『日々の映像』

2010年02月06日(土) これからも一波乱も二波乱も起こるのではないか。


1、朝青龍、理事会で示談の詳しい内容説明拒む
日テレNEWS24 - 02月06日 13:00
2、朝青国際問題に、兄達が反日感情あおる
日刊スポーツ - 02月06日 10:15
3、社説:朝青龍引退 実績を汚した品位欠く行動
2月6日付・読売
4、【主張】朝青龍引退 「相撲道」へ仕切り直しを
2010.2.6  産経新聞

 後味の悪い引退劇である。朝青龍は理事会で、知人男性との示談書を示したが、示談の金額部分は黒く消されていて、金額を問われても回答を拒んだという。そこで、暴行があったかどうかについては「酔っぱらっていて覚えていない」「自分は殴っていないと思います」と言ったというからどうにもならない。

 産経新聞の社説によれば、日本相撲協会理事会にも引退を求める声が強く、事実上の「解雇」に近いという。実兄のスミヤバザル氏(36)セルジブデ氏(33)がウランバ−トル市内で相次いで会見「やっていないことに対して罪を着せられた。弟は相撲の記録を次々と塗り替えていったが、それを面白くないと思った日本相撲協会と日本のメディアが、グルになったことでハメられた」などと批判を展開しているという。

 今回の次元は、文化の全く異なる異国からの力士受け入れは慎重にすべきだとの教訓を残すようだ。朝青龍すんなりモンゴルに帰るとは思われず、これからも一波乱も二波乱も起こるのでは無いかと思う。
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1、朝青龍、理事会で示談の詳しい内容説明拒む
日テレNEWS24 - 02月06日 13:00
 引退した大相撲の元横綱・朝青龍が、4日の日本相撲協会の理事会で、示談の詳しい内容の説明を拒んでいたことがわかった。
 理事会の出席者によると、朝青龍は理事会で、知人男性との示談書を示したが、示談の金額部分は黒く消されていて、金額を問われても回答を拒んだという。
 また、朝青龍は、知人男性とトラブルになった先月16日に「東京・銀座でビールを飲んだ後、東京・千代田区のワインバーで酒を飲み、さらに東京・六本木の店でウオッカとシャンパンを大量に飲んだ」と説明したという。その上で、暴行があったかどうかについては「酔っぱらっていて覚えていない」「自分は殴っていないと思います」と話した。しかし、出席者から「覚えていないのに、殴っていないとはおかしい」と指摘されると、明確な説明はなかった。
 警視庁は来週、知人男性から話を聴き、朝青龍からも話を聴くか判断する方針。
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2、朝青国際問題に、兄達が反日感情あおる
(日刊スポーツ - 02月06日 10:15)


 元朝青龍のダグワドルジ氏の引退が国際問題へと発展する可能性が出てきた。モンゴル3大紙のウヌトゥ−ル紙、ソニン紙の電子版などによると、同氏の強制的な引退劇から一夜明けた5日、実兄のスミヤバザル氏(36)セルジブデ氏(33)がウランバ−トル市内で相次いで会見。2人は、同氏が知人男性に暴行を加えたとされて引退へと追い込まれたことについて「やっていないことに対して罪を着せられた。弟は相撲の記録を次々と塗り替えていったが、それを面白くないと思った日本相撲協会と日本のメディアが、グルになったことでハメられた」などと批判を展開したという。

 この発言が広まったことで、モンゴル国民の反日感情が高まりつつある。日本の外務省担当者は「国民感情的に、かなり熱くなっているのは事実。ネットにも『日本人は許せない』『日本大使館に石を持って集まれ』といった書き込みがあったことは把握している」と話した。またモンゴルに詳しい日本人関係者によると「同省は直接、同氏(元朝青龍)に会いたがっている。直接『モンゴル国民の感情を収めてくれないか』と働きかけたいようだ」と明かした。

 これに対してモンゴル外務省は「同氏の引退は遺憾だが、モンゴルと日本の関係には影響を与えない」という異例の声明を出した。いずれにしても事態は予断を許さない状況で、一横綱の引退が日本とモンゴル間の火種となる恐れが出てきた。

