『日々の映像』

2008年04月08日(火)  家族間の殺人事件

 今年2月に足立区梅田の中古機械販売業の男が母と妻を斧で殺害、二男の手首切断などの重傷を負わせて自殺した痛ましい事件が起きた。
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=22831&pg=20080213

 警察庁によると昨年1年間の殺人事件(未遂を含む)の検挙数1052
件のうち、家族間の殺人事件は503件で全体の47.8%と半数近くになっているという異常さである。

 なぜ、このような家族間の殺人事件が起こるのか。3月28日にも町工場の経営者が家族を道連れに無理心中を図る事件が起こる。会社の先行き不安から両親や子供ら5人を次々と刺して3人を殺害、自らも腹を刺して重傷を負ったのだ。産経新聞に「なぜ死ぬ? なぜ殺す? 東京・小石川の無理心中…大黒柱の父の『強さ』と『弱さ』」という報道があった。

 専門家の指摘を引用して置きたい。
「真面目で、家族を愛している人こそ無理心中に走る」
「家族間の無理心中の場合、決して家族仲は悪くない。特に責任感や愛情が強い男性の場合には、自分が自殺し、残された家族に苦労を掛けるなら一緒に死のうと考える傾向がある」
「ひとりで抱え込むな」
「家族に弱みを見せたくないと考えるのが日本人男性の『弱さ』です。思い切って悩みを妻や子供に打ち明けてみたら、意外に心強く、一緒に困難を乗り切れるもの。潔い死を選ぶのではなく、ジタバタ生きればいい」


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なぜ死ぬ? なぜ殺す? 東京・小石川の無理心中…
大黒柱の父の「強さ」と「弱さ」  
                         2008.4.6 産経新聞
 江戸時代の面影を残す閑静な住宅街、東京都文京区小石川の一角で3月28日未明、町工場の経営者が家族を道連れに無理心中を図った。会社の先行き不安から両親や子供ら5人を次々と刺して3人を殺害、自らも腹を刺して重傷を負った江成征男容疑者(42)。一家の大黒柱だった江成容疑者は、仕事への責任感や家族を愛する「強さ」と、トラブルを一人で抱え込む「弱さ」を“同居”させていた。専門家は「真面目で、家族を愛している人こそ無理心中に走る」と言い、「死ぬな。ジタバタ生きろ」とアドバイスする。(伊藤真呂武)
 ■「お父さんがやっちゃった」…異変感じて隣家へ駆け込む長女
 「お父さんがみんなやっちゃった。みんな血だらけで倒れている」
 江成容疑者の長女(12)は小学校を卒業したばかり。その彼女が異変を伝えに隣家に駆け込んできたのは28日午前0時過ぎのことだ。
 寝間着のようなスウェットに裸足、そして青ざめた表情が、現場の凄惨さを物語っていた。
 江成容疑者宅は3階建てで、1階が家業の製本工場▽2階に父の三男さん(74)と母の敏子さん(70)▽3階に妻の伸子さん(37)、長女、小2の長男(8)、幼稚園の二男(4)−の3世代7人家族で暮らしていた。
 近くには、江戸幕府によって開園された「小石川御薬園(おやくえん)」を前身とする小石川植物園、徳川将軍家の菩提寺として知られる伝通院がある。人もうらやむ閑静な住宅街だ。
 長女は隣家に駆け込む直前、江成容疑者が伸子さんの首を絞めている場面を目撃した。
 「何しているの?」
 とっさにこう尋ねた長女に、江成容疑者は冷たく言い放った。
 「夫婦げんかだ」
 異様な空気を読み取った長女は弟2人を助けて逃げようとしたが、2人が眠っている寝室にはカギがかかっていたため開けられず、慌てて自宅を飛び出したのだ。
 長女の話を聞いた隣人の119番通報で救急隊員が駆けつけると、2階の寝室で父母、3階の居間で妻、寝室で江成容疑者と長男、二男が倒れていた。
 床一面に血だまりが広がり、江成容疑者のそばには血の付いた包丁が転がっていた。
 「自分でやった。みんなやった」
 江成容疑者は救急車で搬送される際、警視庁富坂署員にこう声を振り絞った。
 父母と妻は病院で死亡。幼い兄弟の傷は比較的浅かったため、回復に向かっているという。
 「子供を殺すことを最後でためらい、力を緩めたのだろう」と捜査幹部。
 途中で理性を取り戻せたなら、凶行に走る前に思いとどまれなかったのかと思うと、やるせなさが残る。
 ■行き詰まりが理由か…得意先失い収入減、移転検討も介護で断念 
 江成容疑者は約20年前、三男さんが病気で寝たきり状態になったのを機に、それまで勤めていた印刷関連会社を退職し、祖父の代から続いてきた製本会社の経営を受け継いだ。数年前には自宅を2世帯住宅にリフォームし、父母と同居を始めた。
 仕事は近隣の工場から折り込みチラシの作業などを請け負う、典型的な町工場。だが、職人かたぎの江成容疑者の堅実な経営で、6人の従業員や取引先からの信頼も厚かった。
 「ミスをしても怒鳴ることなく、ていねいに教えてくれた。真面目が取り柄の人だったのに、こんな事件を起こすなんて信じられない」
 現場に駆けつけた男性従業員(43)はそう言って肩を落とした。
 江成容疑者を悩ませる災難は、周りから次々と降りかかってきた。
 得意先の製本会社が数カ月後に埼玉県へ移転することが決まり、事件2日前の26日には、別の得意先の製本会社の社長から廃業を告げられた。
 関係者によると、この2つの得意先を失うと、江成容疑者の工場の収入は半減してしまう、という。
 江成容疑者も得意先を追いかけて埼玉県へ移転することを検討したが、三男さんの介護のために断念した。
 江成容疑者自身は周囲に悩んでいる様子は見せなかったが、事件の数時間前の3月27日夕には、自宅を訪れた取引相手にこんなふうに不安を訴えていた。
 「やっぱり、埼玉に行った方がいいのかなぁ…」
 また、自宅の向かい側でマンションの開発計画が進み、自宅前に仕事の荷物や材料の紙束などを置けなくなることや、製本工場の機械が発する騒音苦情も心配し、工場とマンションの居住者ら周辺住民との共存についても、江成容疑者は頭を悩ませていたという。
「仕事のことで悩んでいたようです。ストレスがたまっていました」
 江成容疑者の最近の様子について、長女は警視庁にそう話している。
 警視庁でも、江成容疑者が経営の先行き不安から、家族を殺害して無理心中を図ったとの見方を強め、殺人と殺人未遂の容疑で、退院した江成容疑者を4日に逮捕した。
 江成容疑者は調べに、「仕事に行き詰ってやってしまった」と供述している。
 ■なぜ殺す? 家族愛が無理心中に…専門家「思い切って悩み打ち明けて」
 すべてを失う家族間の殺人事件。警察庁によると、全国的にも年々増加傾向にある。昨年1年間の殺人事件(未遂を含む)の検挙数1052件のうち、家族間の事件は503件で全体の47・8%と半数近くに上った。平成9年の39・1%と比べ、この10年で8・7ポイント高くなっている。
 東京都内では2月にも足立区梅田の中古機械販売業の男が母と妻を斧で殺害、二男に手首切断などの重傷を負わせて自殺した事件が起きたばかりだ。
 この男も同業者との競争で収入が大幅に減少し、近隣との不動産トラブルも抱えるなど、ストレスが積み重なっていたとみられる。
 新潟青陵大大学院の碓井真史教授(犯罪心理学)は語る。
 「家族間の無理心中の場合、決して家族仲は悪くない。特に責任感や愛情が強い男性の場合には、自分が自殺し、残された家族に苦労を掛けるなら一緒に死のうと考える傾向がある」
 江成容疑者は、地元の信用金庫で働いていた伸子さんに一目惚れして結婚。3人の子供を授かった。中小企業の経営者として仕事に追われる中でも、休日には妻や子供をディズニーランドにたびたび連れて行くなど、家族サービスも忘れなかった。
 介護が必要な三男さんについては、家族全員で面倒を見ていた。
 「孫は生き甲斐」
 今年の正月、三男さんが知人らに出した年賀状には、孫に囲まれて幸せそうに微笑む三男さんと敏子さんの姿が映っていた。
 「家族の仲は良かった。夫婦げんかを見たことないし、両親にしかられたこともない。何でこんなことになったのかわからない」
 長女は警視庁の調べに困惑気味に語っているという。
 仕事が行き詰まったとき、生活に困窮したとき、あなたは何を考えますか? 江成容疑者は決して“例外的な父親”ではない。
 「ひとりで抱え込むな」と碓井教授は言う。苦しいとき、どうにもならないと感じたときのやり過ごし方を、こうアドバイスしている。
 「家族に弱みを見せたくないと考えるのが日本人男性の『弱さ』です。思い切って悩みを妻や子供に打ち明けてみたら、意外に心強く、一緒に困難を乗り切れるもの。潔い死を選ぶのではなく、ジタバタ生きればいい」

