『日々の映像』

2009年11月22日(日) 麻生前政権、衆院選直後に2億5千万円を引き出す



1、麻生前政権、衆院選直後に2億5千万円=毎月ほぼ1億円−政府、 
                    2009/11/20  時事通信
2、官房機密費支出額公開 政権交代直前に2.5億円引き出しも
2009.11.20 19:39   産経新聞
3、機密費支出2億5千万円、政権交代直前に突出
2009年11月21日  読売新聞

内閣官房報償費として毎年予算計上されている官房長官の所管分約12億
3000万円である。衆院選で自民党が惨敗し、政権交代が確定した直後の今年9月1日に、麻生政権の下で2億5000万円が支出されていたことも明らかになった。どう見てもおかしいと言わねばならない。一体どこに使ったのか。


09年 4月 1日       10,000
    4月 9日       10,000
    5月14日       10,000
    6月15日       10,000
    7月 1日       10,000
    8月 3日       10,000
    9月 1日       25,000
    9月24日(鳩山政権)  6,000
   10月14日        6,000

官房機密費…◆ 正式名称は内閣官房報償費。支出に関する法律上の規定はなく、歴代内閣は政府答弁で「国の事務や事業を円滑に遂行するため、機動的に使用する経費」と説明してきた。使途の公表や領収書を提出する義務はない。外務省の機密費流用事件をきっかけに、02年度予算で前年を10%下回る14億6165万円に減額されて以来、毎年度同額を計上。官房長官に一任されている金額は12億3021万円で、残りは内閣情報調査室の費用に充てられる。 




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1、麻生前政権、衆院選直後に2億5千万円=毎月ほぼ1億円−政府、機密費支出額を公表                      2009/11/20時事通信
 平野博文官房長官は20日午後の記者会見で、2004年4月以降の官房機密費(内閣官房報償費)の国庫からの支出状況を公表した。それによると、毎月の支出額はおおむね1億円で、年間では12億円前後が出されていた。衆院選で自民党が惨敗し、政権交代が確定した直後の今年9月1日に、麻生政権の下で2億5000万円が支出されていたことも明らかになった。
 官房機密費は、官房長官の判断で領収証なしで自由に使えるとされる。民主党は野党時代に、使途を制限し透明性を高めるよう主張していた経緯があり、政権交代を機に一部を公表することにした。
 今回公表されたのは、内閣官房報償費として毎年予算計上されている約14億6000万円のうち、内閣情報調査室が所管する約2億3000万円を除いた官房長官の所管分。内閣官房の文書管理規則で定められた保存期間5年分のすべてが公表された。ただ、開示内容は情報公開法に基づき、官房長官による請求日と金額に限定され、使途や支出先は伏せられた。 
 公表資料によると、毎月、同じ日付で5000万円ずつ計1億円を支出。年度末の3月だけは支出がない代わりに、4月は2日に分けて計2億円が支出されていた。また、2月に関しては支出額が変動しており、小泉政権下の05、06年は約9600万円、安倍政権以降は約1億3000万円だった。鳩山政権では、今年9月24日と10月14日にそれぞれ6000万円ずつ支出された。
 平野長官は会見で、「情報公開法上、開示請求があった場合に出ている資料がある。この際まとめて出せるものは出すという考え方で精査し、お出しした」と説明。具体的な使途の記録については、相手先との関係から「取れない(残せない)ものがかなりあると思う」とした。
 一方、自民党の河村建夫前官房長官は20日午後、衆院選直後に2億5000万円を引き出したことについて「今、わたしは政権にある立場ではないので、答える立場にない」と記者団にコメントした。

◇官房機密費の国庫からの支出状況
【2008年度】
08年 4月 1日(福田政権) 10,000
    4月14日       10,000
    5月19日       10,000
    6月16日       10,000
    7月14日       10,000
    8月19日       10,000
    9月16日       10,000
   10月15日(麻生政権) 10,000
   11月14日       10,000
   12月15日       10,000
09年 1月20日       10,000
    2月16日       13,021
返納額                 28
支出合計           122,993
【2009年度】
09年 4月 1日       10,000
    4月 9日       10,000
    5月14日       10,000
    6月15日       10,000
    7月 1日       10,000
    8月 3日       10,000
    9月 1日       25,000
    9月24日(鳩山政権)  6,000
   10月14日        6,000
支出合計            97,000
注=単位万円、1000円以下四捨五入

