しむちゃんのつれづれ日記
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2001年11月27日(火) 半導体業界っていうのは、

半導体は産業のお米と言われてたそうです。誰が言ったか知りませんが。

お米といえば日本の主食。(以前とは食の変化がありますが)
産業の主食という意味で例えたもの。その主食である半導体業界が、
未曾有の不況に入ってしまいました。今年度の回復は見込めない模様
です。

かつての花形であった製鉄は、戦時中の日本で400万トン、アメリカが
8,000万トンでした。その差がそのまま戦争の結果となってしまいま
した。鋳造技術は古い昔から日本にも伝来しておりましたが、製鉄技術は
八幡製鉄所を皮切りに欧米の技術を導入したもの。半導体産業も同じく
戦後に欧米から導入した技術。模倣と努力(その後の開発も含め)で掴ん
だ技術。

日本のお米は手厚い政策と管理で守られてきましたが、そのおかげで
今となっては農政官僚も泣きたいぐらいの過剰在庫。古米・古々米当た
り前。東南アジアやアメリカからは輸入圧力がかかるし田んぼを守るため
にはお金もかかる。頭の痛い産業です。これは農政を間違った結果なん
ですが、半導体産業は皆が皆、寄って集って成長を見込んで飛びついた
産業。

90年代になる以前からアメリカはIT産業が盛んになると予想され、
それを見越した世界の産業界が過剰投資をし、アメリカのITブームが
過ぎ去った今、どこの企業も過剰投資の回収不足に悩んでいます。

前首相の森さんが経済復興の目玉はIT産業と賞し、小学生の一人一人
にパソコンを使わせようと言ったのは懐かしい話。しかも誰が教える
のと尋ねられた時には絶句したというから情けない。(苦笑)

「ITって何?」って尋ねられたら答えられる人はいますか?
パソコン・携帯電話・デジカメ・DVDな〜んていう製品を思い浮か
べるのは当然です。ハイテク(死語?)の集大成である製品ですからね。

ハイテクとかエレクトロニクスとかいうものには半導体が欠かせません。
半導体とは導体でも絶縁体でもないもの。まったく意味不明な言葉です。
簡単に言えば、スイッチのオンオフが目に見えないところで働いている
ものと考えれば分かりやすいかな?専門的に言うと、ちと違うけど。

そういった製品は手段のひとつ。ツールですツール。
暮らしを快適にするためにどうしたらいいのか。それを解決するのがIT。
より早く情報を出し入れし、より移動を楽にし、より豊かな生活を過ごせ
るようにすために。それらを求めて実現するために使う道具が高度な技術
で蓄積されたIT技術で固められた製品群。手段と目的の違いです。

半導体は半製品ですからアプリケーションが大事です。
何に使うか。何に使うために作る半導体なのか。それが決まれば作る
半導体も決まる。その基礎技術があるところが勝つ。そのために開発を
行う。投資をする。結局金が必要となる。資金力が豊富なところが残る。
あるいは資金調達能力のあるところが残る。もしくは基礎特許を保有して
いる企業や個人が生き残る。そんなところです。どんな業界も同じ。

あ、でも半導体業界は死んではいません。半導体業界に片足突っ込んで
いる身としては、強く主張したい。こちらは装置会社ですけどね。

やはりこの10年は300mmの時代です。この時代について行けたところ
が生き残ることになるでしょう。300mmとはベースとなるシリコンの
直径のことを言います。今までは200mm。装置業界としても300mm
に対応できるかどうかが生き残りのキーワードになっています。

この話はもっともっとしたいんですが、ちょっと長くなってしまいます。
また頃合を見つけてまたお話したいと思います。結論が無くてスミマセン。

はい。今日は晴れときどき曇り。(東京地方)


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