『日々の映像』

2007年04月15日(日) 死刑の可否

 国が罪を犯した人の命を奪う・・これが死刑である。ヨーロッパ諸国は死刑廃止の国が多い。死刑執行が一番多いのは中国といわれている。まったく報道されていないが、北朝鮮などの独裁国は人口比では死刑が一番多いのだろう。

 青森県弘前市の武富士弘前支店(閉店)で2001年、店員5人が死亡した放火殺人事件で、強盗殺人罪などに問われた元タクシー運転手小林光弘被告(48)の死刑が確定した。この事件は日々の映像に書いたのでよく記憶している。

 事件の概要は武富士弘前支店に男が押し入った。現金を要求したものの店長に要求を拒否されたため、店内にガソリンをまいて放火、逃走した。火災は店内に一気に広がり、2階で小さな窓しかない構造も災いし、同支店の社員5人が死亡、4人が重軽傷を負う惨事となったのだ。

 この事件が社会に与えた影響は深刻であった。事件の後、強盗犯人が各種店舗に押し入り、油のようなものをまいて金を要求する事件が相次いだ。小林被告が逮捕されるまでの約10カ月間に全国で148件発生し、うち89件で実際に現金が強奪された。まさに日本の治安を揺さぶった事件であった。厳罰の裏にはこうした要因もあったのだろう。

 身勝手な動機から短絡的に犯行に及び、悲惨な結果を招いた罪はあまりにも重大だ。遺族の気持ちなども考え合わせれば、極刑という厳しい判決もやむを得ないと思う。最高裁では5人の裁判官全員一致の判決だという。拘置中の死刑囚は102人となるという。死刑の可否について関心のある方と意見交換をしたいと思います

http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2007/sha20070328.html

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石田ふたみ