3、社説:朝青龍引退 実績を汚した品位欠く行動
2月6日付・読売

 横綱としての品位を欠く数々のトラブルを考えれば、引退はやむを得ない結末といえよう。
 大相撲の横綱朝青龍が現役を引退した。優勝した初場所中に泥酔し、知人を負傷させた問題の責任をとった形だ。朝青龍は、「皆さんに迷惑をかけたことに対し、自分で(引退を)決めた」と語った。
 一方で、横綱審議委員会は、朝青龍の引退勧告書を日本相撲協会の武蔵川理事長に提出した。「一連の不祥事は畏敬(いけい)さるべき横綱の品格を著しく損なうもの」と、横綱失格の烙印(らくいん)を押した内容だ。
 厳罰を求める声が高まって進退窮まり、朝青龍にとっては、引退届を出すしか選択肢はなかったということだろう。
 土俵の内外での振る舞いに、これほど物議を醸した横綱はいない。巡業を休み、モンゴルでサッカーに興じていた問題では、2場所出場停止の処分を受けた。
 土俵上でのガッツポーズ、勝負が決まった後の「だめ押し」などにも批判が多かった。
 今回の問題では、朝青龍と被害者の間で示談が成立したという。そうであっても、大事な場所中に騒動を起こしたこと自体が、大相撲を背負う横綱としての立場や責任を忘れた行為である。
 スピード感あふれる取り口、切れ味鋭い技――。力士としての卓越した才能は、多くの人が認めるところだった。
 幕内優勝25回は、大鵬、千代の富士に次いで3位だ。大鵬を超える7場所連続優勝も成し遂げた。白鵬が横綱に昇進するまでは一人横綱として角界を支えた。
 こうした実績に、不祥事で泥を塗ってしまったことは、残念というほかはない。
 師匠の高砂親方は指導力を示せず、トラブルを繰り返す朝青龍に行動を改めさせることができなかった。部屋の責任者としての監督責任は極めて重い。
 場所中、朝青龍は盛んな声援を浴びていた。問題を起こしても、土俵では強さを見せる独特の個性が人気の要因だったのだろう。
 実力のある横綱だっただけに、相撲協会の朝青龍に対する対応には、甘さがあったのではないか。なかなか「満員御礼」にならない厳しい状況の中、看板力士を失った協会は、収益面でも打撃を受けることになりそうだ。
 騒動続きの相撲界に嫌気がさしたファンも少なくあるまい。信頼回復には、魅力ある力士を養成し、充実した土俵を見せることが、何より大切である。
(2010年2月6日01時17分 読売新聞)

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4、【主張】朝青龍引退 「相撲道」へ仕切り直しを
2010.2.6 03:32  産経新聞
 横綱朝青龍が相撲界を引退した。暴行事件の責任をとった形だが、日本相撲協会理事会にも引退を求める声が強く、事実上の「解雇」に近い。
 事件は1月の初場所中に、酒に酔って知人をなぐり、ケガをさせたとされている。事実だとすれば横綱としてとうてい許されない行為である。しかもこれまでにも、たびたび不祥事を起こしており、引退はむしろ当然といえる。
 これまで不祥事が起きるたびに対応の鈍さを指摘されてきた相撲協会も、今回は最終局面で横綱に対して毅然(きぜん)とした姿勢で臨んだ。そのことは評価してもいいが、それで、協会側の責任を免れるものではない。
 朝青龍はこれまでも、骨折を理由に巡業を休んでいながら母国のモンゴルでサッカーに興じるなどの騒ぎを起こしてきた。さらに土俵上でも不必要なにらみ合いやだめ押しなど、相撲の礼を失する行為を繰り返してきた。
 しかし協会はその都度、出場停止や厳重注意など比較的軽い処分ですまし、指導を怠ってきたといっていい。横綱への遠慮があったのかもしれないが、これが土俵の内外での「好き勝手」を許してきたのである。
 とりわけ、直接の師匠である高砂親方の責任は重大だ。降格処分もやむを得ない。
 大相撲の世界は、囲碁・将棋や落語などと同様に「内弟子」制をとってきた。かつては中学校や小学校を出たばかりの少年が部屋に住み込み、親方や兄弟子から相撲の技術ばかりでなく、人間としての生き方まで学んできた。
そのことで「相撲道」とも言われ、「国技」を自任する日本の伝統文化を育ててきたのである。
 だが近年は、高校や大学出、それに外国人の入門者が圧倒的に多くなり、そうした力士教育になじまなくなった。そのうえ、力士を育てるよりも、一門の権益を守る「派閥活動」に専心するような親方が増えるようでは、「第2の朝青龍」が現れる恐れもある。
 朝青龍の引退で、興行的に落ち込むことを心配する声もある。しかしここは角界全体が「相撲道」の原点に返り、心技体に優れた魅力ある力士を育てることで乗り切るしかない。
 そのために相撲協会も、協会として力士の教育システムを充実させ、外部の声をもっと取り入れるなどの改革も進めるべきだ。

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石田ふたみ