合ったところで落ち
つきます。見合わない贅沢をすれば借金をすることになり、それを
返済するためにもっと働かなければならなくなる。これは辛い。

こういった状況を経済学者は答えを出しているようで出していません。
というのも意見が分かれるからです。というのも、経済は市場に任せ
るべきという思想と、国が介入すべきという思想があるからです。
これは経済学の領域ではなくて、社会学あるいは哲学の領域なんで
すが、経済学の思想の基盤はここにあります。

国の運営は国がやっているんですから、市場だけでは国の経済が成り
立つわけがありませんから、国の介入は必然です。だからこそ経済学
という学問があり、その起源は政治経済学という政治と切り離せない
学問だったのです。国の介入に対するアンチテーゼとして市場という
ことを考えたと思います。国が全て正しいんじゃないとね。

でも正しいとかそうじゃないとかでなく、そのスピードを求めると
市場ではあまりに遅くて、しかもコントロールの出来なくなって
しまいます。コントロールできないということは、軌道修正をする
役割が誰にも出来ないということです。市場の失敗というように、
市場も万全じゃない。どちらも必ずしも正しくないと言うのなら、
責任所在がはっきりしている国にそのコントロールの役割を担わせる
必要があるわけで、それをチェックするのが国民であるという分担を
明確にすればいい。政治家がダメなら国民が、官僚がダメなら政治家
が落選あるいは更迭すればいい。その分担が明確でないのが今の日本。

小泉首相の切り口は政治家の立場を明確にすること。
つまり官僚をコントロールできるようにすること。このあたりは
中曽根元首相の考えることと同じ。だから中曽根氏は小泉首相を応援
している。政治家の有るべき姿を実現しようとしている。これについ
てはマスコミではあまり取り上げていない。これこそが構造改革です。

政治家は政治の理想を追い求めて、その実現をするために生きている
人種だとすれば、小泉首相はそのひとり。今のポジションにあぐらを
かいている人は政治家の名を語っている政策家。人を動かしたいだけ。

そんなちっぽけなことをやっている人に比べれば小泉首相はまっとう
な道を歩んでいる人。公約が守れなかったからといって、それだけ
をもって彼を批判するのはいかがなもんかと思う。実行していかな
きゃならないことは星の数ほどある。状況は常に変化する。だから
決めた時点と状況が変われば、当然かえなきゃならない約束事もある。

それを政治家として決めたことだからどんな状況になっても守らなけ
ればならないというのは政治家の抗弁であって、国民のためではない。
国政やら自治体に関与している政治家や役人は国民やら県民から給料
をもらっているわけだから、その人たちのために貢献することが彼ら
の義務です。そのことを忘れてしまっていけない。税金は献金じゃ
ない。それが分からないヤツは辞めてくれ。

公務員に対しては国民が辞めさせる方法が無いから政治家にその権利
を、つまりあるべき姿を持たせることを考えているのが小泉首相。
それが構造改革。だと理解している。構造改革って公務員改革だ。
それを第一義に考えている小泉首相に1票。

仕組み作りはどこの社会でも難しいです。

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)


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