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2、官房機密費支出額公開 政権交代直前に2.5億円引き出しも
2009.11.20 19:39   産経新聞
このニュースのトピックス:自民党
 政府は20日、過去6年の官房機密費(内閣官房報償費)の国庫からの月別支出額を公表した。年間の支出総額は毎年度12億円前後に上り、毎月の支出額は1億円でほぼ一定している。ただ、8月30日の衆院選で政権交代が確実になった後の9月1日に2億5千万円が支出され、突出していたことが判明した。平野博文官房長官は、河村建夫前官房長官から引き継ぎを受けて機密費を保管する金庫を確認した際、「中は空だった」としている。
 鳩山由紀夫首相は20日夜、この点について「政権交代が起きるときはこういうものではないか。あまり旧政権をとやかく言うつもりはない」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 この日公表されたのは、平成16年度から今年10月までの間、官房長官の請求に基づき内閣府会計課が国庫から長官に対し支払った金額。情報公開法に基づく開示請求により開示される範囲の内容で、官房長官が実際に機密費を何に使ったかは明らかになっていない。
 20年度まで毎年度の支出額は11億9500万円〜12億3千万円。今年度は10月までで9億7千万円となっている。機密費は毎年14億6千万円が予算計上されており、支出総額との差額分については、平野氏は記者会見で「内閣調査室で使用している」と説明した。
 毎年、月に一度計1億円が請求されており、年度初めの4月だけ計2億円となっている。2月の請求額にはばらつきがあり、3月は請求されていない。毎年ほぼ使い切っており、年間支出額を年度末に調整した可能性がある。
 平野博文官房長官は記者会見で「過去(の分)を出すことは今後も出すということ」と述べ、同様の支出状況を今後も公表していく考えを示した。使途は公表しなかった。

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3、機密費支出2億5千万円、政権交代直前に突出
2009年11月21日02時02分 読売新聞
 歴代内閣が使途を明らかにしていない官房機密費について、平野官房長官は20日、2004年度以降の国庫からの月別支出額を公表した。
 毎年度4月に2億円が支出され、その後は月1億円程度が支出されていたが、今年は衆院選2日後の9月1日、当時の麻生内閣の官房長官だった河村建夫・衆院議員が2億5000万円を請求して支出を受けていた。政権交代が決まった直後、なぜ突出した額の機密費を引き出したのか、議論を呼ぶものとみられる。
 平野官房長官は、情報公開法で保存が義務付けられている過去5年分の記録のうち、月別支出額は過去の開示請求でも開示しているとして、歴代内閣で初めて公表した。
 08年度までの5年間、小泉、安倍、福田内閣の歴代官房長官は毎年4月に、2回に分けて計2億円を請求して支出を受けている以外、5月から翌年2月まで月1回、ほぼ1億円ずつ支出を受けていた。3月は請求がなく、年間の支出額は約11億9500万円〜約12億3000万円だった。
 今年度も麻生内閣では、4月から8月までは例年通りの支出だったが、8月30日の衆院選で民主党が圧勝した2日後、河村前官房長官から2億5000万円の請求があり、全額が支出されていた。これについて、河村前長官は20日夜、「政権にある立場ではないので、特に述べることはない。内容、詳細、使途については非開示を原則としている」と語り、衆院選の費用を補填(ほてん)したのではとの質問には「それも非開示だ」と答えた。
 一方、平野長官はこの日の記者会見で、河村前長官から官房機密費に関する引き継ぎを受けた後、金庫の中には現金が全く残っていなかったとした上で、「前政権の官房長官が必要に応じて支出された。国民目線からおかしいと言っても、私の立場でコメントするのは差し控えたい」と話した。使途の公開の是非などについては今後1年間かけて検証する考えを改めて示した。
 
◆…官房機密費…◆ 正式名称は内閣官房報償費。支出に関する法律上の規定はなく、歴代内閣は政府答弁で「国の事務や事業を円滑に遂行するため、機動的に使用する経費」と説明してきた。使途の公表や領収書を提出する義務はない。外務省の機密費流用事件をきっかけに、02年度予算で前年を10%下回る14億6165万円に減額されて以来、毎年度同額を計上。官房長官に一任されている金額は12億3021万円で、残りは内閣情報調査室の費用に充てられる。 

(2009年11月21日02時02分 読売新聞)

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石田ふたみ