『日々の映像』

2009年03月22日(日) 日銀の国債保有残高44兆円:更に年間21兆円増加のペースに

1、日銀:長期国債買い取り、1.8兆円に増
                    毎日新聞 2009年3月18日 
2、日銀、国債買い入れ4000億増額 金利は据え置き
                    2009.3.18 21:34  産経新聞
3、日銀決定会合:国債買い取り増額、危機回避に先手打つ
                    毎日新聞 2009年3月18日
4、FRBの国債・MBS等の買い取り170兆円
                    2009年03月19日 金融危機関連情報


 19日米連邦準備制度理事会(FRB)は、米国債を29兆円購入すると発表した。中央銀行の国債の買い入れは、日本もかなり実行しているのである。日銀は報道3のとおり、既に44兆円余りの国債を購入している。

 日銀は金融政策決定会合を開き、企業の資金繰りを支援する資金供給拡充策として、金融機関が保有する国債の買い取り額を、現在の月1兆4000億円から1兆8000増やすことを決めた。この動きは今後増発される国債を市中で消化することが困難になっていることを示している。

 日銀にはインフレ防止のため国債の購入規模は発行済み通貨の規模に抑えるとの“銀行券ルール”があり、同日記者会見した白川方明総裁は「追加買い入れの余地は限定される」と、これ以上の購入額引き上げの可能性を否定した。

 日銀は長期国債の保有残高(現在約44兆円)の上限を銀行券発行残高(現在約76兆円)と定めているが、今回の買い取り増額で保有残高がまもなく上限に達することになる。この様な動きから何が起こるか、資料4に書いてあるように社会の情報交換会の最大のテーマである。昨日、コンサルタントのH氏と懇談したが、骨格となるテーマは「サバイバル」との結論となった。

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1、日銀:長期国債買い取り、1.8兆円に増
                       毎日新聞 2009年3月18日 
 日銀は18日、金融政策決定会合を開き、企業の資金繰りを支援する資金供給拡充策として、金融機関が保有する長期国債の買い取り額を現在の月1兆4000億円から1兆8000億円に増やす追加緩和策を決めた。政策金利(無担保コール翌日物)は現行の年0・1%で据え置いた。
 日銀は昨年12月に長期国債の買い取り額を月1兆2000億円から2000億円増やしており、これに続く措置。増額規模を4000億円に拡大したのは初めて。【斉藤望】
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2、日銀、国債買い入れ4000億増額 金利は据え置き
                      2009.3.18 21:34  産経新聞
 日銀は18日、金融政策決定会合を開き、金融機関が保有する長期国債の買い入れ額を月1兆4000億円から1兆8000億円に増額することを決めた。国債買い入れ増額は約3カ月ぶりで、4000億円の増額は過去最大。金融市場の緊張が続く可能性が高く、追加的な資金供給が必要と判断した。政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標は現行の年0・1%程度で据え置いた。
 日銀では長期国債買い入れ増額に対する慎重論もあったが、政府が追加経済対策に伴い国債を大量発行するとの市場観測が台頭。政府・与党でも買い入れ増額に期待が高まっていた。
 ただ、日銀にはインフレ防止のため国債の購入規模は発行済み通貨の規模に抑えるとの“銀行券ルール”があり、同日記者会見した白川方明総裁は「追加買い入れの余地は限定される」と、これ以上の購入額引き上げの可能性を否定した。

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3、日銀決定会合:国債買い取り増額、危機回避に先手打つ
毎日新聞 2009年3月18日
 
