『日々の映像』

2006年11月18日(土) 邦人男性36年ぶり狂犬病発症で重体 

 世界的に狂犬病で死亡する人が世界で5万人を超えている事実は、記憶に留める必要のある情報である。厚生労働省は16日、「旅行先のフィリピンで犬に手をかまれた京都市内の60代男性が狂犬病を発症し、意識不明の重体になっていると発表した」日本人の狂犬病発症は1970年以来36年ぶりであるという。狂犬病は日本や英国などごく一部の地域を除いて、いまだに世界各地で流行しており、厚生労働省は渡航者に注意をうながしている。

 厚労省によると、男性が帰国したのは11月1日。その時期は潜伏期間中だったため、自覚症状はなかったという。しかし、「今月9日から風邪のような症状を訴え始め、13日以降は幻覚症状や水や光を怖がるといった狂犬病特有の症状が現れたため、入院。国立感染症研究所(東京・新宿区)で検査を受けた結果、16日に狂犬病ウイルスが検出された」のだ。厚労省は同日、都道府県や旅行業界団体に対し、狂犬病の流行している地域で、万が一動物にかまれた場合はすぐにワクチンを接種するよう通知している。動物にかまれてワクチン接種をしないと死亡率が100%になるようだ。

 狂犬病は日本では撲滅されたが、世界では流行。メキシコ、ペルー、コロンビア、エクアドル、インド、ネパール、スリランカ、タイ、ベトナムなどで毎年死者が出ている。WTOの推計では、「04年に世界で約5万5000人が狂犬病で死亡。フィリピンでは04年に248人の死亡が確認されている」というから見すごすことに出来ない情報である。

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石田ふたみ