『日々の映像』

2008年01月02日(水)  ミクシイが選んだ10大ニュース

1、大臣自殺、突然の首相辞任・・政界・激動の1年
2、白い恋人に赤福、食品の偽装・不正表示が続々
3、「闇の職安」で殺人、「学校裏サイト」でいじめ自殺
4、遺体切断や斧で殺害も、凄惨な「家族間」の事件続発
5、震度6強が発生、能登半島と新潟を襲った天才
6、熊谷と多治見で40.9度、猛暑で74年ぶり最高気温更新
7、ネットカフェ難民にワーキングプア、社会に格差広がる
8、墜ちた「駅前留学」、NOVAが経営破たん
9、世界の工場・中国、問われる品質とモラル
10、市民の生活圧迫、レギュラーガソリン初の150円台
こんなニュースもあった。
団塊世代の大量退職始まる/6年ぶりに「はしか」大流行/薬害C型肝炎問題/北朝鮮の核施設問題/タミフルで? 飛び降りなど異常行動/スマトラ島でM6.3、死者80人超に。9月にもM8.4発生/PASMO・nanako・WAONなど、新たな電子マネー続々/新潟市と浜松市、政令指定都市に/ソロモン諸島付近でM8.1の地震/長崎市長が銃撃され死亡/2007年・統一地方選挙が行われる/エリツィン・ロシア初代大統領が死去/43年ぶり、全国学力テスト実施/横山ノックさん死去/ジェットコースター脱輪事故で女性死亡/「赤ちゃんポスト」運用開始/介護大手「コムスン」が不正申請/宮沢喜一元首相が死去/混乱続く「サブプライム」問題/長井健司さん射殺される/日本郵政グループが誕生/ノーベル平和賞にゴア前米副大統領ら

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1、大臣自殺、突然の首相辞任・・政界・激動の1年
 2007年の「政界波乱」は、柳澤伯夫厚労相(当時)の「女性は子供を産む機械」発言で幕を開けた。「装置の数は決まっている」「一人頭でがんばってもらうしかない」などの発言に厳しい批判が集まるが、安倍晋三首相(当時)の擁護もあり続投を表明する。7月には久間章生防衛相(当時)が、米国による原子爆弾投下について「しょうがない」と延べ、収まらない世論を受け辞任の道を選ぶ。総裁選に出馬した麻生太郎外相(当時)も「アルツハイマーでもこれくらいは分かる」と不用意な例えで反感を買った。

2月には5000万件を超える「基礎年金番号」の記録漏れが発覚。昨年6月にはすでに把握していたことも明かされ、社会保険庁の隠ぺい体質に懸念が広がった。その後も続々と明らかになる「ずさん」過ぎる管理体制に、不信感は募るばかり。12月には「最後の1人、最後の1円まで」と力強く公約を掲げていた舛添要一厚労相が、約1975万件の照合が難航していることを明かす。「できないこともある」という開き直りともとれる発言に、国民の怒りは頂点に。与野党からは「公約違反だ」と辞任を求める声も上がった。

 「政治とカネ」をめぐる不祥事も後を絶たなかった。高額すぎる光熱水費について「ナントカ還元水」と釈明した松岡利勝農水相(当時)は、緑資源機構談合で厳しい追及を受けた後、議員宿舎で首つり自殺。これにより疑惑の真相は明かされず、3人の自殺者を出した緑資源機構談合も大部分が闇の中だ。
 その後を引き継いだ、バンソウコウ姿が印象的だった赤城徳彦農水相(当時)は2か月で、遠藤武彦農水相(当時)はわずか8日で辞表を提出している。短期間で3人もの交代は異例であり、農水相は「呪われたポスト」と噂する声も聞かれた。


 7月29日に行われた第21回参議院議員選挙は、1955年に自民党が結党して以来、初めて参議院第一党から転落するという歴史的大敗に終わった。獲得できたのは、121議席中37議席と過去最低。改選前の64議席から大きく減らす結果は、「年金記録漏れ」「政治とカネ」「閣僚の失言」の不祥事3点セットに対し、国民が厳しい審判を下した表れと言えよう。惨敗を受け、安倍首相は同日夜に会見。「真摯に受け止める」と述べた上で続投を表明した。

Copyright(C) 2007 時事通信社

 数々の不祥事に「かばう」姿勢を見せてきた安倍首相。指導力不足、政治家寄りといった批判を受け止めつつも続投方針を崩さず、第168回国会の所信表明演説でも「内閣総理大臣の職責を果たす」と力説していた。しかし、わずか2日後の9月12日に突然辞意を表明。民主党の小沢一郎代表に党首会談を断られたことを原因に挙げたが、小沢代表はこれを否定している。度重なる心労は健康にも被害を及ぼし、翌日13日には入院。所信表明の際にはすでに辞任を決意していたとの見方もあり、「安倍改造内閣」は後味の悪さを残し、約1か月で幕を閉じた。
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 後任選びは、現首相である福田康夫議員と、麻生外相(当時)の一騎打ち。物静かな福田議員と、巧みな話術で若者を中心に支持を集める麻生外相というキャラクターのギャップから、大いに注目を集める総裁選となった。