日銀は18日の金融政策決定会合で長期国債の買い取り額を月1兆4000億円から1兆8000億円に増やすことを決めた。4000億円の増額は過去最大で、金融市場の緊張緩和に向けて積極的に資金供給する姿勢を一段と鮮明にした。政府の追加経済対策に伴って国債増発による長期金利上昇が懸念される中、日銀による長期国債買い取りの大幅増額は金利抑制効果も見込まれることから、日銀が政府の側面支援に回った一面もある。
 「米株価は少し戻しているが、新年度に入っても市場の緊張は続く」。日銀の白川方明総裁は18日の会見で長期国債買い取りの大幅増額を決めた背景として、金融危機が依然予断を許さない情勢にあることを指摘した。
 昨秋からの金融危機で急速に悪化した企業の資金繰り対策として、日銀は損失リスクのあるコマーシャルペーパー(CP)や社債の買い取りなど異例の資金供給策を繰り出した。年度末に資金繰りに行き詰まる企業が相次ぐ「3月危機」が取りざたされたが、資金調達環境は改善し、日銀も「年度末の企業の資金調達はめどがつきつつある」とみている。
 だが、日銀では次の「5月危機」への警戒感が広がっている。5月は企業の大幅赤字決算の発表が集中する見通しで、企業の格下げが続出し、信用力が低下した企業の資金繰りが再び切迫する懸念があるためだ。年度末を乗り切るめどが立っても、日銀が長期国債買い取りの大幅増額に乗り出したのは、「5月危機」回避に向けた先手を打つ狙いがある。
 日銀は長期国債の保有残高(現在約44兆円)の上限を銀行券発行残高(現在約76兆円)と定めているが、今回の買い取り増額で保有残高は4年以内に上限に達する見込み。「限界いっぱい」(白川総裁)の資金供給で市場の動揺を抑え込む強い姿勢を示した形だ。
 日銀は17日、「貸し渋り」緩和に向け、銀行の劣後ローンを引き受けて資本増強を支援する制度の導入も決めている。連日の対策は強い危機感の裏返しとも言える。
 また、長期国債の買い入れ増額は、長期金利の低下を促す効果もある。政府が追加経済対策の策定に着手したことを受け、国債増発観測が広がり、長期金利は年明けの年1.1%台から最近は1.3%台に上昇し、政府の国債利払いや企業の借入金利の負担が重くなる懸念が出ていた。
 日銀の白川総裁は「国債増発を念頭に置いたものではない」と否定したが、18日の長期金利は一時、1.285%に低下し、結果的に「政府の財政負担を軽減する」(野村証券の木内登英氏)。与謝野馨財務・金融・経済財政担当相は先週末の日米財務相会談で大規模な追加経済対策を「公約」したが、日銀の買い取り増額はこうした政府の対策を後押ししそうだ。【斉藤望】
 
【ことば】日銀の長期国債買い取り 日銀は金融機関が保有する長期国債を買い取って、金融機関に資金を供給する。買い取り額を増やせば、金融機関の企業への融資も増える効果が期待できる。買い取り額は山一証券が破綻した97年11月に月2000億円から4000億円に倍増。01年3月の量的緩和政策導入に伴い、段階的に2000億円ずつ増額され、02年11月には1兆2000億円となった。今回の金融危機で昨年12月には1兆4000億円に増額された。ただ、無制限な買い取りは国の財政規律を喪失させるため、日銀は日銀券(紙幣)の発行残高を長期国債保有残高の上限と定めている。
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4、2009年03月19日(木) FRBの国債・MBS等の買い取り170兆円

報 道
1、FRB:国債買い取り 最大29兆円
                      2009年3月19日 毎日


昨日の続きである。米連邦準備制度理事会(FRB)は「連邦公開市場委員会で、今後半年間で長期国債を最大3000億ドル(約29兆円)買い取る方針を決めた」と発表した。このほかMBSの買い取り枠を7500億ドル拡大し、最大1兆2500億ドルとすることを決定。政府機関債の買い取り枠も従来の2倍の最大2000億ドルに引き上げるという。ドル札を印刷してばら撒く合計を集計してみよう。

米国債        3000億ドル
MBS       1兆2000億ドル・・・不動産担保融資債権
政府機関債      2000億ドル
    合計   1兆7000億ドル ・・・・・170兆円

この政策で何が起こるか、社会の情報交換会の最大のテーマである。

http://www.enpitu.ne.jp/usr3/bin/day?id=30290&pg=20090319


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石田ふたみ