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脳いきいきスピーチの会のご案内編集する 2008年04月08日16:45 4月23日第1グループ(夜)と第2グループの社会の情報交換会(昼の場合
脳いきいきスピーチの会としてあります)を行ないます。
ここでは、昼の部の案内を掲示させていただきます。

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NPO法人生涯青春の会主催
      
   脳いきいきスピーチの会のご案内(4月8日現在)

 第29回目となったスピーチの会を「脳いきいきスピーチの会」と改めて4月23日以下の通り開催しますのでご案内いたします。

1、脳いきいきスピーチの会とは
 今までのスピーチの会と全く変わりません。スピーチの中に今後年金・医療問題などの社会問題を入れていく方針です。男性中心の会合は「社会の情報交換会」(社会の出来事を題材とするスピーチも会)としてあります。
4、開催日・会 場
・開催日 4月23日〔水〕 第4水曜日  13:30〜
・会場  ナレッジスクエア
新潟市西区善久760−1  (新潟日報正面右側・看板の表示あり)
・参加者         15名前後の小人数での開催です。
・参加費         1000円(資料代を含む) 又は会員の参加券
6、問い合わせ  
            第2グループ 幹事  石田みちこ
             ケイタイ 080-6579−5246
            E-mail : mittyan@ecatv.home.ne.jp
※参加を希望される方はメ−ルもしくは携帯へ連絡ください

新潟市中央区堀之内南3丁目1番21号北陽ビル
                特定非営利活動法人 生涯青春の会
                     理事長 石田双三
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5月の予定は以下の通りです。
5月7日 (水)第5グループ    幹事 宮入正陽  19:30
5月11日(日)第3グループ(燕) 幹事 小田慎治  13:30
5月14日(水)第4グループ    幹事 遠藤 大  19:30
5月21日(水)第5グループ    幹事 宮入正陽  19:30
5月28日(水)第2グループ    幹事 石田みちこ 13:30
5月28日(水)第1グループ    幹事 大田 勇  19:30

燕以外の会場はナレッジスクエアです

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石田ふたみ