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当選した福田首相は、まず小沢代表と自民党・民主党の「大連立」について話し合う。小沢代表が前向きな姿勢を表明したことで党内外に困惑が広がり、反発も相次いだ。小沢代表は「役員から不信任を受けたに等しい」と、鳩山由紀夫幹事長に党代表辞職願を提出するが、続投要請を受け3日後に撤回。会見では「プッツンした」と辞意の理由を述べ謝罪したが、大連立構想について「いまでも正しいと思っている」と発言するなど、騒動はまだ収まりそうにない。


2、白い恋人に赤福、食品の偽装・不正表示が続々
 2007年1月10日、ペコちゃんでお馴染みの「不二家」埼玉県新座市の工場が、シュークリーム製造の際に消費期限切れの牛乳を使用していたことが発覚した。「雪印」の二の舞になることを恐れ、隠蔽を指示する内部文書を配布していたことも露見し、事態は泥沼化。結局、社長は引責辞任、「不二家」は山崎製パン傘下で再建を図ることになった。

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 こうして幕を開けた2007年の食品偽装は、芋づる式に続く。6月は「ミートホープ」による牛肉偽装事件。豚肉などを混ぜたひき肉を牛ミンチとして出荷しただけでなく、輸入鶏肉を国産と偽ったり、パンを牛肉に混ぜたり、雨水で冷凍肉を解凍したりと様々な不正が報じられた。8月には北海道を代表する菓子「白い恋人」(石屋製菓)の一部に、賞味期限を1か月延ばして販売したものがあることが判明。「ミートホープ」に続く北海道の食品メーカーによる不祥事は、「北海道ブランド」のイメージに大きな打撃を与えることになった。

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 秋になると、再び大きな偽装が社会をにぎわす。伊勢のお福さんこと「赤福」による、売れ残り商品の製造日偽装だ。1日先の消費期限を付ける「先付け」、一度包装した商品を冷凍し、出荷する時点で製造年月日を付け直す「まき直し」と呼ばれる手法を約40年前から続けていたというから驚きだ。また、秋田の食肉会社「比内鶏」が、比内地鶏を使用せずに燻製などの加工品を出荷。うどんセットやラーメンセットにも比内地鶏の名前を使うという、安易な偽装体質が浮き彫りになった。

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 高級料亭「吉兆」のグループ会社である「船場吉兆」は、牛肉産地や菓子、総菜の表示を偽装。最初は、取引先業者や従業員に責任を押し付けていたが、後に偽装が会社ぐるみだったことが判明する。湯木佐知子取締役が涙ながらに「父に、ホンマに申し訳ない。」と謝罪していた会見は記憶に新しい。

ほかにも、ローソンやマクドナルド、ロイヤルホストなど、全国にフランチャイズ展開する、私たちの生活に身近な店舗でも偽装は発覚。2007年12月には、二度と不正をしないと誓ったはずの不二家で、賞味期限切れ商品が販売されるという、信じがたい事件も起こっている。これでは消費者はいったい何を信じればいいのか。食品偽装の「連鎖」の根は深そうだ。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)
2007年1月の不二家の消費期限切れ報道に始まり、ミートホープや白い恋人、赤福や比内鶏、そして船場吉兆と、今年は食品偽装が立て続けに明るみになった。偽装の多くは、在庫問題の解消や仕入れコスト削減による利益追求が目的とみられるが、一度失われた消費者の信頼を取り戻すことは難しい。食品業界は今、岐路に立たされている。


3、「闇の職安」で殺人、「学校裏サイト」でいじめ自殺
8月24日、名古屋市の路上を歩いていた女性が男3人に拉致され、ハンマーでめった打ちにされた後、山中に埋められるという痛ましい事件が発生。犯人の1人が警察に連絡したため早期解決を迎えるが、逮捕された3人は驚くべきことに、事件当日まで一切面識がなかった。お金欲しさに「闇の職業安定所」という携帯電話サイトで犯罪仲間を募り、犯罪を計画し、たまたま路上を歩いていた女性を襲ったのだ。供述から、素性を隠すために偽名を用いていたことも発覚。携帯電話一つで仲間を集め、匿名で強盗殺人を行なおうとしたこと、そして強盗目的とは言いがたい残虐な殺害方法に世間は凍り付いた。やりきれない思いを抱える被害者の遺族は、容疑者の極刑を求めるホームページを立ち上げ戦いを続けている。

