| 2002年06月02日(日) |
日本国債の格付低下(つまり格下げ) |
米国格付け会社のムーディーズが円建て日本国債の格付けを2ランク 引き下げました。Aa3⇒A2。S&Pで言うランクだとAA−⇒A これは南アフリカ、イスラエル、ポーランドと同格。 チェコ、ハンガリー、チリ、ボツワナより格下です。 これらの国は格上になったというだけで、日本から国際援助なんかして いる場合じゃないだろうとお叱りの声が聞こえてきそうです。 なんていったって、先進国の中でダントツの最下位ですから。(笑) あ、すみません。笑っている場合じゃありませんでした。
ム−ディーズが格下げした一方で、S&PはAA−現状のまま。 まだ様子見をしているようです。S&Pでいう同格はイスラエル、チェコ、 香港です。
以上の格付けは、自国通貨建て国債の場合です。
今の状況下、企業の発行する社債でこの格付けであれば優良企業なの ですが、国の信用を表す国債がここまで落ちてしまえば、日本企業の 格付けもそれに追随して低下してくる不安を導きます。事実上は、 トヨタやNTTドコモと数少ない企業がAa格で踏ん張っておりますが、 それ以外の大半の企業は国の信用とともに落ちてしまっているようです。 国の信用を最高にして、それを越える格付けは無いというルールは 自国通貨建ての場合は無いと聞いておりますが、事実としてほんの わずかな優良企業しか格付けが維持できないとなっている現状を見ると、 自国通貨建ても他国通貨建ても関係無くルール付けしているようで なりません。そのあたりが不満といえば不満。
ム−ディーズもS&Pも英系のフィッチも、いわゆる民間企業なんです。 その民間企業が判定した格付けが世界の国を動かしているんですから、 そりゃあもう、大したもんです。各界の要人たちは彼らが付ける格付けに 動かされて右往左往。それにも増して、各企業(格付けしてもらえるだけで それだけで優良企業なんですが)は、国の信用が動くことに脅威すら 覚えています。その格付けがそのまんま自分の会社に影響してしまうん ですからね。たまったもんじゃない。てめえら死んでしまえ、なんて 叫んでいる経営者も多いことでしょう。格下げされるのが珍しくなくなって きましたから。
でもこれは企業を第三者から見てどのように評価したかということの表れ ですから、格下げされたからといって恨むんじゃなくて、真摯に受けとめ、 現状を改善すべくマジメに取り組まなきゃいけないんだと思わせてくれた 恩人とでも思えば、辛くはないんじゃないでしょうか。
誰かが言っていましたが、「自分の評価は他人が決める」。
受け止め方の問題ですが、他人が決めたことを受け入れるのではなくて、 自分でやっていることをどう他人が評価するかなんです。評価する側の 質が問われることですが、少なくとも評価をしてくれた人(会社)を無視 して自分を貫けるだけ強い人(会社)は少ないでしょう。
「国債を発行して借金をすれば景気が良くなるものじゃない。日本は借金を 減らせという警鐘と受けとめている。」(小泉首相)
もしかしたらこの格下げは小泉内閣に向かい風になってくれるかもしれま せん。その証拠に長期金利は低下(債券価格は上昇)しました。 格下げ問題は決着し、さらなる構造改革にまい進する雰囲気ができたの だろうとの見方が出てきたと考えられます。それよりも米国経済の先行きが 不透明になってきたとの観測から円買い圧力が高まって、政府・日銀が 市場介入をしたことが気になります。国債の格付け問題よりも市場は為替 の方に感心があったということでしょうか。なんか妙な感じです。
今日は若いうちからインドと日本を行き来している(居住期間は半々)、 矢萩多聞くんの個展に行ってきました。 個展の期間最終日で終了ぎりぎりの時間に行ってしまいましたが、親切に 対応してくれてありがたかった。(あれはお母さんだったのかな?) あの細い線で描かれた繊細な絵画に感動なさっていた紳士の方がおられて その言葉に聞き入ってしまっていたわたくしでございました。(笑) あんまりしゃべれなかったので、飲みに行ってじっくり話そう。
はい。今日は晴れのち雨。(東京地方)
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