 インターネットの手軽さがもたらす事件は、子どもの世界をも蝕んだ。ネットオークションでのチケット詐欺や援助交際の斡旋、ブログで中傷された同級生を訴えたり、自殺未遂に繋がった例もある。また、援助交際を偽装し現金などをだまし取る「美人局集団」には、女子中高生約15人が参加していた。特に目立ったのは「学校裏サイト」の存在だ。同じ学校の生徒が集まり自由に発言できる、学校非公式のインターネット掲示板などのことで、学校側は存在すら把握していないことが多い。

対策が急がれるインターネット事件

 「学校裏サイト」の脅威は計り知れない。他人を装いウソを書き込んだり、名指しで誹謗中傷を行えば、それは「噂」として伝わり始め、学校中に広がる。実際、サイトには「○○が万引きして捕まった」「あいつは援交してる」「キモイ、死ね」「学校くんな」など、陰湿な書き込みが並ぶ。また、わいせつ画像の掲載も横行しており、神戸市の私立高校に通う3年生男子がいじめを苦に自殺した事件は、罰ゲームとして撮られた下半身写真を「学校裏サイト」に掲載されたことも引き金になったのではないか、とも言われている。

 この恐ろしい「学校裏サイト」が全国で横行し、万単位で存在するという。誰が自分を中傷しているのか、誰を信じればよいのか。知らぬ間に嫌われ者になっているかもしれない「学校裏サイト」の存在による、子ども達の不安は大きい。

 時も場所も選ばず、簡単に人を傷つけられる。「闇サイト」がはびこる前に対策が急がれそうだ。(編集/執筆:mixiニューススタッフ)

4、遺体切断や斧で殺害も、凄惨な「家族間」の事件続発
 夫の遺体を切断し、東京・渋谷や新宿に遺棄した事件から始まった「切断の連鎖」は、「夢がない」となじる妹を殺害した歯学部志望の兄、母親の頭部を持って警察に出頭した17歳の高校生、そして「嫌いだから」と手斧で父親の首を切った女子高生へと続く。常識では考えられないような行動は、世間に大きな衝撃を与えた。

5、震度6強が発生、能登半島と新潟を襲った天災
 3月25日に能登半島地震が発生。比較的地震の少ない地域で起きたためか、建物や交通機関への被害が目立った。さらに7月16日には、震度6強を観測した新潟県中越沖地震が発生し、直撃を受けた柏崎刈羽原発は微量の放射性物質を含む水の漏えいが発覚。放射能漏れを懸念しサッカー選手が来日を取りやめた例もあった。

6、熊谷と多治見で40.9度、猛暑で74年ぶり最高気温更新
 7〜8月は、821地点のうち101地点観測史上最高の気温を更新するなど、長い期間にわたり、ほぼ全国的に厳しい暑さが続いた。74年ぶりに国内最高気温を更新した8月16日、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市では40.9度という驚異的な気温を記録したが、「暑さ」を逆手に取りまちづくりを行う二つの市にとっては「売り」が増えたことにも?

7、ネットカフェ難民にワーキングプア、社会に格差広がる
 安価なインターネットカフェや漫画喫茶で夜を明かし、翌朝は会社に直行する。働く意思のある「ホームレス」の存在に注目が集まった。「ワーキングプア」と呼ばれる、働けど働けど低賃金しか得られない者が主に利用するとされているが、好きで寝泊まりしている者もおり、「難民」という表現に反発する声もある。

8、墜ちた「駅前留学」、NOVAが経営破たん
 「駅前留学」に「NOVAうさぎ」と、個性豊かなCM効果で英会話大手の仲間入りを果たしたNOVA。誇大広告、書面記載不備などを理由に行政処分を受け、新規の長期契約が禁止されたことにより経営は悪化の一途を辿る。約4か月の迷走ののちに破たんを迎えるが、前払い金未返還、外国人講師の再雇用など問題は山積みだ。

9、世界の工場・中国、問われる品質とモラル
 食品、歯磨き粉、土鍋、衣類、おもちゃなど、あらゆるジャンルから基準値以上の有害物質が検出された中国産製品。他国では死亡事故も発生しており、世界中に不安が広がっている。「段ボール肉まん」はニセ報道であったが、一部では「中国なら驚かない…」といった声が上がるほど、中国産製品への信用は底まで落ちた。

10、市民の生活圧迫、レギュラーガソリン初の150円台
 原油価格高騰によりガソリンはもちろん、食品や製紙、遊園地など、様々な分野での値上げラッシュが続いた。梱包する段ボールや運搬のガソリン代を考えると、すべての製品に値上がりの可能性がある。ガソリン平均価格が150円の大台に乗るのは初の出来事。今後さらに上昇するとの予測もあり、家計への影響が懸念されている。





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石田ふたみ